Law & Order:UK S4-2 Tremors

Law & Order UK シーズン4 Law & Order: UK

通算41話「残された者たち」
待機房にいた被告人が首を吊った状態で発見される。自殺と思われたが不審な痕跡も見つかる。監視カメラの映像から、事件を担当した刑事のひとりが待機房に向かっていたことがわかる。

Law & Order:UK シーズン4(字幕版)
Law & Order:UK シーズン4(吹替版)

  • 脚本:Emilia di Girolamo
  • 原案:Michael S. Chernuchin, Janis Diamond
  • 監督:Mat King
  • 初回放映:2013-07-21

自殺しようとして線路上に車で乗り上げ、結果的に15名を死なせたフィン・タイラーは「謀殺で無罪、限定責任能力による故殺で有罪」という評決を受けて病院への収容が決まるが、その前に待機房で首を吊って死亡しているところを発見される。

自殺と思われたが、首の痕跡を調べた結果、誰かと争った形跡があり他殺と判断される。何者かが首を絞めて殺害し、遺体を吊るして自殺に見せかけたようだ。使用されたのはコートの紐だが、どこから入手した物かは不明。

監視カメラのビデオと入室記録を確認すると、最後に入ったのは弁護士のバーカーと刑事のブルックスで、この時に遺体が発見されている。その直前に入って犯行が可能だったのはサム・ケイシー刑事だった。

ケイシーは事故現場で死亡した少年の最期を看取っており、精神的に大きくショックを受けていた。ケイシーは入室したことを認めるが「タイラーに怒りをぶつけたかったが、やはり警察官としてそれはできない」と、房の前で逡巡した後、そのまま帰って来たと言う。

タイラーが待機房に収容されてから遺体発見までは1時間以上経過していたが、カメラ映像を調べてみると45分しかない。看守のブラクストンは追及され、映像を編集して合計15分間を削除したことを認める。その間に入ったのは、事故で妻と息子を失ったギャヴィン・デールだった。

デールはタイラーを非難し、コートの紐を手渡したことを認めるが「後はお前次第だと言って帰った」と言い、殺害は否定する。デールは遺族会でタイラーをどうするか話し合っていたが、制裁を加えることに積極的だったのはデールともう1人、事故で亡くなったエヴァ・マニングの息子ビリーだという。

ビリーとの連絡はプリペイド携帯が使用され、身元は不明だったが、デールは「マニングは母親の姓で、本名はウィリアム・ブラクストンだ」と明かす。タイラーの遺体を発見して下に降ろした看守だった。

ビリーことブラクストン看守は駅にいる所を発見され、殺害を認める。そして線路に身を投げようとするが、ブルックスらが抱きとめて無事に逮捕される。


本家の元エピソードはシーズン6のフィナーレ「余波」

え、これをリメイク?できるの??

本家版はシリーズ始まって以来の「事件のない」エピソードだった。NY州で長らく停止されていた死刑制度が復活し、このエピソードの冒頭で執行される。刑事と検事たちはその執行に立ち会い、その後は仕事を休んでそれぞれの時間を過ごす。

本来ならリメイク不可能なエピソードだ。そもそも英国には死刑がないし、キャラクターたちも本家版とUK版は別人。それぞれ別の人生を歩み考え方も別々のはず。下敷きにした部分はあるにしても、ブルックスはブリスコーではないしソーンはマッコイではない。

……で、この「リメイク」がどうなったかというと。

死刑ではなく被告人が首を吊って死亡。その事件を捜査するのがブルックスたちで、ちゃんと事件は起きている。真相は、被告人への軽い処分が許せなかった被害者遺族が自ら手を下すというもの。死刑に通じる部分がなくはないが、やはり別物だしまったく異なるテーマ設定だと思う。

ブルックスと娘のエピソード、ケイシーの家庭問題、ソーンの親子関係など、一応はリメイクらしく重なる部分はある。ラストで娘に語りかける形でのブルックスのモノローグは、本家のヴァン・ビューレンに重なっている。全体を覆うエモーショナルなトーンは本家よりむしろUKに合っているのかもしれない。

なので、LOUKのエピソードとしては良かったと思うが、無理してリメイクにする必要はなくない?

それとバーカーがソーンの携帯に出てしまうというのは、ちょっとどうなんだと思った。

2025-11-05

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