CSI - Season 8, Episode 1 ====== #166 Dead Doll ====== * 邦題:「殺人模型崩壊」 * 脚本:Dustin Abraham, Allen MacDonald * 原案:Naren Shankar * 監督:Kenneth Fink * 初回放映:2007-09-27 ---- ===== 事件概要 ===== ==== サラ・サイドル、マシュー・ホフマン ==== 一連の模型殺人事件を起こしたナタリー・デイヴィスは、養父アーニー・デルを奪ったグリッソムへの復讐として、彼の愛する女性、サラ・サイドルを誘拐し、車の下敷きにしたうえで砂漠に放置していた。ナタリーは逮捕されたものの、精神のバランスをくずし、もはや正常な受け答えもできない状態であった。 やがてナタリーの車が発見され、走行記録から行き先が絞り込まれる。また、ナタリーに付着していた花粉から、彼女がレッドロック・キャニオン方面にいたことがわかる。ナタリーの部屋を調べていたニックは、ミニチュアのモデルになった赤のマスタングが「デザート・ダイヤモンド」という廃車取り扱い業者に運ばれていたことを知る。マスタングはその後、ナタリーの求めに応じてアイスボックス・キャニオンに運ばれていた。 赤のマスタングはその場所にあったが、サラの姿はない。サラは前夜の豪雨を利用して車の下から自力で脱出していたのだった。グリッソムはサラの残した目印をたどり、行方を追う。途中で遺体を見つけてあわてて掘り出すが、それはマシュー・ホフマンというキャンプ客だった。 サラは脱出後、車のミラーを手に砂漠をさまよっていたが、ついに力尽きて倒れ、意識を失う。 地上から車で捜索していたニックは、鏡の反射に気づいて車を止め、倒れているサラの姿を発見、無事に救出する。 ---- ===== 感想 ===== 前シーズンのフィナーレがクリフハンガーで終わり、今シーズンのプレミアはその続き――ということになるのだけど、犯人やその動機などは前編でだいたいわかっているので、今回はその結末部分の拡大版という感じ。全編「サラを救え!」という、それだけのエピソードだった。 シーズンをまたぐクリフハンガーを見るといつも思うのだけど、前編の方で書いたように「クリフハンガー!」ということでハラハラドキドキして「どうなるの? どうなるの?」という楽しみ方ができるのは、視聴者層の中でも本国ペースでリアルタイムに放送を見ている人たちだけなわけで……まぁ、それが視聴率に反映されて広告費が決まってくるわけだから仕方ないのだろうけど。日本での放送とか、遅れてDVDで観ていると、そこまでドキドキにはならないわね。続きが気になって早く見たかったのは確かだけど、それは「見始めちゃった物は最後まで見ないと落ち着かない」というレベルの話。CSIくらいの人気番組になると、キャストの降板や何かもニュースになって本編より先に入って来ちゃうし。まぁ、だからクリフハンガーはこれっきりにしてほしいな。 本編の方も、スーパー・サラの活躍は良かったけど、そこに力が入りすぎてしまったのか、その他の部分がどうも……ナタリーは壊れっぷりにますます磨きがかかっていたけど、磨きがかかりすぎて事件の詳細が謎のままに終わってしまった感じで、消化不良感が残る。 ナタリーは、前編では「運転免許を持っていない」ことになっていて、面接にもバスを使っていたのに、なぜ唐突に車を持っていることになったのか。ミニチュアのモデルになった車(マスタング)が特定されているのに、その車がどう処理されたか追跡していないのはなぜか。 そして何より、あの車をどうやってサラの上に置いたのか。ナタリーの単独犯なら重機が要ると思っていたけど、別にクレーンとか使った様子はなかったので、やはり人力か。車を運んで裏返すまでは業者に頼んだとしても、サラを下に押し込めるには、共犯者が必要だろう。きっとカメラの死角になる位置に、屈強な若者が何人かいたに違いない。アーニー・デルの里子たちをもう一度調べ直す必要があるのではないか。 共犯者の件も含めて、完全な真相解明を望みたい。 というより、いっそのこともうCSIには連続殺人事件の解決禁止令を出したいくらいよ。ポール・ミランダもブルーペイント・キラーもそうだったけど、今回も解決編よりその前の謎解き編の方が面白かったもん。 --- //Yoko (yoko221b) 2009-10-12// [<>]