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lao:s02:044_the_working_stiff

Law & Order - Season 2, Episode 22

#44 The Working Stiff

  • 邦題:「虐げられる人々」
  • 監督:Daniel Sackheim
  • 脚本:Robert Palm
  • 原案:Robert Palm, William N. Fordes
  • 初回放映:1992-05-14

“No fear, no favor.” You know, that's an old liberal muckraker's campaign slogan.

事件概要

People vs. Simon Vilanis

企業の「乗っ取り屋」として知られるトレーダーのマーシャル・マクファーデンがオフィスで頭部を撃たれて殺害された。発見したのは朝早く来た清掃員で、マクファーデンはいつも早朝4時ごろに出勤してヨーロッパの市況をチェックしていたという。警備員もいない時刻なので目撃者もなく、凶器の銃は現場に落ちていた。

最近マクファーデンが乗っ取りを行った企業では、役員は多額の退職金を得たが、一般の労働者たちは工場を閉鎖され、年金もなく路上に放り出されることになっていた。ローガンとセレタは組合の集会へ行き、そこで過激な発言をするサイモン・ヴィラニスを発見。ヴィラニスはマクファーデンによって職を失い、肺ガンを患っていたが保険がないため化学療法も長く続けられる見込みはなく、マクファーデンに卵をぶつけたこともあった。また、犯行に使われた銃はヴィラニスの物であった。

状況証拠はすべてヴィラニスを指しており、彼を逮捕して起訴するしかなかった。ヴィラニスは弁護人を付けず、自分で弁護をすると主張。だが、事件当夜ヴィラニスは化学療法を受けていた。ロビネットは自分の祖父が化学療法を受けていた時のことを思い出し「マクファーデンを射殺するような体力は残っていないはず」と不審に思う。ヴィラニスは自ら法廷に立ち、マクファーデンが何をしたかを声高に主張しようと思ったのだ。

People vs. Dwight Corcoran (判事:N. Butler)

ヴィラニスや他の労働者たちが年金や保険を失ったのは、マクファーデンがその基金を奪ったためだった。この件は司法省に訴えられていたが、マクファーデンを起訴する直前の段階で、予算カットにより担当者のオフィスが閉鎖され、事件は消滅してしまった。その事件に関与していた銀行「バンク・オブ・ファイブ・ボローズ」の頭取は国務長官(州務長官?)や駐英大使を歴任した知事のドワイト・コーコランで、アダム・シフとは旧知の仲だった。検事は、司法省から情報リークがあり、マクファーデンは口封じに殺害されたのではないかと疑う。

司法省の元担当者カズンズのスタッフのひとり、モアヘッドの父親はコーコランおよびマクファーデンの両方と関係があった。モアヘッドは州と連邦両方の免責を条件に、コーコランに情報を流したことを認める。

この情報を受けてシフは記者会見に臨み、マクファーデン殺害とそれに関連する銀行の不正に関する捜査を開始すると宣言。まずは実行犯から、というわけでヴィラニスのアパートから拳銃を盗んだ件がもう一度調べられる。アパートの管理人は、当初は何も見ていないと主張していたが、やがてヴィラニスのアパートに「組合の書類を取りに来た」男を入れたと認める。

管理人が述べた特徴から、その男はジョーイ・パルミエリと判明。組合の代表エディ・パルミエリの親戚で、エディの手先となって乱暴なこともしていたという。パルミエリにはマクファーデンから「コンサルタント代」の名目で10万ドルが支払われていたため、パルミエリも一連の不正に関与したと見られていた。だがこれは、マクファーデン本人ではなく、アン・マクファーデン・ファンデーションという癌の研究基金からの支払いである。この基金はコーコラン自身が役員を務め、シフも毎年寄付をしていた。基金から振り出される小切手はすべてコーコランが承認しているはず。すなわち、その10万ドルはコーコランからパルミエリへの、殺害の報酬である可能性が高い。

エディ・パルミエリは法廷で「マクファーデンを殺害するためにコーコランから報酬を受け取った」と証言し、コーコランには有罪判決が下される。


感想

シーズン1のフィナーレは、普段あまり活躍しないクレイゲン警部にスポットが当たった話だったが、今シーズンのフィナーレは、やはり普段は奥の方に引っ込んでいる地方検事のアダム・シフが活躍する話。シフ検事が法廷に現れるのは(傍聴席だったけど)初めてじゃないだろうか。最後に、プレスを避けてコーコランを裏階段から通してあげる場面のシフが素敵~。先頭に引用した台詞が出た時の、シフとストーンの場面もすごく良かったと思う。

事件の方は、マクファーデンの企業乗っ取りの話がややこしくて、具体的な捜査内容はほとんどすっ飛ばしてしまった。ははは。いやいや、それはそれとして、L&Oのシーズンフィナーレにふさわしい重量感のあるエピソードだったことは確かだと思う。

でも、後半でもう一度刑事が出てくるかと思ったらそうでなかったのがちょっと残念。

Yoko (yoko221b) 2007-11-24

lao/s02/044_the_working_stiff.txt · Last modified: 2020-04-17 by Yoko