CSI: Miami - Season 6, Episode 17 ====== #138 To Kill a Predator ====== * 邦題:「ティファニーのお仕置き」 * 脚本:Brian Davidson * 監督:Matt Earl Beesley * 初回放映:2008-04-21 ---- ===== 事件概要 ===== ==== ショーン・ラドリー、トニー・マサロ ==== 弁護士のショーン・ラドリーが自動車にはねられて死亡する。現場に残された特殊なエンジンオイルからすぐに車が特定されるが、それはレンタカーで、借りていたのはショーンの妻デボラだった。デボラは「車は盗まれた」と主張する。その後、車は路上で発見され、車内からはネイルアート用のジュエリーが発見される。それはショーンの娘ハナの物だったが、ハナは「自分はまだ免許を持っていない」と主張。 その後、トニー・マサロという男性がカフェで射殺される。現場に来たナタリアは、数日前にTVで被害者を見たことを思い出す。それは「ネットで子どもを狙う男たち」という、小児性愛者を罠にかけて晒し者にする番組。男性スタッフがチャットルームで「ティファニー」と名乗り、少女のふりをして男たちを誘い出し、誘われた男が来てみるとそこにはTVカメラが――という番組だった。録画を確認してみると、マサロの他に、何とショーン・ラドリーも「ティファニー」を口説いていたことがわかる。ショーンの秘書も、彼が「ティファニー」と親密にチャットしていたと話していた。 マサロの殺害現場にあったガラス片をつなぎ合わせて指紋を採取してみると、やはり小児性愛者のT.J.プラットとわかる。プラットは「マサロをグループセラピーに連れて行こうとしてケンカになった」と言う。プラットは、セラピーを受けている仲間たちが少女を誘っていないか、いつも監視しているのだという。プラットのPDAでチャットをモニターしてみると、ちょうどその時「ムーンマン」と名乗る男が「ジプシーガール」を公園に誘い出しているところだった。 ホレイショとデルコは公園に警官を配備し、2人の姿を探す。そこで怪しい男を捕らえるが、彼は「自分は少女たちを守ろうとして注意しているだけだ」と主張する。その男ケヴィンは、自分の娘をネット上で知り合った男に殺されるという過去があった。そのような悲劇を繰り返させないため、ネットというものがいかに危険であるかを教えようとしていたのだという。 「ジプシーガール」は警察の捕り物騒ぎを見て逃げたようだが、目印としてかぶっていた帽子が発見されたため、DNA鑑定が行われる。子どもたちが犯罪に巻き込まれた場合に備えて、親が登録を行うDNAデータベースがあるのだ。一方デルコはショーンを轢き殺した車を調べなおし、カラーコンタクトを発見する。ショーンをはねた時の衝撃で落ちたものと思われた。 帽子のDNAは、ショーンの娘ハナの物と判明。ハナを訪ねてみると、片方だけのカラーコンタクトがあった。ハナは父親がTVで晒されてから学校で冷遇されるようになり、父親を恨んで殺害。チャットで誘いをかけたのは、同じ趣向の男性をおびき出して懲らしめるためで、マラリーという少女を毒牙から守りたかったという。 一方、マサロ事件では薬きょうが発見され、ショーンの指紋が検出される。デボラが娘の犯行に気づき、疑いをそらせるためにショーンの銃を使ってトニーを狙撃したのだった。 ホレイショはマラリーの自宅へ向かい、男を待ち受ける。現れたのは、TV局で「ティファニー」を演じていたスタッフのルー・ダーニングだった。ホレイショはマラリーを外へ行かせ、「お前は逮捕に抵抗した――」と作り話を始め「お仕置きだ」と言い渡す。 ---- ===== 感想 ===== 色々な点で、シーズン4の「ロリータポルノ爆弾」(この邦題はもはや伝説)を思い出させるエピソード。あの手この手で囮を使って男たちを誘い出す自警団もどき、傷の癒えない被害者やその遺族、自分の罪ではないのに一緒くたに非難される加害者の家族。娘を殺された過去のあるケヴィンは気の毒だったけど、本家CSIでは悪質なレイプ犯の役だったので、いまいち説得力がないなぁ。 同じような話だな~と思いながらまったりと見ていたら最後で「げっ」となった。あれは……あの後、やっちゃったんでしょうかホレイショ。マラリーの家でまさか殺してはいないだろうけど、自称ティファニーちゃんを拳でボコボコに? 相手はびびりまくりで無抵抗ですよ? ええええぇぇぇ?? それとも実力行使には至らず、ティファニーちゃんをびびらせるだけびびらせて追い返したのだろうか。現在に至るまで後日談がないようなので(ティファニー役俳優の出演エピがこれしかないから)、結局そういうことなのかな、というかそうであってほしい。そもそもマイアミにはもう既に、デクスターがいるじゃないか!(違 どうもマリソルが死んだあたりから、ホレイショの行動が法治国家の警察官のそれを逸脱しているような気がして、そこが少々もやもやとさせられる。前回のアレも、正当防衛を超えていたし。ホレイショに白衣を着せるより、もっと違う部分で原点回帰してくれないだろうか……。白衣、今回も着てたけど撮りだめしたのかな。脚本家さんたちが、ストの間にシーズン1の「死刑台への脱走」を観ていてくれれば良かったのに。 あと少し気になった点としては、エリックに姪がいる(niecesって複数になっていた?)こと。確かマリソル以外にもお姉さんがいる設定だったっけ。それから、チャットを監視していると言っていたT.J.プラット。NYにはD.J.プラットというのが出てきていた(シーズン2「灼熱の街」)が、偶然かな? ---- ===== 使用楽曲 ===== * "Damage" by Kosheen (ホレイショのラボシーン) * "81 Intro" by Soul Mekanik (デルコが薬きょうを調べる場面) --- //Yoko (yoko221b) 2009-10-11// [<>]