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Law & Order - Season 3, Episode 3

#47 Forgiveness


Don't kill her again by forgetting her.

事件概要

People vs. Thomas R. Beltran (判事:Hollis Burton)

マンハッタン・カレッジに通う女子学生ベス・ミルグラムが路上で殺害される。頭部を何度も殴打されており、凶器の鉄パイプは現場に残されていた。現場付近には鉄パイプを簡単に入手できる建設現場のような場所はなく、ゴミとして捨てられていたにしては汚れていない。金品も奪われていないため、何者かが凶器を準備し、敢えて彼女を狙った可能性があった。パイプは表面がざらざらしていたため指紋は検出できなかったが、黒いポリエステル繊維が付着していた。

ベスは同じカレッジの学生トミー・ベルトランと交際していた。トミーは成績優秀な好青年だが、メキシコ出身で貧しく、ベスの父親は交際に反対していた。ベスは殺された次の日、美術の勉強のためイタリアへ渡ることになっていた。友人の話では、ベスがトミーに別れ話を切り出し、トミーが怒る場面があったという。トミーの部屋を捜索すると、パイプに付着していたものと同じ繊維を使用したバッグがあった。だが、いざ令状を取って逮捕しようとすると、その直前にトミー本人が自首してきたとわかる。

トミーは第2級謀殺で起訴される。罪状認否の際、リーガルエイドが連絡を受けたばかりで答弁について話し合う時間がなかったため、無罪答弁とされた。

トミーにはサイ・ウィーバーという有力弁護士がつき、警察が押収したバッグを証拠から排除するよう申し立てる。セレタとローガンは令状を取って捜索したが、その根拠はベスが持っていた封筒にトミーの指紋があったことだった。その封筒には、犯行の直前に撮ったポラロイド写真が入っていたが、封筒自体はベスが以前から持っていた物かもしれなかったため、犯行よりずっと前に触っていた可能性もあった。そのためバッグは証拠から排除される。その後、凶器のパイプはトミーがボランティアで働いていた教会のホームレスシェルターに使われた物と同じメーカーであることが判明。トミーはシェルターの改装工事を手伝っていたのだ。

弁護側は「貧しい家庭に生まれ育ち、両親を亡くした不遇の青年が裕福な家庭の少女と恋に落ち、憧れていた世界に足を踏み入れるチャンスに恵まれたが、その後冷たく拒絶されて怒り、無我夢中で犯行に及んだ」と主張する。ストーンはそれに対し、トミーが鉄パイプを持ちベスの頭部を6回も殴りつけたということを、身振りを交えて説明し「貧困の中に生まれ、かつ誰も殺さない人は大勢いる」と主張し、陪審員に犯行の残酷さを印象付ける。

評決は、第2級謀殺で有罪。


感想

このエピソードの元ネタになったのは、1977年に発生したボニー・ガーランド殺害事件とのこと。現実の事件でも交際相手のリチャード・ヘリンが起訴され、同じように教会による厚いサポートを受けたが、こちらは第2級謀殺が無罪、故殺罪で有罪の評決が下った。ヘリンはその後17年服役して95年に釈放されている。

ストーン検事による最終弁論がすごい。鉄パイプを持ち、トミーがどのようにベスを殴ったのかを身振りで再現してみせる。“again, and again…” と正確に同じ回数繰り返すことで、人を6回も殴るというのはどういうことなのか、それを生々しく想起してみせたと思う。また、トミーの言動に疑いの目を向け続けていたのが、同じように貧困街で育ったロビネット検事だったという点も強い印象を残した。

ホームレスの役で、The Wire の港湾組合長ことクリス・バウアーが出演。若い。

Yoko (yoko221b) 2008-03-09