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CSI: NY - Season 4, Episode 20

#91 Taxi


事件概要

ジミー・カマイダス、リード・ギャレット他

1台のタクシーが、警察署の前に男の遺体を投げ捨てて逃走。身元はジャージーシティの警官、ジミー・カマイダスと判明。死因は一酸化炭素中毒と見られ、首には「L2729」の傷もあったが、よく見ると傷のつけ方が異なっていたため、模倣犯の仕業と思われた。その後、ジミーは副業としてタクシーの運転手をしていたことがわかり、警官としてではなく「タクシー運転手」として、一連の事件の復讐に殺された可能性が浮上する。

首の刻印の件はメディアには流れていないはずだったが、リード・ギャレットのブログニュースだけがその記事を載せていた。マックはリードを現場に同行させたことがあったが、首の傷は見えていないはず。さらにリードの記事は、一連の事件の犯人を「ジミーという名のタクシー運転手」と名指ししていた。マックはリードを問い詰めるが、リードは「記者の倫理」から情報提供者の正体を明かそうとしない。

結局、ジミーを殺害したのは、同じタクシー会社に勤務する運転手たちと判明。彼らはリードのブログを読んで、ジミーがタクシー・キラーだと思い込んで彼を殺害。「犯人がわかっているのに何もしようとしない」警察への怒りを表すために、警察署の前に遺体を投げ捨てたのだった。

マックはクインから「リードを侮辱罪に問う」と言われ、もう一度リードのアパートへ向かうが、リードの姿はない。荷物を部屋の外に置き、鍵は扉に刺したままという不自然な状況。その頃リードはタクシー・キラーに拉致され、車のトランクに閉じ込められていた。リードを拉致したタクシー・キラーは、女性客を乗せてまた同じように殺害する。

マックはリードが連れ去られたと判断して捜索を開始するが、その矢先、リードのブログが更新されていることに気づく。リードはタクシー・キラーのアジトに拘束され「ブログを更新しろ」と強要されていたのだ。リードはマックに居場所を知らせるためにキーワードを散りばめながらブログを書く。マックもそれに気づき、メッセージを読み解きながら、発信元のIPアドレスやバックパックに付着していたイーストの粉末などと合わせてリードの居場所を絞り込む。

現場に到着したマックはタクシー・キラーを追うが、あと一歩というところで取り逃がす。リードは首を刺されて重傷を負うが、病院に運ばれ一命をとりとめる。マックはリードから聞き出した情報と、犯人が殺害に使用したホースの特徴から、犯人が自宅代わりに使用していた消防署跡を突き止め、タクシー・キラーを逮捕。彼は自らをギリシャ神話に登場するカロン(黄泉の国への渡し守)だと思い込み、「罪深き者」である個人広告主を生贄として神に捧げていたつもりだった。刻印の「L2729」は聖書のレビ記27章29節「神に捧げられし定めの者は、殺されねばならない」を意味していた。ジミー・カマイダスを犯人と名指ししたのは、ジミーに車をぶつけられたことがあったため。リードに接触してわざとジミー犯人説を聞かせた犯人は、その後ジミーが死んだことで、リードのブログを通じて世界とつながれることを知り、支配権を得るためにリードを拉致したのだった。


感想

連続殺人犯「タクシー・キラー」が逮捕され、NYの街には平和が戻った。

……それは良いんだけど、この一連のストーリー、CSIにありがちな「解決篇がいちばん(自粛)」だった、というのが残念。本家ベガスでもそうだったし、ここNYの「333」もそうだったけど……解決篇の方が面白かったのは、「セカンド・ライフ」のコスプレ殺人鬼くらいじゃないだろうか。

「個人広告主」を生贄にしていたというが、広告主ではない来客を殺したことがあるじゃないか、とか、看板とは関係のない場所で乗せた被害者はどういう基準で選んだのか、とか、ギリシャ神話のカロンなのになぜ旧約聖書なのか、とか、墓石とロザリオの持つ意味がいまいちはっきりしない、とか、まぁ言い出せばキリがないわね。

事件が解決して良かった! リードも助かって良かった! というところで終わりにしておくべきかな。

そうそう、冒頭のフラックは頑張ってタクシーを追いかけるのだが、「もうちょっとで犯人の顔が見える!」というところに集中しすぎて、車の特徴が目に入らず、結局犯人の顔も見えずというところが、何とも彼らしくて面白かった。


使用楽曲

Yoko (yoko221b) 2010-04-04