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CSI: NY - Season 1

#1 Blink


The one thing I couldn't throw away was that beach ball. Her breath is still in there.

事件概要

女性連続殺人事件

公園で犬を散歩させていた男が若い女性の遺体を発見。殺害現場は別の場所と思われた。背中に平行線のような傷跡、床ずれの跡がある。死因は頭を2回殴られたことで、また死ぬ前に何かを吸引していた。行方不明者リストから、被害者はリーン・グッドマンと判明。被害者が吸引したものはデートレイプに使われる薬物だが、レイプ検査の結果は陰性。不審に思うマックに、別の遺体を発見したという報が入る。似た手口で殺害された若い女性が、ゴミ捨て場で発見されたのだ。マックは連続殺人を確信。

2番目の遺体は、首を絞めて殺された後に首の骨を折られていた。死亡時刻はほぼ同じ、レイプもやはり陰性で、ロシア製の金歯をしていた。マックは被害者の傷跡を見ながら、頭部の模型を使って犯人が首を絞めた様子を再現。被害者はロシア人のゾーヤ・パヴロワと判明。マックはゾーヤの面倒を見ていたイワノフ夫妻を訪ねる。ダニーとエイデンはゴミ捨て場でカメラを発見。フィルムは引きちぎられていたが、被害者を写した写真が数枚現像できた。ほとんどは観光地だが、1枚だけ場所のわからない民家があった。マックとステラは、彼女の身長と背景に写った建物から、三角法で位置を割り出す。現場へ行ってみると、オペラのレコードが鳴り続け、若い女性がベッドに拘束されていた。

マックは部下に現場の証拠採取を任せて病院へ行き、昏睡状態の被害者から証拠を採取。彼女が瞬きをしたことに気づく。フラック刑事はその家の家主を尋問するが、家の借主の情報は得られなかった。マックは医師から「locked-in(内に閉じこもる)症候群」ではないかという仮説を聞く。犯人はおそらく、何かの実験をしていた。最初の2人は失敗例として廃棄され、最後の被害者だけが生かされたのではないか。この状態では、意識はあるが随意筋はまったく動かせず、かろうじて瞬きができるだけだという。おそらく、最初に薬物で被害者の身体の自由を奪い、次に脳につながる動脈を圧迫したのだろう。首の傷跡は、動脈を正確に傷つけていたのだ。マックは被害者に質問し、瞬きを使って応答を得る。彼女は他の2人の被害者もその関係者も知らなかった。だが、家主の写真を見せたとたん、容態が急変、脳死状態に陥ってしまう。

被害者はマックの呼びかけにこたえなくなった。マックは家主を疑うが、家で発見された精液は家主のものではなかった。マックはこの犯罪の本質は何かを考えて、医療器具をもう一度徹底的に調査し、鞄から塗りつぶされたロシア文字Б.И.(B.I.)を発見。ボグダン・イワノフのイニシャルだ。イワノフは医者だったが、ブレジネフ時代に投獄され、その後アメリカに亡命していた。タクシー運転手をしていたため、客に煙草を渡して薬物を吸わせることができたのだ。彼は被害者たちを生活の悩みから解放し、夢の中で生きられるようにして本当の自由を与えたのだと言う。

マックは病院で、被害者に語りかける。妻のクレアは9/11に死亡していた。その後、クレアを思い出させるものは辛すぎるからとすべて処分していたが、ただひとつ、彼女がふくらませたビーチボールだけは捨てられなかった。クレアの息がまだそこにあるから――。そしてマックはひとり、グラウンド・ゼロへと向かう。


感想

第1話を見た印象は「建物ばかり、暗い、寒そう」な感じかな? ラスベガスは都会だが、ちょっと郊外に出れば砂漠や山があって、街中はネオンでギラギラという印象。マイアミは自然に恵まれた観光地で、明るい陽光にあふれている印象。前の2作とは少々違う雰囲気を感じさせる。

事件の方は、犯人の過去や動機の描写が弱いというか、あまりピンとこなかったかな。犯罪の異常さを納得させるには、少々足りなかったような気がする。

本編よりもむしろ、最後のビーチボールのエピソードと、グラウンド・ゼロにひとり佇むマックの姿が印象に残った。冒頭で教会にいるマックは、何か悩み事を抱えているような雰囲気を持っているのだが、この最後のシーンはそれと対になるかのようだ。その間にはさまれた本編のエピソードで、マック・テイラーという人物が、弱き被害者に対して限りないシンパシーを寄せるタイプの主人公であることが伝わってくる。


単語帳

Yoko (yoko221b) 2005-12-03