Homicide - Season 3, Episode 12 ====== #45 The Hat ====== * 邦題:「帽子」 * 脚本:Anya Epstein * 原案:Henry Bromell, Tom Fontana, Trish Soodik * 監督:Peter Medak * 初回放映:1996-01-19 ---- ===== 事件概要 ===== ==== No.057 Halligan, No.063 Claymore ==== ルイスとケラマンはペンシルヴェニア州ヘイズルトンへ、ローズ・ハリガンを引き取りに行く。ローズは2週間前に夫を殺害し、ケラマンが事件を担当していた。 ルイスとケラマンは「女性警官にしか引き渡せない」と言われるが、ケラマンが「元女性だったミシェール・ケラマン」と大嘘をついてローズの引取りに成功。 護送中にトイレ休憩のため遊園地に寄り道するが、ルイスが女子トイレで見張っているのを見て女性の従業員が悲鳴を上げ、騒がれている間にローズの姿が見えなくなってしまう。だが彼女は車のところで待っていた。 ローズは、夫の車の中で親友の帽子を見つけたことを話す。その時に夫と親友が浮気していることに気づいたのだ。 その後3人はダイナーで食事。途中でローズはトイレに立ち、そのまま裏口から逃亡してしまう。 ルイスとケラマンはローズを探して聞き込み。「ガーティ・クレイモアの家に泊まる」と言っていたことがわかる。ガーティこそ、ローズの夫と浮気をした女性だった。2人がクレイモア家に行くと、ローズはポーチに座り、ガーティは部屋の中で死亡していた。 ==== Marech ==== 駐車場で女性が殺害された事件。マンチが担当して容疑者サミュエル・クリーグを逮捕していた。クリーグの公判が開かれることになり、マンチはブロディが撮影した現場のビデオテープを探すが見つからない。 その後、ブロディがテープを持って現れるが、重要証拠が映っていなかった。彼が現場に到着する前に採取されてしまっていたのだ。マンチは「テープを消せ」と命じる。だがブロディは証拠のテープをそのまま提出し、被告人は無罪の評決を得る。 ---- ===== 感想 ===== クロスオーバーの前の「満月」に続いて、今回もルイス&ケラマン組の話。パートナーだからこの2人が組むのは当然だけど、あまり他のキャラと絡んでいないのが残念(ハワードくらい?)。特にケラマンは今シーズンからの新キャラなので、もっといろんな人とのやり取りを見てみたいと思う。 で、今回もメインの事件はまったりと終わるのかと思ったら、さにあらず。 事件の被疑者が遠方の警察で拘束されたので引き取りに行った所までは良かったが、途中で遊園地に寄ったりダイナーで食事したり。案の定、トイレから逃げられてしまった。そしてその結果の殺人――。それまでのローズおばさんが殺人犯というよりは、単なるおしゃべりなおばさんにしか見えなかったので、何ともやりきれない感じの結末だった。 そしてケラマンが離婚した理由が奥さんの浮気だったことも明らかになる。もしその時、自分が銃を持っていたら――「誰かに駐車スペースを取られて『考えた』ことはある。でもその時はそれを『感じた』んだ。そして……その気持ちは消えた」というケラマンの言葉は、それまでのローズの姿と合わせて、ごく普通の善良な人が罪に落ちる瞬間というものがあるのかな、と感じさせた。 さて、ラッサートの降格で警部のポジションが空いたことで、ベイリスたちは「次の警部はアルに違いない!」と前祝い。とんがり帽子をかぶりケーキを用意して、もうすっかり決まったような雰囲気。 これは別人に決まりそうだな……と思ったら、よりによってギャフニーか! 前シーズンの白手袋殺人事件でミスをして、ラッサートから転属を言い渡されて失踪人課に移った刑事。捜査では無能だし感じ悪いし、おまけに人種差別主義者だし。それがいつの間にか警部補になって、刑事に降格されたラッサートをねちねち苛めていると思ったら、警部だなんて。いったいなぜこんなことになってしまったのか。 ギャフニー新警部は就任のあいさつで、今後は風紀を引き締めると宣言。「被害者が身につけていた衣服や貴金属類は、妻や恋人のために持ち帰らず、証拠品として保管すること」と言い渡すが、そういうことをしていたのはギャフニー自身だけだったらしい。面の皮が厚いヤツっているよね。 そのギャフニーがトイレの個室に入っている時に、電気を消して出て行ってしまうペンブルトン。ささやかな意趣返しに笑ってしまったわ。 --- //Yoko (yoko221b) 2012-02-25// [<>]