2018年3月に鑑賞した展覧会

投稿者: | 2018-04-04

4月になりましたので、いつものように3月に鑑賞した展覧会を振り返ってみます。展覧会名がリンクになっている項目は、クリックすると、看板や観賞ノートなどを撮影した Instagram の該当ページに飛びます。

今年は3月下旬に雪が降ったかと思うと急激に気温が上昇して桜がいきなり満開、お花見をするひまもなく散ってしまった感がありますが、美術館の「お花見」ならばお天気を気にせずじっくりと楽しめます。


木島櫻谷 Part1(泉屋博古館)

明治後期から昭和初期にかけて京都で活躍した日本画家。Part1は動物画を中心に展示されています。初期の作品では、付立(つけたて)という画法でささっと手早く馬を描いた《奔馬図》がすごい。筆の運びは即興的でスピード感があるのに、形は驚くほどしっかりと正確なのです。屏風の《寒月》も、夏目漱石は酷評したそうですが、私は好きです。花鳥画中心のPart2も楽しみ。

プラド美術館展(国立西洋美術館)

ベラスケスが7点も一挙に来日するという「事件」。印象派の画家に強い影響を与えた筆使いもさることながら、モデルへの尊敬の念が感じられる視点の取り方や顔の描き方など、ベラスケス自身の精神的な側面に興味を惹かれました。

江戸の女装と男装(太田記念美術館)

江戸時代の異性装といえば、歌舞伎の女形が思い浮かびますが、最初期の歌舞伎では女性が男装していました。また祭りなどで遊女が男装することもあり、この風習は明治期にも続いていました。江戸時代の文化や風俗など、まだまだ知らないことが多いなぁと思います。現代の感覚では「男装」と言われてもピンと来ない部分もあるのですけど。

FACE展2018(SJNK美術館)

これはブログ記事を書きました。オーディエンス賞発表になりましたね。私が投票した作品は残念ながら選外でしたが、「どっちにしよう」と最後まで迷った作品が2位に入っていました。

鑑賞:損保ジャパン日本興亜美術館「FACE展2018」

人体―神秘への挑戦―(国立科学博物館)

循環器、神経系、消化器、呼吸器など、体内の各器官とその間をつなぐネットワークをビジュアルに解説。内臓など「本物が使われています」という注意書きもありましたが、そんなにグロという感じはなかったです。レオナルドの『解剖手稿』とヴェサリウスの『ファブリカ』、人体模型や顕微鏡の発展など科学史の部分も面白かったですね。土曜日の夜間開館の時間帯に行きましたが、混んでました(入場時に5分ほど待ち時間あり)。もっと混んでいる時間帯には整理券が配布されるようです。

博物館でお花見を(東京国立博物館)

毎年恒例、東博の桜特集です。屏風や浮世絵、工芸品など「桜」をモチーフにした展示とスタンプラリー。今年も各部屋を回ってスタンプ(インキをつけるスタンプではなく、エンボス加工のように型を付けるもの)を集めてきました。全部集めると缶バッジがもらえるのですが、バッジは興味がないのでパスしちゃいました。

桜さくらSAKURA(山種美術館)

こちらでも桜特集。御舟、魁夷、玉堂、土牛など、さまざまな画家によるさまざまな桜。花のひとつひとつ、花弁の一枚一枚を精緻に描き込んだ石田武の作品がすごいなと思いました。小部屋の方は「夜桜」の特集。

美術館の春まつり(東京国立近代美術館)

こちらでも春の花特集。玉堂の《行く春》を見たくて行ったのですが、隣の部屋に展示されていた菊池芳文の《小雨ふる吉野》が気に入りました。花弁の部分に胡粉の溜まりを作って、雨水を溜めた様子を表現するという技法がすごい。日本画の桜だけではなく、セザンヌの《大きな花束》も良かったです。

■ リアル 最大の奇抜(府中市美術館)

恒例の、春の江戸絵画祭り。去年は国芳だったかな? 今年は江戸時代の「リアル」「写実」を追求する特集です。江戸の人びとが感じた「リアルさ」はどういうものだったか、想像しようとしても難しいですね。後期も行こうと思います(なので観賞ノートはまだできていません)。

4月からも「つながる日本美術」(東博)、プーシキン美術館展(都美)、暁斎・暁翠伝(富士美)、ターナー展(損保)など見たい展覧会が多数あって忙しいです。