User Tools

Site Tools


bones:s04:080_the_double_death_of_the_dearly_departed

BONES - Season 4, Episode 22

#80 The Double Death of the Dearly Departed

  • 邦題:「ライリー家の秘密」
  • 脚本:Craig Silverstein
  • 監督:Milan Cheylov
  • 初回放映:2009-04-20

事件概要

ハンク・ライリー

ジェファソニアン研究所に勤めていたエジプト学者のハンク・ライリー博士が死亡する。心臓疾患のための病死と判断されていたが、弔問に訪れたブレナンは、肋骨の骨折と打撲の跡に気づき、殺人ではないかと疑う。遺体はその日の午後に火葬される予定だったため、ブースは判事に差止め命令を出してもらおうとするが、すでに自然死という判断が出ているため却下される。

カミールも、ハンクの胸の痣が検死の後に発生していることを認めたため、彼らは3人でひそかに遺体をジェファソニアン研究所へ搬送。改めて検死を行った結果、ハンクは遺体に防腐処置を行う器具で刺されて殺されたことがわかる。つまり、ハンクは自然死を宣告されて葬儀場に運ばれ、そこで刺殺されたことになる。

葬儀社のタンはハンクを刺したことを認める。防腐処置をしようとしたところ、急にハンクが目を開けて起き上がったため、パニックになって何度も刺してしまったのだ。毒物の作用で仮死状態になり、検死の後で急に蘇生した可能性が考えられた。

血管には防腐剤が入れられているため、カミールは眼球の硝子液を採取し、猛毒のテトロドトキシンを検出する。毒はハンクの紅茶に混ぜられていた。

だが、ハンクは毎朝自分で紅茶を淹れており、誰が茶葉に毒を混ぜたかはわからない。動機を持つ人間も複数いた。そこでブレナンは一計を案じ、墓地で埋葬する際に「追悼のためハンクの愛飲した紅茶を皆で飲みましょう」と全員に紅茶を振舞う。そこで「飲んではダメ!」と止めたのはハンクの母アン・ライリーだった。

アンはハンクの実母ではなく、ハンクの兄バーニーの母親。夫が全財産をハンクに譲ったことを恨み、息子のバーニーのために密かに財産を動かしていたのだ。弁護士がそれを知ってハンクに告げたため、アンは自分の心臓病の薬をハンクに飲ませて殺害しようとしたのだった。

そして5日後、アンも死亡する。自分の薬をハンク殺害に使ったため、薬を服用できなかったのだ。


感想

あっはっは、これは面白い! プロパーなコメディ以外で殺人事件をここまでコミカルに描ける作品はそうそうないと思う。犯罪捜査+コメディで最初に思い浮かべるのは「モンク」だが、このBONESも負けていない。モンクはもう終わってしまったことでもあるし、今後は犯罪コメディといえばBONES、ということになるのかも。

今回は事件が起きて現場に行くのではなく、同僚である博士のお通夜。なのでいつものグロもなくちょっと変わった始まり方。本来は悲しみと厳粛さに満ちたセレモニーのはずなのに、なぜか(いや、だからこそと言うべきなのか)お葬式とコメディは相性が良い。

さて今回、ブレナンは弔問に訪れた先で殺人の痕跡を発見するが、ブースは遺族の気持ちに配慮して物騒な言葉を避け「殺人と言わず変換 (translation) と言え」と暗号を指示。それを律儀に守って「これは変換事件よ」と主張するブレナンの台詞が、言葉を言い換えても物騒さが全然減らない所がまず可笑しい! それから後はもう、遺体を盗み出すブースとブレナン、それを見て弔辞が滅茶苦茶になってしまうホッジンス、故人の妻と愛人の大立ち回りが始まりそうなところを歌って踊って収めるブース(この歌がまた上手い具合に下手なの)、ともう笑いっぱなしだった。

舞台設定や捜査の進め方がいつもと違う番外編的なエピソードではあるが、ラストを締めくくるのはブレナンとブースの、いつものこの2人らしい会話だった。初夏の雨上がりの空気のような清涼な後味は、以前の墓掘人エピを思わせる。

Yoko (yoko221b) 2010-05-09

bones/s04/080_the_double_death_of_the_dearly_departed.txt · Last modified: 2019-09-18 by Yoko