Without a Trace - Season 4, Episode 2 ====== #72 Safe ====== * 邦題:「安全を守る者」 * 脚本:David Grae * 監督:Jeannot Szwarc * 初回放映:2005-10-06 ---- ===== 事件概要 ===== ==== 失踪者:ライアン・ウォレス(15歳) ==== ウッドロー・ウィルソン高校の生徒ライアン・ウォレスが昼休みに失踪。ロッカーには赤い文字で「THE END」と書かれていた。筆跡鑑定から、書いたのはライアン本人と判明。 ライアンは6年前に強盗に父親を殺され、4年前には9/11のテロを間近に見ており、それ以来安全対策に過度にこだわるようになったという。失踪する前の晩、ライアンは親友のチャーリーからの電話に「話したくない」と言って出なかった。ライアンは成績優秀だが飛び級したために体格が小さかった。体格は良いが成績の良くないチャーリーとは、お互いに持ちつ持たれつの関係だったのだ。 チャーリーは、最近はあまりライアンと仲良くしていないのだという。前日に電話したのは、学校でライアンを苛めたことを謝るつもりだった。 ヴィヴィアンとマーティンは、ライアンのパソコンから学校の見取り図と爆弾のデータを発見。ただちに学校が捜索されるが、爆弾は見つからない。マローンは社会科の教師ハリソンから、ライアンが学校のセキュリティに関して提案した研究課題について聞かされる。ライアンは、セキュリティに関して警鐘を鳴らすために、セキュリティホールを洗い出して爆弾計画を立てようとしたのだった。その当時、ハリソンはライアンを説得して止めさせた気になっていた。だがライアンは、学校の警備スケジュールを詳細に調べ上げていた。 ライアンがいつも漫画本を買っていた売店の主人は、ライアンが誰かの車に乗るのを見たと言う。目撃情報から、チャーリーと友人のランス・カーソンがライアンを車に乗せたらしいとわかる。ランスの家を訪ねると、地下室で誰かを拷問していたような形跡が発見される。 ランスは、ライアンが爆弾を仕掛け、チャーリーとランスに罪を着せるつもりだとわかり、ライアンを拷問した。ライアンはついに「ボイラー室」だと言った。だが爆弾はそこにはなく、ランスが戻った時にはチャーリーもライアンもいなかったという。 マローンは、ランスに電話をかけさせてチャーリーの居場所をつかむ。ライアンはチャーリーに「爆弾は作っていない。ただ怖がらせようとして嘘を言っただけ」と言った。チャーリーはライアンの拘束を解いて逃がしたのだった。チャーリーの話から、爆弾の材料がライアンの家にあったとわかるが、失踪後に捜索した時は何も発見されなかった。つまり、ライアンの爆弾話は最初こそ嘘だったが、チャーリーたちに拷問された後、家に爆弾を取りに戻り、再び学校へ行ったと考えられる。 ダニーは、教室にいるライアンを発見し、説得しようとしたが失敗し、ライアンはスイッチを押してしまう。だがワイヤーの接触不良で起爆せず、マローンがライアンを取り押さえる。 ---- ===== 感想 ===== またダニーが! 前シーズンは「ダニーの影が薄ーい」(お兄さんエピ以外)と文句を言っていたものだが、今シーズンは今シーズンで困ったものだ。やはり前回の襲撃がトラウマになっているのだろうか。 シーズン1「月影のクレア」では自分の生傷をさらけ出すことでクレアの心を開くことに成功したダニーだったが、今回の説得は失敗に終わる。結局ライアンはスイッチを押してしまったのだから……正確なところは知らないが、未成年とはいえスイッチを押すのと押さないのとでは罪状が大違いなのではないだろうか。一生それを背負っていかなければならない(live the rest of his life knowing he pressed that button)というのは、そういうことなのだろうと思う。 クレアの時に比べると、今回の説得はいささか精彩を欠いていたように思うが、決定的だったのはライアンとろくに話さないうちに机の陰に伏せてしまったことではないだろうか。「スイッチを押す」ことを前提としたあの行動が、逆にライアンにスイッチを押させてしまったような気がしてならない。しかしあの状況で、他にどうすれば良かったのか、とも思うけれど。 とにかくスイッチ不良で良かったね……ライアン、頭はいいけど手先は器用じゃなかったのかな。あるいは、調べた作り方がデタラメだったのか。 ---- ===== 使用楽曲 ===== "The End" by The Doors --- //Yoko (yoko221b) 2009-01-05// [<>]