通算120話「クリーン・アップ」
犯罪現場や不審死の現場を清掃する業者の男性が18歳の娘とともに失踪。その男性は、麻薬組織と連絡を取り合った形跡があり、犯罪の隠蔽に加担していた疑いが生じる。
Without a Trace/FBI失踪者を追え! シーズン6
- 脚本:Gwendolyn M. Parker
- 監督:Chris Long
- 初回放映:2007-10-04
失踪者:レオ・カトラー&ハンナ・カトラー
犯罪現場の清掃を請け負うレオ・カトラーが18歳の娘ハンナとともに失踪。レオの妻が帰宅し、ドアが蹴破られているのを見て通報した。
ハンナは大学1年生で自宅から通学。ボーイフレンドはいないという。
レオが担当する案件には事件性のない現場もあるが、犯罪の可能性が認められる場合は警察に通報するため、依頼者から恨まれることもあった。ハンナの友達のジェイは、彼女から聞いた話として「何者かが車に死体を乗せて来た」と語る。
レオが麻薬組織の情報提供者と連絡を取ったことがわかり事情を聞くと、死体の処理を頼んだことを認め、その見返りとして「殺し屋を紹介して欲しい」と頼まれたが断ったという。理由はハンナに関わることらしかった。
ハンナの車がハイキングコースで発見される。付近を捜索したところ、茂みの中にハンナの遺体が横たえられていた。死因は鈍器損傷で、別の場所で死亡して動かされたと思われた。
ハンナのポケットに入っていた紙ナプキンから、ハンナとジェイともう一人、ジェイの友人ショーンがバーで親しく話していたことがわかる。ショーンはハンナを誘惑して部屋へ連れ込んだが、それは男子学生たちの悪ふざけの一環で、目的は彼女を辱めることだった。
マローンはショーンを呼び、トイレに立った隙を狙って乱暴に尋問する。ショーンはレオが訪ねて来て銃で脅したことを認める。だがショーンは隙を見て反撃し、レオを撃った。そのままレオを廃屋へ運んで置き去りにしたという。
レオは一命をとりとめ、ハンナの死の真相を語る。ハンナは気丈なふりで、レオに「サンドイッチを買ってきて」と頼むが、レオが戻って来ると中からキーチェーンがかけられていた。扉を蹴破って中に入ると、ハンナが薬を飲んで死のうとしていた。レオは薬を吐かせようとするが、揉み合っているうちにハンナが怪談から落ちて死亡してしまったのだ。妊娠中の妻に姿を見せるわけにいかず、レオは現場を清掃し、ハンナの遺体をお気に入りのハイキングコースに運んだのだった。
失踪者:アンジェラ・リヒター
ヴィヴィアンは、地元警察のマーズ刑事とともにジョー・ジュスティの周辺を引き続き調べる。ジュスティは、服役中に同房の囚人から人身売買のノウハウを教わったと思われた。ヴィヴィアンはインターポールにも情報提供を要請するが、当初の予想より大規模な捜査が必要になるため、ヴィヴィアンはマローンにタスクフォースの立ち上げを要請する。
アンジェラの事件は今回も解決しなかった。今後メインエピソードの傍らちょっとずつ話が進むのだろうか。WaTの今シーズンは2007年度の放送。前年はCSIのシーズン7で「殺人模型」のストーリーアークがあった年。シーズン全体を通じて少しずつ捜査を進めていくサイドストーリーというのは、この頃の流行だったのだろうか。
しかし気になるのは、CSIとそのスピンオフでは「解決編が一番つまらない」という傾向があったこと。WaTの脚本家さん、頼みますよ……。
メインの事件は犯罪現場の清掃業者が登場。これもCSIシリーズに時々登場する職業だが、レオがその職業であったということの意味が最後で明らかになる。ハンナの死の痕跡を消し去ったのはプロの技だった。
でもレオがハンナの遺体を見せたくないと思った妻は、レオの「裏稼業」を知っていたんだよね……。奥さんの勤務先はホテルなので(犯罪現場にもなり得る場所)、そのホテルからも犯罪を隠蔽する仕事を受けていたのかもしれない。この後レオは刑務所に行くことになるのだろうか。
それにしてもジャックの暴力が前シーズンより暴走している気がするのだが大丈夫なのだろうか。ショーンはひどい奴で、控えめに言って最低だと思うが、それにしても!あれは後々問題になるだろう。カルロスの件からまったく学んでいないことはよくわかった。
2025-08-04