TV Crime Files

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CSI: NY - Season 6, Episode 16
====== #133 Uncertainty Rules ======

  * 邦題：「悲劇の確率」
  * 脚本：Zachary Reiter
  * 監督：Jeffrey T. Thomas
  * 初回放映：2010-03-03

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===== 事件概要 =====

==== マーク・ターナー、ダニエル・ヴォーン、ジャッキー・ライト、レイシー・ドゥシェーン ====

斧を持って暴れていた若い男が逮捕される。身元はチェルシー大学で物理学を専攻する学生、ジェームズ・ロバーツ。麻薬を摂取して錯乱状態になっており、所持品を手がかりにホテルの部屋へ入ると、そこには若い男女4名の惨殺死体があった。

男性2人はジェームズの親友、マーク・タナーとダニエル・ヴォーン。女性2人は身元不明だったが、やがて指紋からジャッキー・ライトとレイシー・ドゥシェーンと判明。2人とも薬物所持での逮捕歴があった。ジェームズ、マーク、ダニエルの血液からはLSDが検出されるが、女性2人は陰性だった。

4人を殺害した凶器は、ジェームズが持っていたホテルの消防斧と判明。だが、室内やジェームズの着衣の血痕を分析した結果、犯行当時ジェームズはその場におらず、浴室にいたことがわかる。

ジェームズの恋人、サラから事情を聞いたところ、その日はジェームズの誕生日で、親友のマークとダニエルとともに街へ繰り出したらしいとわかる。ジェームズは真面目で大人しい若者で、薬物を使用したこともなかった。女性被害者2名は知らないという。

携帯電話に残された写真から、高齢者介護施設を訪れてビンゴ大会に参加したことがわかる。彼らはそこでビンゴを出して高額の賞金を得ていた。

また、ジェームズの足に残る歯形は小人レスラー、カルヴィン・ムーアの物と判明。3人はプロレスを見物に出かけ、「誕生日の余興に」と1000ドルでジェームズをリングに上げてカルヴィンと格闘した。その時はドラッグをやっている様子はなく、女性もいなかった。

ジェームズは「頭のない牛に乗った」ことを思い出す。それは、ウェスタンバーにある牛型のロデオマシンだった。そのようなマシンのあるバーを探した所、1件のバーで彼らを見たという目撃者が見つかる。この時は女性が一緒で、彼女たちが飲み物に何かを入れたらしいとわかる。

被害者の着衣の痕跡とシートベルトの跡から、彼らはタクシーに乗っていて事故に遭ったらしいとわかる。破損したタクシーを探してみると、ある運転手が彼らを乗せたことを認める。「100ドル出すからタクシーを運転させてほしい」と言われてOKしたら事故を起こし、修理代として1500ドル渡されたという。途中で、近くの建物から出てきた女性2人をタクシーに乗せていた。彼女たちはタクシー運転手に現金で大金を渡すのを見て、その金を狙ってバーで飲み物に薬を入れたのではないかと思われた。

女性2人を拾った場所を訪ねると、そこには麻薬の売人の元締め、ルーファス・ノックスがいた。ジャッキーとレイシーはルーファスの下で売人をしていたが、足を洗おうとして争いになり、ルーファスの顔を撃ち、怪我をさせて逃げたらしいとわかる。おそらくそこでジェームズたちと出会い、彼らを利用して逃げようとしたものの、ルーファスに居場所を突き止められ、殺害されたものと思われた。

斧に付着していたDNAがルーファスと一致し、ルーファスが犯人とわかるが、一足違いで逃げられてしまう。ルーファスはジェームズが生き残ったことを知り、目撃者を全員殺害しようとジェームズを狙っていたのだ。彼は用心棒とともに、マックと一緒にいるジェームズを狙うが、気づいたマックが応戦し、用心棒を撃つ。ジェームズは用心棒が落とした銃を拾い、ルーファスに狙いをつけるが、マックの説得で銃を下ろし、ルーファスは逮捕される。

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===== 感想 =====

CSIの原点に返ったようなエピソードで面白かった。話の展開自体は、似たような話がマイアミにもあったし目新しい物ではないけれど、証拠から仮説を立てて、何があったかを読み解いていくというのは、いわばCSIの基本。だから題材に新しさはなくても、きちんと基本を押さえて地に足がついている所に好感が持てる。要するに私がCSIに求めているのは、題材の奇抜さでも恋愛ドラマでもドンパチでもなく、こういうストーリーなんだ、というのを再確認したエピソードだった。

ただし、ルーファスがわざわざジェームズを殺そうとした、しかも警官と一緒にいる所を狙ったのは、少々現実離れしている感があって、ここだけは余計だったかも。

ジェームズたち3人が大金を持って通りかかり、凶暴な悪人に追われている女性2人を拾ってしまった、というのは本当に万に一つの不運な巡り会わせだったのだろうけど、でもそれを言ったらもっとありえない確率の偶然とか今までにいくらでもあったような気がする。ジャッキーとレイシーは、「足を洗う」とルーファスには言ったかもしれないが、ジェームズたちが大金を持っていると知って、飲み物にLSDを入れたりした所をみると怪しいものだ。ルーファスの下から独立して、自分たちで独自に麻薬を仕入れてさばこうとしたのではないか。

マークとダニエルは気の毒なことになったし、ジェームズもこれからトラウマに苦しむのだろうと思うと、一件落着でめでたいとは言えない幕切れ。だが仮にこれが男女逆で、羽目を外した女子学生が若いイケメン2人を車に乗せたのだとしたら、ここまで同情的な描写になったかどうか。得体の知れない人物を車に乗せることの危険性を、男性もそろそろ学んでよい頃だろう。

--- //Yoko (yoko221b) 2013-02-10//
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