Homicide - Season 4, Episode 17 ====== #72 Kaddish ====== * 邦題:「追憶」 * 脚本:Linda McGibney * 原案:Julie Martin, James Yoshimura, Ron Goldstein * 監督:Jean de Segonzac * 初回放映:1997-02-21 ---- //We forget how wonderful it is to hold another human being's hand.// ===== 事件概要 ===== ==== No.050 Helen Rosenthal ==== 駐車場で、首を絞められて殺害された女性の遺体が発見される。着衣の状態からレイプが疑われた。氏名はヘレン・ローゼンタール、偶然にもマンチの高校時代の同級生だった。高校時代のヘレンはフットボール選手のジョー・ラングドンと恋人同士で、卒業後結婚して息子のミッチェルと娘のサラが生まれていたが、ミッチェルが事故で亡くなり、2人は離婚していた。 夫のジョー・ラングドンはフットボールのコーチをしていたが、事故の後は母校で用務員をしていた。事故が原因でお互いを避けるようになったという。 ヘレンは離婚後、ジョージ・ヤングと付き合っていたが、それほど深い交際ではなかった。ジョージ・ヤングも高校の同級生。当時から粗暴な性格だったが、軍隊に入り暴力事件を起こして不名誉除隊になり、現在は近くに住んでいる。ヘレンの葬儀で話を聞いたところ、ジョージは何度かヘレンにプロポーズし、そのたびに断られていたという。 ヘレンが暴行(sodomize)を受けたことがわかり、暴力犯罪課のケイト・マクレンドン刑事が「過去半年間に3名の女性が同じ手口で襲われている」と言い、協力を申し出る。 その後、連続犯が再び犯行に及び、カール・クラングが逮捕される。クラングは、ヘレンが身に着けていたはずのミッチェルの指輪を所持しており、これにより犯行が裏付けられる。 ==== No.049 Abernagi ==== ペンブルトンはアバナージ事件で、見込み違いで別人を落とそうとしていた。真犯人が現れて自供し、凶器などの証拠を提出して解決。 ---- ===== 感想 ===== 追憶のマンチ・エピ。 「高校時代の思い出エピ」というと、その頃の主人公は大人しくて成績の良い「ギーク」タイプで、人気者のアメフト選手から苛められるか無視されていて、あこがれの彼女はそのアメフト選手と付き合っていて、卒業後に結婚するが大抵はうまくいかず破局。原因は男の浮気かDV。で、高校時代に全然目立たなかったギークの主人公が現在では刑事という「男っぽい」職業に就いていることで何となく形勢逆転――というのが定番のような気がする。 だからこれも、定番といえばそうなのだけど、それにしてもジョーとジョージの現在の描き方は容赦がない。マンチは意外にも(と言っては失礼だが)純情な少年で可愛かった。また、ユダヤ教のお通夜や埋葬の様子が描かれたのが興味深かった。 さて、カトリックのペンブルトンも前回オリヴィアの洗礼の話があると思ったら、宗教に関して何やら悩んでいる様子。今回は教会のミサに出席するが、聖体拝領を受けずに帰って行った。ペンブルトンと教会、といえばシーズン2冒頭の白手袋連続殺人事件で印象的な場面があった。おそらくあの時からずっと、葛藤を抱えていたということなのだろう。その後、ペンブルトンは父親になり、発作を起こして回復し、パートナーが去り、メアリーが去り、刑事としての直感に自信を失くし……。そして今回の最後に、年配の女性が死亡した現場へと向かう(おそらく自然死だと思うので、上のあらすじでは省略)。この場面にもきっと意味があるのだろうと思うが、真剣に読み取ろうというほどの気力がないので、今はただこういう場面があった、ということを覚えておこうと思う。 ところで、途中ペンブルトンがベイリスを食事に誘っていろいろ話をする場面があった。ペンブルトンはやはりベイリスに帰って来てほしいようだ。この2人はやはりパートナー復活させた方が良いんじゃない? 別々の人と組んでも、何かこう、しっくり来ないと思う。 ---- ===== 使用楽曲 ===== * "Shimmy Shimmy Coco Bop" by Little Anthony and the Imperials (冒頭、マンチがヘレンに気づく場面) * "Dedicated to the One I Love" by The Mamas & The PaPas (マンチの回想シーン) --- //Yoko (yoko221b) 2013-03-13// [<>]