CSI - Season 2, Episode 5 ====== #28 Scuba Doobie-Doo ====== * 邦題:「破壊捜査 壁の向こう側」 * 脚本:Andrew Lipsitz, Elizabeth Devine * 監督:Jefrey Levy * 初回放映:2001-10-25 ---- //Think outside the box.// ===== 事件概要 ===== ==== 血まみれアパート事件 ==== グリッソム、ウォリック、サラ担当。家主が客にアパートを見せると、一面に血が飛び散っていた。人間の血で、飛散した分量から血の持ち主は死んでいるだろうと判断。三人は床にルミノールを撒き、そこから持ち出された家具の種類を予想。その部屋にはクリフォード・レンテリアという男が恋人と住んでいたが、恋人のアリソンは1ヶ月以上前に出て行ったという。 元借主のクリフォードは、アリソンはカナダの実家にいて、部屋の血は自分の鼻血だと言う。C型肝炎のため鼻血が出るようになり、家主のメンテナンスが悪いので腹いせに血を撒いたと説明した。だがグリッソムは、それは嘘だと判断。鼻血が飛び散ったのであれば血痕の形は楕円形になるはずだが、現場の血痕はV字型になっていた。 サラとウォリックは電動ノコギリで血痕飛散の実験。グレッグの分析で、壁の血痕はクリフォードの物だとわかる。クリフォードは約1ヶ月かけて壁を血まみれにしたと言い、グリッソムとブラスの前で鼻血ブーを実演。壁際に立ち、横方向からブーすると、血痕の形はV字型になった。血を撒いただけかと思われたが、クリフォードの家具を調べると別人(女性)の血液も付着していた。 サラとグリッソムはアパートを再調査。グリッソムはハエの数が増えていることに気づく。反芻した物を調べると、まだ新しい血液だった。ハエは乾いた血は食べない。グリッソムは死体がアパートに隠されていることを疑い、盛大に壁を叩き壊して捜索する。だが壁から死体は見つからず、行方不明と思われていたアリソンも姿を現す。 グリッソムらは家主の部屋を調べる。壁の中からは血のついた毛布しか見つからなかったが、湯が出ないことに気づいて地下室を調べると、タンクの中に家主の妻の遺体が隠されていた。 ==== 木のぼりダイバー事件 ==== キャサリン、ニック担当。山火事の現場でスキューバダイビングの装備を付けた遺体が発見された。だが、それはなぜか木の上にあった。ニックは現場で1本だけ、緑の葉をつけた枝が焼け残っていることに気づき、その近くでマッチを使った発火装置を発見。 そのダイバーは火事で死んだのではなかった。死因は胸への衝撃。ダイバーの身体とウェットスーツの間からは、石鹸が発見された。ゴム製のスーツを着用する時に、石鹸を潤滑剤に使うことがある。ニックは圧力ゲージを見て、タンクが爆発する原因に思い至る。 タンクのシリアル番号から借主のジェリー・ウォーデンが判明。ウォーデンは友人のブルース・スケラーにタンクを貸したという。キャサリンはウォーデンの自宅でコーヒーテーブルの跡を発見。ウォーデンとスケラーが共同で持っていた土地は、ホテルとカジノの用地として高騰していた。だが、売ることに乗り気なウォーデンに対し、環境保護論者のスケラーは反対していたことがわかる。なくなったコーヒーテーブルの破片と、スケラーの身体に刺さっていた木片を比較すると、同じ木であることがわかった。ウォーデンは土地のことで口論してスケラーを死なせてしまい、遺体にウェットスーツを着せて発火装置をしかけて逃走したのだった。スケラーの身体が木の枝に乗ったのは、熱でタンクが爆発し、その衝撃で飛ばされたせいだった。 ---- ===== 感想 ===== 虫が苦手な人はこのエピソード見ちゃダメ。映像もだが、ブンブンという羽音が神経に障るかもしれない。主任は虫と仲良く食事してるけど……そりゃ今回の事件、その虫がいなかったら解決できなかったかもしれないけど……。 サラが主任に言ったなぞなぞ。「9個の点を正方形に並べ、直線4本を途切れずに書いて全部の点をつなげてみる」つまり、 {{http://hermitage.rdy.jp/csi/img/misc/puzzle_9_dots.jpg}} ↑これを4本の線で結べ、という問題。わりと有名なパズルです。ヒントは冒頭に引用した主任の台詞。いったん箱の外へ出る、というのは下のリンクを参照。それにしてもサラ、なぜこんなヒントをさらっと出せる?(ダジャレじゃないよ) * [[http://hermitage.rdy.jp/csi/img/misc/puzzle_9_dots_r.jpg|解答]] ダイバーの死因、心臓震盪なんて初めて聞いた。脳震盪ではなく、痙攣が心臓に起き、すぐに救命措置をしなければ死に至る。Googleで検索してみると、胸郭が未発達な子どもに時々あるらしい。ロビンス医師もマイナーリーグの選手の例を出していたけど、野球やサッカーなどの球技で、球が胸に当たって起きることが多い。でも、原因はただのケンカなので、死因が心臓震盪というのは、ドラマ的にあまり重要じゃなかったけど……。 【追記】木の上のダイバーを見てキャサリンが「それって都市伝説じゃないの」と言うが、Brunvand の //Encyclopedia of Urban Legends//(都市伝説事典)を見てみたら本当にあった。同書によると、これは1980年代半ばに流行った噂で、コミックや小説のネタにもなった。1998~99年にはニュース記事の体裁でインターネットにも広がったとか。都市伝説版では、舞台はカリフォルニア。消火ヘリが巨大なバケツで海水をすくった時にダイバーを一緒にすくって火事場に撒いてしまった、というお話。 * [[https://amzn.to/49EDzYl|Encyclopedia of Urban Legends]] ---- ===== 単語帳 ===== * Old Faithful: イエローストーン国立公園にある間欠泉 * Jimmy Durante: ジミー・デュランテ(喜劇俳優) * Jacques Cousteau: 海洋探検家、アクアラングの開発者 * Commotio cordis: 心臓震盪(胸部への衝撃で心臓が細かく震えること) --- //Yoko (yoko221b) 2004-09-20// [<>]