11月に鑑賞した展覧会

投稿者: | 2017-12-22

11月に鑑賞した展覧会を振り返ります。

■ 没後20年 麻田浩展 ―静謐なる楽園の廃墟―(練馬区立美術館)

全然知らない画家さんだったのですが、藤島武二展を見た時に何の気なしにチラシを持ち帰り、その幻想的な作風に興味を惹かれて見に行きました。昭和初期に日本画家の家に生まれながら洋画を学び、アンフォルメル、シュルレアリスムを経て自然や廃墟をモチーフとする幻想的な作品をいくつも発表しています。

独創的という印象はあまりなく、むしろ「どこかで見たような」という既視感を感じる作品も多かった(こちらが先駆者だったという可能性もありますが)のですが、そのことがかえって「懐かしさ」を感じさせていたように思います。


■ パリ♥グラフィック ロートレックとアートになった版画・ポスター展(三菱一号館美術館)

これは内覧会に参加してレポを書きました。内覧会で十分見られなかった部分も再訪して鑑賞。タイトルに入っているのはロートレックですが、小品ながらヴァロットンの存在感がすごい。


■ 子どもたちの文明開化(町田市立国際版画美術館)

会期末近くに気づいて、あわてて見に行った展覧会。ここは改修工事で長いことお休みしていたので、すっかり足が遠のいてしまっていました(汗)。明治初期に教科書や読本に用いられた錦絵。内容は近代的ながら、コマ絵を使った構図が浮世絵と同じだったりして面白い。


■ フランスの人間国宝(東京国立博物館)

フランス版の人間国宝(メートル・ダール)に認定された作家を中心とした現代工芸作品展。最初の部屋にずらりと並んだ天目茶碗に圧倒されます。ガラス細工、家具、布などすごい作品ばかりです。


■ 運慶(東京国立博物館)

人間国宝に続いて平成館で観賞。入場制限があり、10分ほど並びましたが、中の混雑はあまり気になりませんでした。作品が大きく、また展示空間のレイアウトに余裕があるせいでしょうか。


■ オットー・ネーベル展(Bunkamuraザ・ミュージアム)

この方も全然知らない画家さんで、ほぼ初めて見る作品ばかりだったと思います。バウハウスに学び、クレーやカンディンスキーに連なる系譜で、抽象絵画、色彩研究・実験、建築、演劇などさまざまな分野にわたる作品がありました。

昨年の「デトロイト美術館展」(上野の森美術館)で、ドイツ表現主義の作品がすごく良かったんですよね。それ以降、バウハウス系やその時代が気になっています。


■ シャガール 三次元の世界(東京ステーションギャラリー)

最初は予定に入れていなかったのですが、オットー・ネーベル展からの流れで「これは観なきゃ!」という気持になって行って来ました。同時期に汐留でカンディンスキーと同時代の展覧会も開かれていたので(内覧会レポあり)相互に関連する形で観賞できてよかったです。

シャガールといえば幻想的な画風が有名ですが、彫刻作品も多かったのですね。立体作品に絵画の手法を応用しているという点が面白い。この時代は、平面と立体の関係性について、皆さん色々と考えて実験を重ねておられたのですね。


■ 怖い絵(上野の森美術館)

これはレポを書きました。17日に閉幕するまで、41万人を超える来場者があったそうです。神戸会場も合わせると、70万近くになったのではないでしょうか。音声ガイドの利用率が高かったそうです。