====== #9 Westwood ====== *邦題:「ウエストウッド」/「名門撲殺死体遺棄」 *脚本:Julie Martin *監督:Christine Moore *初回放映:2011-07-11 ---- ===== 事件概要 ===== ==== ハビエル・ゴメス ==== カリフォルニア大学ロサンゼルス校の校庭で、撲殺された若い男性の遺体が発見される。氏名はハビエル・ゴメス、妹のマリアがUCLAに通っていた。マリアはサッカー奨学生だが、大学のスポーツ予算をめぐって男子学生と争い、「大学の尻軽女」というWebサイトで陰湿な中傷を受けていた。 その後、マリアの身辺を調べていた私立探偵がいたことがわかる。マリアはメキシコで英語教師のバイトをしたことになっていたが、実はメキシコのサッカーチームでプロとしてプレーしていたというのだ。これが公になると、奨学金資格を失う可能性があった。マリアは「そのことはハビエルがちゃんと処理してくれたはず」だと言う。 私立探偵を雇ったのは、ロバート・ケントナーと判明。息子のエリックはマリアの恋人だが、ロバートは2人の交際を快く思わず、マリアの身辺を調べ、それが原因でハビエルと争ったのではないかと思われた。ロバートもUCLAの卒業生であり、学内の駐車場を使うことができた。ケントナーは事件当日に駐車スペースを使用しており、そこにはハビエルの血と歯の欠片があった。ケントナーはハビエル殺しで逮捕される。 エリックは警察で、父親がハビエルを殴ったことを認める。メキシコ移民である両親を侮辱されてハビエルが怒り、ポケットに手を入れた。銃を出すつもりだと思ったケントナーが思わずハビエルを殴り殺したが、ハビエルは実際には銃を持っていなかったので、ケントナーは遺体を校庭に遺棄したという。 だがその後、エリックは前言を翻し「弁護士の同席も認められず警察に拘束され、強要されて嘘をついてしまった」と言い出す。警察にしてみればエリックは容疑者ではないので弁護士も必要ないはずだったが、判事はエリックの言い分を認めて証言を排除する。その後、担当検事のモラレスのもとに次の事件の報せが入る。 ==== ロバート・ケントナー ==== 保釈中のロバート・ケントナーが自宅の前で射殺され、ハビエルとマリアの父親、ホルヘ・ゴメスが逮捕される。ホルヘはロバートと口論し、争いになって殴られ、身の危険を感じて正当防衛で撃ったと主張する。だが弾道がホルヘの話と合わず、モラレスは正当防衛ではないと判断して起訴。 その時自宅にいたエリックは最初、父親とホルヘが争う場面は見ていないと言ったが、公判で証言台に立つと、父親がシャベルを振り回して「殺してやる」と叫んだと言い出す。現場を調べると、確かにエリックが言った通りにシャベルで木の幹を打った跡が見つかるが、エリックがいた階段から、現場は見えなかったはず。現場には別の人物がおり、その人がエリックに伝えたのではないか。 ゴメスは自ら証言台に立ち、事件当時の状況を証言する。モラレスは、エリックが「見た」と証言する内容が見えたはずはないこと、ゴメスの手に付着した発射残渣の位置が証言と合わないことを指摘する。ゴメスは証言台で取り乱し「殺したのは自分だ、罪を認めて取引する」と叫ぶ。 ゴメスは15年から終身の刑を受けようとするが、土壇場でマリアが「私が撃った」と罪を認め、故殺罪で11年の実刑を受け入れる。 ---- ===== 感想 ===== 前回「面白くなってきた!」とか書いたのだけど、今回は「うーん? 何かイマイチだな」という感じ。何だろう、話のテーマが絞り込めていなかったのかな? 前半では大学スポーツの問題や中傷サイトの話かと思ったら、メキシコ娘が息子の嫁になるのが気に食わん、みたいな親父が出てきて親父対決になって、息子は息子で何度も偽証するし。後半でモラレスが登場して、ラテン文化や聖母マリア信仰の話が出てきたが、それも何だか中途半端に終わってしまった。どれも興味深い題材だったので、もうちょっと丁寧に掘り下げて描写してくれれば良かったのに、残念だ。 インターネットに中傷サイトを作られて苛められるという話、同じ頃に放送されたCSIにも登場したのだけど、よく考えるとあちらの方でも、苛めにあった子がマリアという名前だった。偶然だろうとは思うのだが、何か元ネタになった事件でもあったのだろうか。 タイトルのウェストウッド、今回はわかりやすい。UCLAのある場所だ。 [[https://maps.app.goo.gl/4nB3fbppgmzzGSSv8|Google Mapで見る]] --- //Yoko (yoko221b) 2013-11-17// [<>]