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Sin City

マックス・アラン・コリンズによる小説版CSI第2弾。グリッソム、ウォリック、ニックはベガス郊外の住宅街で失踪した女性の事件を捜査し、キャサリンとサラは劇場で殺害されたストリッパーの事件を担当する。


書誌情報

Sin City

CSI:科学捜査班 シン・シティ

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内容・感想

翻訳版読了。いかにもベガス! といった華やかなストリップ劇場のネオンがギンギンの夜の世界と、そこから一歩離れた郊外の街で暮らす人々の生活が好対照。

事件は2つとも、割とあっさり解決。事件が分かれているせいか、長編1本より短編を2つ読んだ気分。これならドラマ化もできそう? 郊外事件は、最初から怪しい人物が最後まで怪しく(多少のひねりはあったかな)、劇場事件は、いかにも怪しそうなので逆に怪しくないと思われた人物がやはり怪しくなかった。もっと長い話でこれをやられると怒るところだが、短編を読む感覚なのでまぁいっかー、というところ。

郊外事件で、被害者の夫が失踪を届けた時、ほぼ同時に被害者の友人夫妻からの家庭内暴力の通報があったことから、主任がチーム全員総出で捜査に行ってしまうところが面白い。ダンナびっくりしただろうな~。まさかそんな大勢で調べに来るとは思わないだろ。

その後キャサリンとサラは劇場の事件に向かうわけだが、どちらかというと、こちらの事件が面白かったかな。キャサリンとサラが組むのも珍しいし、担当刑事も女性のコンロイなのは、犯行現場がストリップ劇場であるせいなのだろうか。この話でもバイセクシャルを間にはさむ男女の三角関係が登場したのは、ちょっと「またか……」という気分だったが、終盤ではアクションもかなり派手に見せてくれる。コリンズの小説ではキャサリンがアクション担当? ……たしかに、主任よりは似合いそうだ。

気になった台詞がいくつか。

キャサリンが1の最終回で言った台詞「疑わない、振り返らない、それが私の生き方」という台詞が出て来たのが嬉しい。口ぐせってほどじゃないにしても、事あるごとに言っていたりするのだろうか。悩んだり迷ったりする時に「それが私でしょ」と自分に言い聞かせているような、そんな姿が想像できる。

それから、やはりキャサリンの台詞。犯行現場へ向かう直前に言った「なにを聞いたとしても“痕跡をのこさず”姿を消す人なんていないわ」――原文は読んでいないけど、これ “Without a Trace”? たしか、CSIと同じブラッカイマーがプロデュースしているドラマのタイトルがこうだったはず。現在NHK BSで「FBI 失踪者を追え」というタイトルで放送中(見てない)。

最後に、失踪(かもしれない)事件を調べる時の主任とニックの会話。「女性が荷物をまとめて出ていくときに、自分のブラシを置いていくか?」「サラならそうするかも」(この時はサラも現場にいた)

えっ、私もそうするけど……。家で使ってるブラシは大きくて荷物になるから、小型のブラシをポーチに入れていて、旅行にはそれを持って行くよ。家出したことはないけど、するとしたら多分置いて行く。

Yoko (yoko221b) 2005-06-23