The Wire - Season 4, Episode 11 ====== #48 A New Day ====== * 邦題:「新時代」 * 監督:Brad Anderson * 脚本:Ed Burns * 原案:David Simon, Ed Burns * 初回放映:2006-11-26 ---- //"You play in dirt, you get dirty." --McNulty// ===== 概要 ===== ハークの件で牧師は市長に抗議し、カルケッティははやくも人種問題に直面する。 マイケルたちは、以前にドーナツの指を折ったウォーカー巡査を路地におびき出し、ペンキをかけて仕返し。マイケルはウォーカーの指輪を手に入れる。これはアンドレからマーロに渡され、それをオマーが奪い、さらにウォーカーが奪った物だった。 新市長カルケッティは精力的に街を動き回り、公園の塗装、廃車の処理、消火栓の修理などを指示して回る。さらに、警察への予算を捻出すべく責任者とミーティング。予算長は「非常時のための資金」に手をつけることに反対するが、市長は「今こそ非常時」と言う。 学校ではランディが「ちくり屋」と苛めを受け、マイケルらを交えた乱闘に発展する。プレッズは、ドゥーキーの言葉からマーロ・スタンフィールドが関わっていることを知る。ランディが警察にしゃべったことがストリートに知れ渡っていることがわかり、プレッズはカーヴァーに直談判。カーヴァーはバンクを訪ね、ハークがランディの件をバンクに告げていないことを知る。 警察ではロールズの指揮の下、検挙数を稼ぐだけの無駄な取締りを止めて本来の警察業務にマンパワーが割り振られる。殺人課の主任にはダニエルズが就任し、担当検事にパールマンを迎えて新体制が始まる。ダニエルズはMCUを殺人課の指揮下に置くことを求め、了承される。フリーマンはMCUのオフィスで、バークスデールに関する召喚状が返却されていることを知る。 カルケッティは西地区の巡査たちを前に、数合わせのゲームは終わりだと公式に通達し支持を得る。だがまだハークの問題が残っていた。ダニエルズとロールズは研修を受けさせるという処分で済ませようとしていたが、牧師たちは納得しないであろう。といって免職には根拠が足りない。そこへバレルが現れ、自分ならうまく処理できるともちかける。 スリム・チャールズを尾行していたオマーは、New Day Co-op の存在と、そこにマーロも加わっていることを知る。その後オマーはプロップ・ジョーの店を襲撃し、次に薬物を供給する時に知らせるよう言い渡す。 プレッズは殺人の件で警察への協力を拒むが、ようやくランディがレックスを呼び出した場所だけを教える。フリーマンはそこで空き家を見つけ、新しい釘で打ちつけられた板に着目する。 パレンティとコルヴィンの特別クラスプロジェクトは、財政的な理由で継続が困難になる。カルケッティは学校教育の赤字が5400万ドルに上るということを知り愕然とする。 ---- ===== 感想 ===== バブズのささやかな(?)意趣返しが思わぬ結果に。ハークにはいい気味! と思ったがカルケッティには思わぬ災難となった。結局これが尾を引いてバレルをクビにできなくなったのだから、バブズもあの射撃のおっさん同様、知らず知らずのうちにボルティモア市政を動かしていたということに……。 久しぶりにチーズが登場して思い出したけど、チーズの本名はカルヴァン・ワグスタッフで、ランディ・ワグスタッフの父親だという設定があるのだそうだ(下記参照)が、その件は作中ではまったく触れられていないらしい((ブログへのコメントで教えていただきました。ありがとうございます))……うーん、元々は別のストーリーラインが計画されていたのだろうか。 * [[http://en.wikipedia.org/wiki/Randy_Wagstaff|Randy Wagstaff]] プレッズが「マーロ・スタンフィールド?」と言った時の口調で、あぁそういえばこの人は前季まで警察官で、マーロ・スタンフィールドの組織を調べていたのだった……と思い出した。最近の彼があまりにも「プレズボ先生」だったので忘れそうになってたわよ。このように教師が生徒から犯罪者の名前をごく当たり前のように聞かされる、という場面があるおかげで、彼らの存在がいかに子どもたちの生活に深く浸透しているかということに改めて気づかされる。 そしてラストでは、あの空家と釘に警察がようやく到達。状況が大きく動き出しそうな予感! でももう残すところあと2話なんだけど……普通ドラマでは冒頭で殺人が発覚して(あるいは行われて)、解決するところで完結だよねぇ。視聴者にずっとわかっていた殺人事件が、終盤に来てようやく発覚するってすごい~。 --- //Yoko (yoko221b) 2008-08-20// [<>]