CSI - Season 7, Episode 1 ====== #142 Built to Kill, Part One ====== * 邦題:「奈落の底へ[前編]」 * 脚本:David Rambo, Naren Shankar * 原案:Sarah Goldfinger * 監督:Kenneth Fink * 初回放映:2006-09-21 ---- ===== 事件概要 ===== ==== セリア・ノエル ==== グリッソム、キャサリン、ニック、ソフィア担当。シルク・ドゥ・ソレイユのショーが行われている最中、舞台裏で若い女性の遺体が発見される。発見現場は移動舞台の真下、「クラッシュ・ゾーン」と呼ばれる危険な場所で、ショーの関係者は上演中には絶対近寄らないという。 監視カメラの映像をチェックすると、被害者が身元不明の男性とともに舞台裏へ入り、バッグを落とした瞬間が録画されていた。バッグに入っていたIDから、被害者の氏名はセリア・ノエル、チケットの購入記録から、一緒にいた男性はアーニー・クリフトンと判明。 アーニーは、シルクの大ファンであるセリアとともに舞台裏へ入り込んだことを認めた。セリアは可動舞台にぶつかって転落し、アーニーは関わり合いになりたくないと思ってその場から逃げたのだった。 ==== ロバート・オブライエン ==== ウォリック、サラ、ブラス警部担当。サム・ブローンのパーティーで、ロバート・オブライエンという男性が拳銃で口の中を撃って死亡していた。一見自殺のように見えたが、手は銃を握ったままだった。自殺でこのような状態になることは滅多にない。だが遺体を搬送する際に傷口をちゃんと封じておかなかったため、手が血液に浸されて火薬残渣を調べられなくなってしまった。 サム・ブローンは「エクリプス」という新しいカジノホテルを建設する予定で、オブライエンもその計画に出資していた。使用された拳銃は、オブライエンのパートナー、ジョー・ハーショフが登録したものだった。ハーショフには、プロジェクトの権利をめぐる動機もあった。 だが、オブライエンの荷物を調べた結果、なべつかみに銃を隠して持ち込んだのはオブライエン本人と判明。である以上、自殺と判断せざるを得ない。銃が手に握られたままだったのは、デュピュイトラン拘縮という、指が曲がったまま伸ばせなくなる疾患のためと思われた。 無罪放免となったハーショフは、オブライエンの私物を受け取る。その中には、ハーショフと同じ指輪があった。 ==== キャサリン・ウィロウズ ==== 事件後、クラブへ出かけたキャサリンは、いつの間にか飲み物に薬を混ぜられて意識を失う。目覚めたとき彼女は裸でモーテルの一室に寝かされていた。慄きつつもキャサリンは、モーテルの備品で即席のレイプ検査キットを用意する――。 ==== イジー・ディランシー ==== 往年のロック・スター、イジー・ディランシーが自宅のキッチンで撲殺される。遺体のそばにはその現場をそのまま縮小したミニチュア模型が置かれていた――。 ---- ===== 感想 ===== 派手だわ~。最近のCSIは、どのシリーズもすっかり華やかでセレブでゴージャスな番組になってしまった。この華やかさが、庶民の私には「置いて行かれてる:-(」というか、ついて行けない物を感じさせる時があるのは確かなのだけど、それでも冒頭のステージはとても美しく幻想的で、むしろもっと見ていたかったと思った。 シルク・ドゥ・ソレイユは実在する団体で、サーカス、オペラ、舞踊の要素を織り交ぜた独自のスタイルと、今回登場した可動舞台のような大掛かりな仕掛けで有名。このエピに登場した "KA" は、MGMグランドの常設公演とのことなので、つまり事件現場もそこなのね。冒頭に登場した爆弾犯がシルクを狙っているのかと思ったら、別のビルの爆破解体作業員だったか。 ただ、ステージは美しくて良かったのだけど、事件とのバランスがいささか中途半端に感じられたのは残念。ただ見せただけ、という印象がどうしても――事件をもう少し複雑にしてショーの内容を絡ませてくれれば良かったのだけど、でも実在する団体が舞台裏をそうそう見せるわけにはいかないだろうから、それは仕方ないよね。でも前後編にしては事件の扱いが少し軽すぎないだろうか、両方とも。 最後の方でキャサリンとニックが踊る場面は良かったけれど、「この後にキャスが……」と思ったらもう2回目は見ていられない気持ちに(泣)。その意味ではむしろ、せっかく本物のジョン・メイヤーが登場したのに、もったいないなぁという感じ。 ブラス警部がタトゥーを入れていたが、その日付はシーズン6「ブラス警部の運命」の放映日。武器を持った立てこもり犯人と単独で交渉して負傷したのは勇敢な行為だったということで表彰された警部だが、本人にしてみれば、撃たれたことはむしろ交渉の失敗と捉えているようだ。 そしてグリッソム主任の前には謎のミニチュア模型が! この謎が後編に(さらに、もっと後にも)続いていくわけなのね~~。 --- //Yoko (yoko221b) 2008-08-28// [<>]