通算9話「ロミスの攻撃」
複数の航空機内でWiFiがダウンする。各機内でそれぞれスマートホンが大量のデータを送っていたことがわかるが、それらのスマホを操作していた「容疑者」たちは年齢も性別もバラバラで、お互いに面識もなさそうだった。
- 脚本:Michael Brandon Guercio
- 監督:Nathan Hope
- 初回放映:2015-04-29
juice jacking(ジュースジャッキング):充電スポットに細工して情報を盗むこと
9機の航空機内でWiFiが一斉にダウンするという現象が発生。障害を発生させたスマートホンが各機で1台ずつ見つかり、またすべてマイアミ国際空港から出発していたことがわかる。すべて同じ航空会社だったため、シフターは同社の航空機すべてを着陸させるよう要請。原因となったスマホを所持していた乗客は、着陸した地点でそれぞれ拘束される。「容疑者」らは年齢も性別もバラバラで知り合いでもなさそうだ。
1機がマイアミへ引き返したので、エイヴリーは現地へ向かい、16歳の少女ウィラの身柄を確保。ウィラは事件のことも他の「容疑者」たちのことも知らない様子だった。ネルソンが機内のルーターを調べた結果、ウィラのスマホから大量のデータを送るというDoS攻撃が行われていたことがわかる。
その直後、空港で大勢の乗客のクレジットカードが無効になり騒ぎが起きる。犯人の目的はクレジットカード詐欺と思われた。乗客が飛行機に乗った後でWiFiを遮断すると、飛行機を降りるまで被害に気づかれないからだ。
クラミッツはコードを解析し、「ロミス」と呼ばれるハッカーが関与していることを知る。「ロミス」とはハッカー用語で「見つからない」を意味し、東欧出身の男性と言われているが正体不明。クラミッツはずっとロミスを追っていた。ウィラを含む9名の「容疑者」全員のスマホから悪質なスクリプトが発見される。
ロミスは空港の充電スポットを利用して9名のスマホに侵入したと思われた。他にも被害者がいる可能性がある。ロビーで現場の封鎖を指揮していたエイヴリーは、頭から血を流して死亡している女性を発見する。充電スポットの近くでマイレージカード勧誘のアルバイトをしていた、レイチェル・キャリントンという大学院生だった。
ネルソンが乗客たちのスマホからスクリプトを除去している途中、1台のスマホで突然画面がロックされ、脅迫メッセージが表示される。ランサムウェアでスマホを乗っ取られたのだ。FBIが犯行を邪魔したため「人質」を取ったものと思われた。被害者の中には議員もおり、情報が流出するおそれがあった。
防犯カメラを解析した結果、レイチェルは体調の悪そうな女性に付き添って持ち場を離れていたことがわかる。その隙に仲間らしき男2人が充電装置に細工を仕掛けていた。
その後、クレジットカードが店舗で使用されたことがわかる。イライジャは購入されたサーバーブレードを追跡して3人を発見し、逮捕する。
3名のうちの女性メンバーは、レイチェルをトイレに足止めしようとして争ったことを認める。レイチェルは頭を強く打って意識を失い、3名はレイチェルを椅子に座らせて寝ているように見せかけたのだった。サーバーブレードは彼らが購入したものではなく、ロミスが送って来たものだという。
ランサムウェアで示された期限が迫るなか、ロミスがフライングで情報公開を始め、上院議員らのプライバシーがさらされる。
ジュースジャッキングの装置のデータは上書き消去されていたが、クラミッツが「上書きされた時刻がわかった」と言い、その時刻にロミスが空港で直接アクセスしていた防犯カメラ映像を見せる。そこにいた犯人はウィラだった。
ウィラはカード詐欺の分け前を要求していない。金が目的ではないので議員が身代金を支払おうとしても拒否。ただ「ヒマだったので自分のできることをした」と言う。
エイヴリーはクラミッツがウィラの父親を説得した言葉から、彼が違法捜査をしたことに気づいていた。クラミッツは身代金を払い、その際にトロイの木馬を仕込んでいたのだ。エイヴリーはクラミッツを叱責するが「今回は見逃す」と言う。
前回とは打って変わって「サイバー」らしいエピソード。充電スポットが「接続口」になるという身近さや、カード詐欺という現実的な犯行目的も、地味なようで意外と楽しい。
金目当ての詐欺に失敗してランサムウェアを仕掛け、なのに金を受け取らず人の秘密を暴くという気まぐれな展開が何だかチグハグだと思ったら、本当にティーンエイジャーの気まぐれだった。同じ飛行機に乗る別人のスマホにスクリプトを仕込むこともできたはずだが、敢えて自分でやったのも好奇心かスリルを求めてのこと?(ドラマ的には冒頭で犯人を出しておきたかったと思うが)。
「ヒマだったから」と言いつつ、上院議員という権力者をターゲットに含めたのは、若さゆえの反抗心と潔癖さのようにも見える。どっちにしても中二病かな。
事件とは別のところで、シフターのライバルみたいな捜査官が登場。ポストをめぐる権力闘争みたいなのがあるようだ。しかし航空機を着陸させた判断は緊急だったとしても、事後的に報告は必要だったのでは?
最後でエイヴリーがクラミッツの違法捜査を咎めていたけれど、ちゃんと令状を取って囮捜査としてやることはできなかったのだろうか。また、この時の会話からクラミッツがメール係から抜擢されたことがわかる。この事情も後々詳しく語られるのだろうか。知りたいかと言われると、正直それほどでもないけど……。
今回はレイヴンがいなかった。若年女子ハッカーという属性がウィラと被るから?と思ったが、確認してみたら前回も出ていなかった。役者さんの都合だろうか。
使用楽曲
- Get Your Hands Up by Uforik (空港での逮捕劇)
- Prophet by Ambience Affair (最後のバーの場面)
2025-03-28