The Wire - Season 2, Episode 7 ====== #20 Backwash ====== * 邦題:「余波」 * 監督:Thomas J. Wright * 脚本:Rafael Alvarez * 原案:David Simon, Rafael Alvarez * 初回放映:2003-07-13 ---- //"Don't worry kid, y'er still on the clock." - Horseface// ===== 概要 ===== ボディは花屋へ行き、ディアンジェロの葬式のため「フランクリン・テラス(住宅プロジェクト)のような形で、221の番号を添えた」花を注文する。ストリンガーは、ある男と密かに会い「ディアンジェロ殺害」の報酬を渡す。ディアンジェロの死は自殺として処理されていた。もちろん、エイヴォンは真相を知る由もない。 カーヴァーとハークは盗聴器を買いに行くが予算オーバー。「お試し」で借り受けて情報を取るだけ取って返そうということにする。テニスボールの中に盗聴器を仕込んで道端に転がしておくが、ニックと交渉中のフロッグが何の気なしにそのボールを拾い上げて投げたため、盗聴器はトラックに轢かれて壊れてしまう。だが、ライセンスプレートの登録情報から、ニックが捜査対象のフランク・ソボトカと同じ苗字であることが判明。 ラッセルは制服姿でパトロール勤務に戻ったと見せかけ、ソボトカらの警戒心を解こうとする。その一方で、バンクとフリーマンは港湾の船積み状況をモニター。 ストリンガーは、ディアンジェロの葬儀でプロポジション・ジョーからプロポジション(提案)を受ける。バークスデールの組織はテリトリーは良いが「商品」の質が落ちている。一方でプロップ・ジョーには良い品がある。ジョーはバークスデールのテリトリーに自分の商品を供給しようとした。その話を聞いたエイヴォンは即座に「NO」と言う。そのうちジョーにすべて乗っ取られてしまうことを警戒したのだ。 フランク・ソボトカはセミナーへ行き、最新のカーゴシステムについての話を聞く。より安価で正確で安全なシステムは、港湾労働者の仕事をさらに減少させるものと思われた。ソボトカはロビイストを使い、何とか港湾の仕事を増やそうと尽力する。 ホースフェイスが扱っていたデータが消えたことがわかり、現地で作業員に扮して張り込んでいたグレッグスに連絡がいく。グレッグスは、消えたはずの荷物をセルゲイが運搬している場面を確認し、プレッズ、バンクと手分けしてコンテナを倉庫まで尾行する。その後、グレッグスはセルゲイがプロップ・ジョーを迎えるところを確認。 フリーマンはパールマン検事に、港湾労働者の事務所の電話を盗聴する許可を申請する。だが、メリーランド州の法律では、盗聴を許可してよい犯罪に売春斡旋は含まれていない。麻薬関連などのような、別の犯罪に関する根拠が必要だった。ダニエルズは、殺人事件を引き受けろというロールズの要請をかわし続けていたが、フリーマンの説得でついに殺人事件を引き受けることを決断。 ---- ===== 感想 ===== バークスデールの組織。シーズン1が終わった時は「ボスが逮捕されても、中枢はストリンガー、現場にはボディがいて結局何も変わらないんじゃ?」という感想を抱いたが、「ボス逮捕」は思いのほか組織にダメージを与えていたらしい。そしてディアンジェロ殺害はストリンガーの指示だったことがわかる。 ディアンジェロの件は、自殺として処理されてしまったらしい。前回の殺害シーン、加害者は素手だったので、ベルトに指紋も上皮細胞も残っているはず!そして、あのようなやり方での絞殺と首吊り自殺は、ちゃんと検死すれば区別がつくのではなかったっけ。CSI:Baltimore がその気になれば簡単に犯人がわかるはずでは……。 ソボトカの捜査は今のとこ順調。だがソボトカと組合の将来は決して明るいものではなさそうだ。港湾労働者が事故で重傷を負った後、ソボトカは家族の見舞いに大金を渡していたけれど、あれもギリシャ人との取引で得た金銭だろう。犯罪から手を引くに引けない状況だし、甥のニックもどんどん犯罪に手を染めていく。ジギーは次から次へとトラブルを持ってくるし――と思ったら、今回の認知騒動はマウイの悪戯だった。そういえばマウイ(ラッセル巡査の元彼)は、何話か前にジギーにコンピュータを悪戯された人だよね、たしか。 それにしても、今回もマクノルティの出番が少なすぎる……。 --- //Yoko (yoko221b) 2007-12-17// [<>]