Dexter - Season 1, Episode 5
トニー・トゥチが発見された病院は徹底的に捜索されるが、アイストラック・キラーは被害者以外の証拠をほとんど残していなかった。
リタは、同じホテルに勤める従業員イェリーナから、フィアンセが行方不明だと聞かされる。イェリーナのフィアンセは、キューバから不法に入国するために密入国業者(コヨーテ)を頼ったのだが、金が払えず「キューバに送り返す」と言われていた。警察に通報するとキューバにいる家族に危害が及ぶため、イェリーナはどうすることもできず悩んでいた。
リタから話を聞いたデクスターは、担当の警官に話を聞くが、はかばかしい結果は得られなかった。だが「誰かがとても悪いことをしているらしい」という感触を得、「コヨーテ」の容疑者リストを入手して独自に捜査を開始する。ハロウィーンの夜以来、リタが「次の段階」を求め始めていることにデクスターは戸惑う。彼自身に「次の段階」がないためだ。
デボラは唯一の証人であるトゥチにもっと話を聞いてみるべきだと主張したが、トゥチはずっと目隠しをされており、声も殆ど聞いていないことから、それは望み薄だと却下されていた。だが他に証拠も目撃証言もなく、デボラは粘った末にドークスを説得してトゥチに再度アプローチ。トゥチは監禁時と同じように目隠しを装着し、犯人がメントールののど飴をなめていたことを思い出す。病院の現場に戻ってネズミの巣を探してみると、果たしてそこにはのど飴の包み紙があり、部分指紋が検出された。
デボラはお礼にと、「こんな身体ではもう女の子と付き合えない」と嘆くトゥチの病室に、潜入していた時に友達になった売春婦のシャンダを「派遣」する。
イェリーナの婚約者は、遺体となってビーチで発見される。一方、デクスターは容疑者リストの中から、スクラップ工場を経営するホルヘ・カスティヨに目星をつけて身辺を探り、カスティヨのボートの中で何人ものキューバ人の遺体を発見していた。デクスターはその後、いつものようにカスティヨを拉致するが、その時に妻のヴァレリーも共犯であることを知り、2人同時に処刑する。ホルヘはバラバラにしたが、ヴァレリーは時間がなかったためそのまま袋詰めにして海中に投棄。だが彼は、車のトランクからじっと見つめる目の存在に気づいていなかった――。
ぎゃー目玉が! 目玉親父が覗いてますよ! 車のトランクにいるのは誰~~!?
前回誰も処刑しなかったデクスターだが、今回は2人まとめて。最初、ヴァレリーは夫のしていることを知らなかったのではと思い「伴侶が残されることは良しとしない」と少々のためらいを見せるものの(でも1話では「ミセス・ドノヴァン」に対して特に何もなかったような)、その後2人ともワルであったとわかる。
そして2人いっしょに処刑するときに、どうやって愛情を保っているのかと聞き「同じ夢を共有している」という答を得る。そしてデクスターとリタも同じ夢「普通に、退屈に暮らす」こと。デクスターは殺人衝動に、リタは暴力夫に振り回される人生から逃れ、他の皆と同じように平凡に暮らしたいと望む。デクスター自身も「次の段階」を望み始めたのだろうか。そういえば、エピソードの締めくくりがデクスターのモノローグではなく会話なのは、今回が初めてだと思う。
ホルヘ役はCSIのキャバリエ刑事。この人、キャバリエ刑事以外は悪人の役が多いな……「24」でもテロリストだったし。
このエピソードでは、殺人課に配属されたデボラの活躍も良い。今までアイストラックやトニー・トゥチを発見したのは、デクスターからヒントをもらったり通報を受けたりして得た成果だが、今回トゥチの記憶を呼び覚まして指紋を発見できたのはデボラ自身のお手柄。ドークスにも「これは運じゃない。良くやった」と褒められる。ラグェルタはまだちょっとイヤな感じだが、ドークスはちゃんとデボラの面倒を見ている、いい先輩だなと思う。前半の方では怒られていたが、犯罪現場で(でなくても)煙草をポイ捨てしちゃダメだよね。これは当然でしょう。
— Yoko (yoko221b) 2007-10-11