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Law & Order - Season 7, Episode 13

#147 Matrimony


事件概要

People v. Kim Triandos (判事:Robert Quinn)

裕福な慈善活動家のピーター・トリアンドスが自宅で絞殺される。事件の直前、ピーターは援助している学生たちを招いてパーティを開いており、若い妻のキムは外出、アシスタントのロバートは自室で飲酒して寝ていたという。ピーターのパーティではキムの母親が「トリアンドス夫人」の代役を務めていた。

キムはずっと出かけていたというが、詳しく調べてみると一度帰宅していたことがわかる。キムは、夫と母親のことが気になって様子を見に戻っただけだと主張。彼女は元ストリッパーで、店の常連だったピーターの弁護士オリバー・シェインを通じて「インテリアデザイナー」というふれこみでピーターと出会い、その後すぐに結婚。キムは首尾よく遺産を相続できればその半分を分け前としてシェインに支払う予定だった。

シェインには強固なアリバイがあったため、キムだけが殺人罪で逮捕される。マッコイはシェインを共謀したという証言と引き換えに罪を減じるという取引を切り出すが、キムは「自分は無実だ」と拒絶。弁護人は、取り調べ時に弁護士が同席していなかったことから、供述を排除するよう要求。弁護士とはオリバー・シェインのことで、共犯だと考えられたため、共謀できないよう同席させなかったのだ。マッコイはその点を踏まえて反論するが該当する先例はなく、判事は供述を排除する。

公判が始まり、マッコイはキムとピーターが出会った事情や、彼女の以前の経済状態などから動機を立証しようとする。弁護側は、事件当時自宅に被害者と二人きりで、また職を失う危険を抱えていたロバートが怪しいと印象付ける。マッコイは「キムの供述はキム自身の有罪の根拠には使えないが、シェインの証言の信頼性を問うのは話が別」として、キムの供述を根拠にシェインの証言を崩そうとするが、これも判事の裁定で却下される。

評決は無罪。だがトリアンドスの財団はロバートが中心になって不法死亡訴訟でキムを訴え、相続を阻止しようとする。

ロスは財団の資料を見て、トリアンドスの奨学金に不審な点があることに気づく。トリアンドスは奨学生が25人いるつもりで寄付していたが、死亡したり退学した生徒がおり、実際には18人だったのだ。校長はパーティの招待状が25枚来たことで誤解に気づいて連絡したという。実際に支払いの手続を行っていたのはシェインだった。

不正に気づかれたシェインがキムと図ってトリアンドスを殺したかと思われたが、シェインがその直前に会っていた相手はキムではなくその母親だった。キムはマッコイの頼みで母親を呼び出し「相続を諦めて和解したい」と言う。母親は「ピーターは貴女を捨てようとしていたのよ。あの男を殺したのは私」と言い、会話を盗聴していた刑事たちによって逮捕される。オリバー・シェインも逮捕。


感想

May-December love の破局。いやloveですらなかったというべきか。キムは最初から財産目当てで、シェインと共謀して結婚にこぎつけたわけだから。

で、キムが逮捕されて弁護に就いたのがお馴染みアーサー・ゴールド弁護士。たしかシーズン2あたりで初登場し、あの手この手で検事を困らせるやり手の弁護士だったように記憶している。「引退したんじゃなかったのか?」と言われていたが、この後もシーズン11くらいまで登場エピがあるので、引退しそうにない。今回は、被害者と同年齢の弁護人ということで、陪審員に与える印象も考えているらしい(レイプ犯が女性の弁護人を付けたがるのと同じで)。

そして今回も判事は弁護側の味方で、重要証拠を排除。そのためキムは無罪になったが、結局犯人ではなかったので、結果的に冤罪が防がれたことになるわけだ。

で、それ以外は何というか、あんまり印象に残る点がなかったというか、今回もどこかで見たような感が最後まで拭えなかったというか……。まぁ7年目にもなると、こういうエピソードもあるよね。でもやはりここ数話、マンネリ感が特に増してきたのも確か。

この話の元ネタはアンナ・ニコル・スミスとのこと。ストリッパーからモデルになり、親子以上に年の離れた石油王と結婚し、その直後に夫が死亡。遺産相続をめぐる法廷闘争は長期にわたったらしい。アンナ自身も2007年に謎の死を遂げているが、このエピソードの方には特に後日談はないようだ。

今回言及された「弁護士が現れたら、その場で取調べを中断しなければならない」という判例は以下の物だと思う。1968年の事件。

Yoko (yoko221b) 2012-07-07