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BONES - Season 2, Episode 11

#33 Judas on a Pole

  • 邦題:「過去からの告発」
  • 脚本:Hart Hanson
  • 監督:David Duchovny
  • 初回放映:2006-12-13

事件概要

ギャレット・ディレイニー

殺害後、磔にされて燃やされた男性の遺体が発見される。喉には「私の名はギャレット・ディレイニー」と書かれたメモと、コロンブスの刻印のある硬貨が押し込まれていた。被害者の氏名は実際にギャレット・ディレイニーで、FBIを退職して大物ロビイストの警備主任をしていた。

ブレナンは兄ラスから「父さんから警告を受けた」と知らされる。最初は兄の話を信じなかったブレナンだが、ディレイニーの部屋の中で大量のラスの写真を発見して驚く。ブースは写真につけられたマークから、狙撃場所を物色していた形跡があることに気づく。

ディレイニーの氏名が書かれたメモには、1978年2月の日付と、「マービン・ベケットは無実だ」という文言が書かれ、オーガスト・ハーパーの署名があった。ベケットは60年代の公民権運動家だが、78年にFBI捜査官のオーガスト・ハーパーを殺害した罪で終身刑になっている。

ハーパーの妻は、夫の死の真相を口外するなと脅されていたことを認める。70年代、警察とFBIは強盗事件に関する自分たちの不正を隠蔽するため、ベケットに無実の罪を着せた。ハーパーは罪悪感に耐え切れず、事実を明らかにしようとしてFBIの仲間に殺害された。ベケットはどちらの件でも無実だったのだ。ハーパーは証拠をすべて、オハイオの銀行の貸し金庫に保管していた。それは、ハーパーの殺害直後にブレナンの両親が襲った銀行だった。

当時ハーパーの上司だったディレイニーは銀行強盗事件担当のタスクフォースに配属されていた。強盗犯にはそれぞれ暗号名が割り当てられ、ブレナンの父親、マックス・キーナンは「コロンブス」と呼ばれていた。マックス以外は全員故人。

ラスは「父の幼馴染」だというコルター神父を伴いテンペランスのもとを訪れる。神父は「マックスが告解に来て『手を引け』というメッセージを伝えた」と言う。

15年前、ディレイニーはイルカの飾りを作った職人を突き止め、マックス・キーナンが飾りを買ったことを突き止めていた。ディレイニーはマックスを「証拠を渡さなければ息子を殺す」と脅し、マックスがディレイニーを殺害したものと思われた。

ハーパーの遺体が発掘され、サローヤン博士が改めて検視を行うと、以前の検視結果と矛盾する点がいくつか発見される。有罪の証拠に疑いが生じたため、ベケットは釈放される。だが、ブースはカービー副長官から「司法長官から大目玉を食った」という理由で停職処分にされてしまう。

ハーパーを殺害した弾丸は、70年代に使用された自家製の弾で、撃ったのはおそらく軍用ライフル。ブースは、当時の関係者に該当する狙撃手がいないかを検事に問い合わせる。ブレナンは父親を探し出して、彼が持っているはずの証拠を渡してもらおうと思いつく。

当時の狙撃手の中に、元海兵隊員のR・カービーという人物がいた。ブースを停職にしたカービー副長官その人である。情報がカービーに伝わっている以上、ラスの命が危ない。2人はブレナンの自宅へ向かうが、そこには誰もおらず、大量の血溜まりが残されていた。ただし、ラスの血でもマックスの血でもない。

ブレナンは神父に呼び出されて会いに行き、神父が整形して身元を変えたマックス・キーナンであることを知る。マックスは娘にハーパーの日記と貸し金庫の鍵を渡し、ラスとともに逃亡。一方、ブースも神父が別人であることを知り、現場へ駆けつける。

ブレナンの部屋にあった血は、カービーのものだった。マックスはその後、ディレイニーと同じようにカービーの遺体を磔にして火を放つ。ブースはハーパーの証拠を司法長官に提出して復職がかなう。


感想

ブレナンの父親が登場し、彼らの失踪の謎が明かされていくエピソード。父親役に大物俳優ライアン・オニール、監督にデイヴィッド・ドゥカヴニー(「X-ファイル」のモルダー捜査官)を起用し、メインの事件とは関係ないけど原案の小説を書いたキャシー・ライクスが面接官の役で登場するという、何だか盛りだくさんのエピソードになった。いろいろ豪華なのはいいが、ちょっと詰め込みすぎじゃないかな~? あらすじがまとめにくくてしょうがなかったわ。

冒頭の事件は何だかもう、どうでもいいというか添え物扱い。骨の鑑定もロクに行わず、口に入っていたメモとかコインとか、そっちの方にばかり関心が行ってしまう。磔にして腸を引っ張り出すという猟奇的な事件なのに、メインはどう見てもベケットをめぐる陰謀事件の方だ。

一連の事件、時系列に沿って整理してみると、こんな感じか。

1972カイル・キーナン(ラス・ブレナン)誕生
1976ジョイ・キーナン(テンペランス・ブレナン)誕生
1978オーガスト・ハーパー死亡
キーナンらが銀行を襲撃、ハーパーが隠していた証拠を盗む
キーナン一家、ブレナンに名を変えて身を隠す
1991ディレイニー、マックスを発見
マックスとルース(クリスティン・ブレナン)失踪
1993マクヴィカーがルースを殺害

1978年の事件は、マックスたちがたまたま襲った銀行で偶然に証拠を手に入れてしまったのか、それともカービーに雇われて証拠を奪いに行ったのか、よくわからなかった。ディレイニーとカービーにわざわざ「裏切者」の烙印を押して殺しているところからすると、後者なのかな? とは思うのだけど……。まぁ、マックスの出番はこの後もあるようなので、後から明らかになるのだろうか。

ラスは父とともに逃亡してしまったが、恋人とその娘はどうなるのか(本人だってまだ保護観察中のはず)、ディレイニーやカービーの他に陰謀に関わっていた黒幕はいるのか、ディレイニーの雇い主だった「大物ロビイスト」は関わっているのか、マクヴィカーがルースを殺害したのはカービーらの差し金だったのか。ディレイニー発見現場には体内から取り出された腸が落ちていたのに、冒頭の映像では腹部に傷がなかったのはなぜか(これは単なるgoofかな……カービーも大量に失血したわりに外傷が見えなかったし)。あれだけ詰め込んだ割りに、物足りなさの残るエピでもある。

父親が整形して神父の姿で現れ、テンペランスがそれに気づかないというのは、ちょっと不自然だったかも。彼女は骨格の専門家だし、何よりも変えることが最も困難だという「声」を聞いているのに。テンペランスが記憶している父親の声と留守電メッセージの声は同じ声のようだった。では「神父」の声をどうやって変えたのだろう。

また、キーナン事件のかげに隠れてしまったが、この話にはザックが晴れてドクターになるという重要なエピソードもある。口頭試問にいつもと同じような普段着で行って大丈夫なのか? と思っていたが、ラストでみごとな「変身」を見せてくれた。冒頭のアレはこれをより劇的に見せるためだったのか。ただし、髪型のせいか余計に子どもっぽく見えるような気もするのだが……。

「助手の院生」だったザックはめでたく「ザッカリー・ウリア・アディ博士」となり、チーム残留も決定したところで、皆してダイナーでお祝い。父と兄に目の前で去られたばかりのブレナンだが、こんなに良い「ファミリー」がいるじゃないか! と、じーんとした場面だった。ブースもすっかりファミリーの一員だしね。「信頼できる相手に出会ったら、そいつから離れるな」という父の――結局は妻子以外に信頼できる相手を持たなかった父からの助言、テンペランスはしっかりと受け止めただろう。

ブースとブレナンには今後も、恋人ではなく一生縁の切れない肉親に近い関係を保ってほしいなと思う。男女の仲になっちゃうと、「別れ」の可能性が否応なしにくっついて来るもんね。


使用楽曲

  • Sea Lion by Sage Francis (冒頭)
  • Running up That Hill by Placebo (カービー処刑場面)

 

Yoko (yoko221b) 2008-10-21

bones/s02/033_judas_on_a_pole.txt · Last modified: 2020-05-13 by Yoko