2018年12月に鑑賞した展覧会

投稿者: | 2018-12-29

今年の美術館巡りおさめをしたので、12月に鑑賞した展覧会を振り返ってみます。

例によって展覧会名がリンクになっている項目は、クリックすると、看板や観賞ノートなどを撮影した Instagram の該当ページに飛びます。


ルーベンス展(国立西洋美術館)

2018年の「上野対決」と言われたフェルメール、ムンク、ルーベンス展のうち、最後のルーベンス展をようやく観賞しました。ギリシャ、ローマからイタリアルネサンス、そしてルーベンスを経て後世の画家へ、というヨーロッパ美術史の流れを感じられる構成になっていたと思います。先に開かれたプラド展のベラスケスもルーベンスの影響を受けた画家のひとりですね。

国立トレチャコフ美術館所蔵 ロマンティック・ロシア(Bunkamuraザ・ミュージアム)

富士美に続いてロシア絵画。メインビジュアルはクラムスコイの《忘れ得ぬ女》ですが、私はクラムスコイ作品では《月明かりの夜》の方が好き。レーピンが描いたクラムスコイの肖像、一瞬トム・ハーディかと思った!

■ ローマの景観―そのイメージとメディアの変遷(国立西洋美術館)

ルーベンス展に行った時は特別展だけで疲れてしまって、常設の方まで回れなかったので、常設展のみ再訪して鑑賞して来ました。本当は記念講演会にも行きたかったのですが、ちょっと出遅れてしまって聴講券はすでに配布終了……。ローマの景観の変遷、この後の「廃墟の美術史」とも関連があります。

中国近代絵画の巨匠 斉白石(東京国立博物館)

中国の絵画というと、水墨画などの近代以前の作品か、ザオ・ウーキーやアイ・ウェイウェイなどの現代アートしか知りませんでした。19世紀末から20世紀前半の時代って、現代に近いのに意外に知らない時代です(現代に近いからこそ、かもしれない)。昆虫の写実とシンプルな山水画のギャップが面白い。

花魁ファッション(太田記念美術館)

前後期鑑賞。吉原の見取り図や生活の様子、遊女の髪型やファッションの変遷など、いろいろ勉強になりました。歌舞伎・相撲や風景画だと現代版を見て比較してみたい気持ちになりますが、遊郭はそうもいきませんね。

カール・ラーション(SJNK美術館)

印象派~ポスト印象派の時代に活躍した北欧の画家。ジャポニスムの影響を受け、白樺派によって日本にも紹介されていたという点が意外でした。「芸術作品」として鑑賞するというよりも、暮らしの中に自然に美を組み込んで、美しいものとともに生きるという暮らし方、憧れます。

終わりのむこうへ : 廃墟の美術史(松濤美術館)

廃墟の「美術史」というだけあって、廃墟がモチーフとして作品に登場し始めた時から、時系列に従ってモチーフや表現の変遷、日本美術への影響などを鑑賞します。正月そうそうに廃墟というのも何なので、これは年内に見ておこうと思っていました。廃墟は過去のものですが、廃墟を見る視線は未来にも向けられています。


今月も楽しい展覧会がたくさんありました。次回は今年のベスト10を選んでみたいと思います。