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CSI - Season 5, Episode 4

#96 Crow’s Feet


We know why the caged bird sings.

事件概要

ジュリー・スターン/レニータ・ロークス事件

キャサリン、ニック、バルタン星人担当。

ジュリー・スターンはホテルのスイートで死亡していた。腕や顔に赤い斑点があることからエボラ出血熱が疑われ、いったんは現場が封鎖される。しかしロビンス医師が完全防護服で現れて鼻腔を調べた結果、伝染病ではないと判明。赤い斑点はシミを除去するためのレーザーの火傷だった。爪には重金属の摂取を示すミーズ線、胃の中には尿があった。

被害者の体内から砒素が検出され、約3ヶ月にわたって摂取していたことがわかるが、それが死因かどうかはまだ断定できない。毒殺は身内の犯行である可能性が高いため、近親者を調べると、被害者にはケヴィンという息子が一人いた。ジュリーは、孫がそばにいると自分が年を取ったように感じるらしく、ケヴィンともあまり親密ではなかったらしい。ケヴィンは農園を経営しているが金に困っており、母親に借金を頼んだが断られたことがあった。

そこに新たな被害者が発生。レニータ・ロークスという女性がショッピング中に倒れて死亡した。爪にミーズ線、顔面にアンチエイジング施術の跡、胃の中に尿がある点が共通していた。レニータの部屋にはエクササイズマシン、ダイエット本、サプリメント、化粧品など、アンチエイジングに関するありとあらゆる物がそろっていた。さらに、トイレにはグラスがあり、排出した尿をその場で飲んでいたこともわかる。

ジュリーとレニータは二人とも、同じマラガ医師のクリニックに通っており、自分の尿を飲む「尿セラピー」もそこで行われていた。

ケヴィンの農園では砒素の入った農薬を使用し、レニータは砒素を含むドリアン・スプレーを持っていたが、農薬とは成分が異なり、スプレーの砒素は致死量には遠く及ばない量だった。

キャサリンは、血液の赤血球と血清が分離していないことに気づく。これは赤血球が溶解したためで、一定数の赤血球が溶解すると人は死に至る。二人の被害者は、同じ日に過酸化水素セラピーを受けていた。これは、3%の過酸化水素溶液を血管に注射し、赤血球に酸素を与え、免疫を強化して老化をくいとめる施術である。過酸化水素が3%では血液に異常は起きないが、濃度が30%になると赤血球は溶解する。マラガ医師は誤って本来の10倍の濃度の過酸化水素を注射していたのだ。事故であり犯罪ではないため、刑事事件ではなく遺族による民事訴訟で決着が着くことになるであろう。

エリオット・ベックマン事件

グリッソム、サラ、グレッグ、ブラス警部担当。

シロアリ駆除のためテント張りにされた家の中で、家主エリオット・ベックマンが死亡していた。家中を封鎖して2日間薬品を放出した後、作業員が撤去しに来て発見したのだ。床には眼鏡と嘔吐の跡があり、隣の部屋には鳥の羽が落ちていた。被害者の死因は「溺死」つまり、シロアリの駆除剤が細気管支に入り、肺に液体が溜まり、肺水腫で呼吸が停止したことだった。顔には、外傷を加えられた傷があった。

家を調べると、ガスを循環させるため窓が一箇所開いていた。被害者はそこから入った可能性があったが、その下に置かれた砂袋の砂は、そこから隣家へ移動した形跡を示していた。だが隣家に住むロリー・ケンデルは2日間具合が悪く寝ていたという。

窓の外には、もう一人の隣人ザック・アルファノの指紋があった。ザックは2日前に意識不明で救急車で病院に運ばれ、1時間前にチューブが取れたばかりだった。ザックは助けを求める叫び声を聞いて屋内に入ったが、ベックマンはすでに意識がなく、ガスで気分が悪くなりケンデルに助けを求めようとしたが、そこで倒れたという。家の外の指紋と嘔吐の跡は、ザックの話を裏付けた。

ロリーの尿からはフッ化スルフリルが検出されるが、ロリーはあくまで家を離れていないと主張した。グリッソムの実験の結果、薬品が電気のコードを伝ってロリーの家のクローゼットに入り込んでいたことがわかる。ロリーはベックマン家から電気を自分の家に引き込んでいたのだ。

隣室に落ちていた羽根は、ブルーヒヤシンスという珍しいインコの尾羽だった。通常は一度に一本ずつしか抜けないはずだが、現場にあったのは三本。誰かが引き抜いたものとわかり、指紋を調べると、駆除業者テッド・マーティンの指紋があった。テッドはクライアントの家で金目の物を盗む常習犯であった。

ベックマンは薬品散布中はモーテルにいる予定だったが、ペットの鳥をカゴに入れていなかったため、宿泊を断られてしまった。それでカゴを取りに戻ったのだ。そこで物色中のテッドと鉢合わせ。とっさにベックマンを殴り倒し、鳥を奪って薬品を放出して逃げたのだった。


感想

キャサリンの事件は、アンチエイジングという身近な(爆)テーマなだけに、何だか生々しすぎて…… orz

アンチエイジングしたいという気持ちはわかるのだけど、やはり物事には限度が。どこまで許容できるかちょっと考えてみた。

主任の事件の方は、ヒネリもなくシンプルに解決。やはり主任には実験が似合う。今までいちばん新人だったサラがグレッグの先生役になっているのも、姉弟みたいで何だか微笑ましい。ブラス警部がサラとグレッグに「シャーロック・ホームズとドクター・ワトスンかな?」と言っていたけど、グレッグはむしろベイカー街イレギュラーズの少年みたいだ。

しかし「虫を殺して対価を得ることに疑問を持たないのか?」という台詞は何なんだろう。自分が実験で虫を殺すことは、科学という聖戦の尊い犠牲であると言っていたのに(シーズン3「復讐する血痕」)。これじゃ昆虫学者というより単なる虫フェチみたいよ(そうなのか?!)。


単語帳

Yoko (yoko221b) 2006-07-22