TV Crime Files

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Dexter - Season 5, Episode 6
====== #54 Everything Is Illuminated ======

  * 邦題：「日常の区分」
  * 脚本：Wendy West
  * 監督：Steve Shill
  * 初回放映：2010-10-31

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===== 概要 =====

デクスターはリタと住んだ家の荷物をまとめて売りに出す準備をし、ネットで男を誘っては殺しているランス・ロビンソンを次の標的に決める。

デボラはフエンテス兄弟の行きつけのクラブで張り込む作戦を立てるが、マシューズ警部は明らかに不満を持っている様子。クインは麻薬事件で免職になったリディに対して「デクスターのことを調べてほしい」と仕事を依頼する。リディはデクスターの身辺を調べ「完璧すぎるのが怪しい」と言い出す。

デクスターはランスをおびき出して麻酔薬で襲うが、ラップでぐるぐる巻きにしている所へルーメンから「人を殺した。助けて」という電話が入る。マイアミに残ったルーメンは、カツラで変装して自分が襲われたバーへ行って「囮捜査」をしていたのだった。そして、自分を襲った男が来たことを直感で感じ取り、誘いに乗るフリをして倉庫へ行き、銃で撃ったという。だがデクスターが駆けつけてみると、死んでいるはずの男の姿はなかった。実は死んでおらず、ルーメンが電話をかけている隙に逃げ出したのだ。デクスターは血痕を追って撃たれた男を発見。

その男はダンという歯科医で、ルーメンのことは何も知らない、ただバーで誘っただけだと主張する。本当にこの男が犯人なのか、と疑いを抱くデクスター。しかし2人が目を離した隙に、ダンはルーメンの携帯電話から誰かに電話し、「あの女が生きていた」と告げていた。デクスターはダンが犯人だったことを知り、首を折って殺害。

だがルーメンが撃った銃声が警察に通報されており、デボラが張り込みを中断してデクスターを呼び出し、マスオカとともに現場に向かっていた。また、麻酔が切れたランスもラップで巻かれたまま逃げ出していた。

デクスターはルーメンを自分の元の家に行かせると、デボラに見つかる寸前でランスを捕獲し、ラップで絞殺。ダンの遺体と並べてそばに拳銃を置き現場を偽装すると、マスオカは「自分にはわかる。これは自己愛性ミイラだ」と、すごい仮説を披露。

エンジェルはクラブでフエンテス兄弟と親しい女性ジャスミンと知り合い、麻薬所持の罪を帳消しにすることと引き換えに協力を取り付ける。

デクスターはルーメンの話を聞き、今更リタの復讐はできないがルーメンの復讐に協力しようと決める。

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===== 感想 =====

今シーズンのメインストーリーがようやくようやく動き出した！

デクスターはルーメンの dark passenger が「血の中で生まれた」ことを知り、彼女の復讐に協力することを決める。これが大きな流れ。それに対し、クインとリディからの包囲網が迫る。そして、まだ解決する気配のないサンタ・ムエルテ事件。これはメインの流れにどう関わってくるのだろう。

それはともかく、今回面白かったのはデクスター＆ハリソン親子の「ダイダイ」とマスオカの自己愛性ミイラ仮説。

ハリソンが初めて言葉を口にするのだが、「バイバイ」と言う所が「ダイダイ（die die ＝ 死ね死ね）」になってしまう。そしてその後、歯科医ダンの正体を知ったデクスターが「ダイダイ」とつぶやいてダンを殺害！ この場面がすごく良かった。

しかし通報されて警察が来てしまい（デクスター自身も呼び出される）、逃げ出したランスを捕まえて、どうなることかとハラハラしたが、何とか現場の偽装に成功。マスオカがまた変な仮説を披露して偽装を補強する。あの仮説、細部の台詞までは聞こえなかったので具体的にはわからないが、マスオカの身振りやデボラの表情から、かなり変態的な仮説だったのだろうと想像。基本は「ランスが自分で自分の首を絞めながらダンを撃ち、結局自分もラップが取れなくなって窒息死した」ということなのかな。ホースにルーメンの指紋が残っていそうな気もするが、仮にそうであってもデクスターが自分から進んで調べるだろうから、どうにでもなるよね。水で流れたかもしれないし。

で、このあたりまで正直ルーメンは「ウザいな」という印象。確かな証拠もないのに（結果的には正しかったけど））人ひとり拳銃で撃っておいて「人を殺すなんて簡単だと思ったのに」と言い、自分が警察に捕まると困るのはデクスター自身だから、と当然のように助けを求めて来る（デクスター自身も殺しの最中だったわけだけど）。

しかし、元の家に帰ったデクスターが入浴中のルーメンを見てリタの記憶がフラッシュバックする場面、これがとても印象的というか衝撃的で、何だかその後のルーメンの印象まで変わってしまった感じ。迷惑がっていたデクスターのネガティブな反応から、彼女の復讐に協力しようと決めるまでの変化が無理なく描写され、見ている側もそれに同調して、いつの間にかルーメンをヒロインとして受け入れていたように思う。

一方デボラはクインへの気持ちを自覚。前シーズンは別として、シーズン1～3ではいつも7話目くらいでデボラに彼氏ができていたので、あぁ今年もそんな時期か……という感じ。

--- //Yoko (yoko221b) 2012-01-04//
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