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bones:s03:051_the_knight_on_the_grid

BONES - Season 3, Episode 8

#51 The Knight on the Grid

  • 邦題:「狙われた騎士」
  • 脚本:Noah Hawley
  • 監督:Dwight Little
  • 初回放映:2007-11-20

事件概要

ダグラス・クーパー

建設現場で、刺殺された中年男性の遺体が発見される。その遺体からは膝の骨が摘出されており、その骨は何とブレナンの自宅に郵便で送りつけられる。膝の骨を包んでいた布には、ゴルモゴンのタペストリーにあった物と同じ「バラバ」の図案が描かれていた。バラバは聖書に登場する殺人者で、ゴルモゴンの創始者の先祖とされている。殺害に使われた凶器もゴルモゴンの剣だった。被害者はDCの司教総代理であるダグラス・クーパーと判明。クーパーは初期キリスト教と異教信仰の関係を研究し、本を書いていたという。

「バラバ」が反転と逆転のシンボルであることと、タペストリーに描かれた数字を文字に直すと「首都」を表すことから、DCの地図にフリーメーソンのシンボルである五ボウ星、コンパス、定規を重ね、バラバの意味に従ってコンパスを反転させると、そのマークの先端が、遺物のあった銀行、クーパー神父の遺体の発見現場、ギャビンの頭蓋骨が投げ落とされた陸橋、現在は老人ホームになっている古い邸宅、墓地の古い霊廟を指していることがわかる。

霊廟に行ってみると、そこには「Pater mortuus(死せる父)」と書かれており、中には「父亡き息子」のポーズを取った骸骨が置かれていた。この骸骨は、多数の被害者の骨で構成されており、すべての歯に歯型が刻まれていた。また、骨の中には死後50年以上経過した物もあった。

ゴルモゴンのタペストリーには、音楽家、司教、堕落者などの絵が描かれており、その順番のとおりにギャビンとクーパーが殺されていることがわかる。となると次に狙われる可能性があるのは「堕落者」だが、17世紀における「堕落者」とは、異端者あるいは王位を狙う者を意味する。スウィーツ博士はブースの頼みで「ゴルモゴン」のプロファイリングを行う――犯人は2人組の師弟で、師匠は作品を作りながら弟子を鍛え、完成すると引退。その後は弟子が新しく師匠となり、同じように作品を作る。霊廟にあったものは先代ゴルモゴンの作品で、金庫室の骸骨が作りかけの作品。だが「弟子」はすでに逮捕され、自殺している。ゴルモゴンは新しく弟子を探しているはず。

クーパーの事件では紫ヒスイの欠片が発見されていたが、その産地はトルコのアナトリア地方。旧約聖書のエデンの園があったとされる土地である。神父は前年にアナトリアへ旅行しており、その旅行にはギャビン・ニコルズも同行していた。旅行を主催したレイ・ポーターはロビイストで、王位を狙う「堕落者」につながり、6歳で父親を亡くしていた。彼は「コロンブス騎士会」という社交クラブのメンバーでもあった。

ザックは、金庫室にある多数の鏡が室内のすべてを見渡せるような位置に配置されていることに気づく。ゴルモゴンの「目」が室内を監視し、映像と音声を送信していることがわかり、ブースとブレナンはわざと「骸骨を移送して検査する」と話し合って囮捜査を決行。だが、バイクに乗った男が現れ、タクシーに偽装して随行するブースとブレナンを狙って爆弾を置く。その爆弾には、ペンチで抜かれたゴルモゴンの歯が詰められていた。

2人を狙ったのは次の標的に気づいたからだ、と判断したブースはポーターの自宅へ向かう。そこではポーターが「父亡き息子」のポーズで縛られていた。ブースは現場から逃げる男を追うが、人質になった子どもを助ける隙に逃げられてしまう。

骸骨の肋骨には、「1026」という数字が刻まれていた。アンジェラは、それが作品に付けた「署名」ではないかと思いつく。金庫室にある「1026」の金庫には、バーコードの付いたカードキーが入れられていた。それは社会福祉課の1026号室の鍵だったが、使われていたのは70年代のことで、その当時は里親や児童施設の担当部署だった――「父亡き息子」を探すには最適の場所だ。その部署で少年たちのケアに尽力していた「伝説の職員」アーサー・グレーブズは現在では引退し、5年前からは老人ホーム――反転したコンパスが指す場所――で暮らしていた。ブースとブレナンはグレーブズに面会するが、彼はアルツハイマーを患っており話のできる状況ではなかった。また、歯は1本もなく歯型も取れない。オートバイに乗った甥らしい男性が面会に来ていたという。

手がかりはそこで途絶え、グレーブズに監視をつけて捜査はいったん終了する。ザックは再び骨の鑑定に取り組む。だが自宅に戻ったポーターがクローゼットを開けると、そこには剣を持った若い男が――。


感想

うーん、今回はちょっと詰め込みすぎじゃない!? これだけの内容なら長尺か前後編にしてほしかった。ブレナンの家族話を別のエピに回して、そのぶんをゴルモゴンの説明に使っても良かったのに。地図の暗号から霊廟へ、爆弾の現場からポーターの自宅へ、という話の流れがとんとん拍子すぎて追いかけるのが精一杯な感じ。

ゴルモゴンはシス卿のように常に師弟の2人1組で行動し、人を殺して食べてはその骨を銀の骸骨の部品と交換して、一生かけてひとつの作品(骸骨)を完成させる。先代ゴルモゴン(これがグレーブズか?)は、弟子とともに作り上げた作品を霊廟に置いていた。その弟子が現役ゴルモゴンで、その弟子とともに金庫室で骸骨を作っていたが、その作品を押収されたため、今回は骨をブレナンに送りつけてきた――ということなのだろうか。

爆弾に詰められた歯は、台詞では「ゴルモゴンの歯」としか言っていなかったのだが、先代の歯ってこと? ゴルモゴンは引退する時に歯を抜いたのだろうか。現役ゴルモゴンが自ら歯を抜いたとしたら、絶望して骸骨製作を断念したということになるのかなぁ、このへんは後から明らかになるのかも。

そして最後、珍しくモンタージュで終わったと思っていたら最後に! びっくりした~。

hermitage.rdy.jp_csi_img_caps_bones_051.jpg

これは新しい弟子か? 少なくとも彼には歯があるな。しかしIMDbに “Gormogon's Apprentice” 役でリストされている James Immekus の出演は今回限りのようだ。

「コロンブス騎士会」というのは、昔の秘密結社の末裔なのか、それにしてもなぜわざわざ食人しながら骸骨を組み立てなければならないのか、ギャビンとクーパー以外の被害者は誰なのか、わからないことが多すぎ。この一連の事件、ちゃんと決着がつくのか心配になってきた。脚本家ストの影響で、今シーズンかなり話数が少ないのに。


使用楽曲

  • “Sail Away” by Madrugada (ラスが病院へ行く場面)
  • “Low Is A Height” by Great Northern (エンディング)

Yoko (yoko221b) 2009-04-07

bones/s03/051_the_knight_on_the_grid.txt · Last modified: 2024-02-18 by Yoko