CSI - Season 13, Episode 15 ====== #288 Forget Me Not ====== * 邦題:「孤独な誕生日」 * 脚本:Andrew Dettmann * 監督:Karen Gaviola * 初回放映:2013-02-20 ---- ===== 事件概要 ===== ==== テイラー・ワイナード ==== 誕生日当日、ドレスアップしてホテルのレストランにやって来たサラ。一人で手持無沙汰な様子だったが、ある男性が現れ、一緒に食事をすることになった。食事の後、サラは予約していた部屋へ向かおうとするが、思い直してその男性の部屋へ。 翌朝、客室で遺体が出たという報を聞いてグレッグらがホテルへ向かい、帰ろうとしていたサラと鉢合わせ。事情を聞いてサラも現場へ向かい、死亡していた男性が昨夜の話し相手、テイラー・ワイナードであることを知る。テイラーは身体を7回刺されて殺されており、ルームサービスに使用されたステーキナイフがなくなっていた。サラはすぐにラッセルに事情を打ち明け「担当刑事に包み隠さず話せ」と指示される。 担当のクロフォードに対し、サラは「1時間ほど部屋にいて話をしたが、その後自分の部屋へ戻り、睡眠薬を飲んで眠った。何もなかった」と主張するが、携帯電話の通話記録によると、夜中にテイラーに電話をしており、カードキーにも出入りした記録が残っていた。身に覚えのないことにサラは驚くが、テイラーの部屋にはサラのペンダントが落ちており、浴室の排水溝にもサラの毛髪が残っていたことがわかり、皆はサラがテイラーと不倫をしたと思い始める。 サラが帰宅すると食洗器が動いており、中を見るとステーキナイフが入っていた。証拠はすべて洗い流されていたが、テイラーの部屋からなくなっていたナイフと同じ製品で、凶器である可能性が高い。サラはすぐに連絡し、ニックとグレッグが鑑識にやって来る。サラは「誰かが自分を陥れようとしている」と言うが、寝室からはサラとテイラーがキスしている写真が発見される。これは事件より前に撮られたもので、サラが以前からテイラーと知り合いであったことがわかる。 サラは「テイラーとのことを言わなかったのは事件と関係ないから。グリッソムとはもう夫婦ではない」と言い、皆を驚かせる。またホッジスの分析によると睡眠薬の成分は本人の言い分よりかなり高く、夢遊病の症状が出た可能性があるという。つまり、本人は嘘をついていないつもりでも、無意識で何をしたかわからないということになる。 署で事情を話したサラは、モニターに映っていたペンダントの写真を見て驚く。それは以前、ストーカー被害に遭っていた女性イーディに協力した時に贈られたもので、その後イーディはダイナーの銃撃事件で殺害されていた。サラはイーディをストーキングしていたロナルド・バスデリックの犯行を確信する。 サラはバスデリックの職場を訪ねて問い詰めるが、逆に挑発されて彼を突き飛ばしてしまう。その後バスデリックは顔に痣を作った状態で署に現れ、サラから暴行を受けたと訴える。 フィンがサラの身体についた物質や血痕などを調べ、バスデリックが言うような暴力はふるっていないと証明される。バスデリックもその後、接近禁止命令を取り付けるが告訴は取り下げる。サラは施設に収容されている母親のローラ・サイドルにバスデリックが会いに来たと知りショックを受ける。ローラは夫(サラの父)の暴力に耐えかねて刺し殺し、精神を病んで施設に収容されていたが、バスデリックは「サラの友人」を名乗り、「サラが男性を7回刺して殺した」と言ったらしい。7回刺したのは、ローラの事件と同じだった。 ホテルのカードキーの記録を詳細に調べた結果、何者かがキーを無効にして忍び込んでいたことがわかる。サラの睡眠薬を強力なものにすりかえていれば、起こしてしまう心配はない。また、排水溝の毛髪も、サラの自宅から排水溝の蓋を持ち出してホテルの物と取り換えていたことがわかる。メールをハッキングすれば、サラがその日にホテルへ行くことがわかり、テイラーを向かわせることも可能だと思われた。 だがバスデリックの目的は何なのか。殺人犯に仕立てるかと思えば凶器のナイフは洗浄して痕跡を消している。暴力を振るわれたと言いつつ告訴は取り下げる。 グレッグはバスデリックの経歴からヒントを発見。彼は以前、ある女性をストーキングし、彼女の夫と争ったが正当防衛が認められ、逆に賠償金を得ていた。その事件も、バスデリックの側から仕掛けてお膳立てをした可能性が高い。今回も、サラをさんざん挑発して接近禁止命令を取り付けているので、サラの方から近づいて来ればサラを殺しても正当防衛を主張できると踏んでいるのだろう。 ニックはクロフォードとともにバスデリックに会い、所持している銃を確認して「署で保護しても良い」と言うが、バスデリックはそれを断り、銃を手に帰宅。 バスデリックが家に入ると、サラが銃を手に待ち伏せしていた。サラは引き金を引くが弾は出ない。バスデリックは嘲笑うように「家に忍び込んだ時に撃針を抜いた」と言い、テイラーをホテルに向かわせ、その後刺し殺したと口にする。そしてサラに向けて発砲するが弾は空砲。クロフォードが銃を調べた時に弾をすり替えたのだ。 ---- ===== 感想 ===== 今シーズン2話の「皆殺しのダイナー」ですごく怪しかったバスデリックの再登場とサラの大ピンチ! そして何度か匂わせてきたサラとグリッソムの遠距離婚だが、どうやら破局していたもよう。セリフによる説明だけでさらっと(ダジャレじゃないよ)流されてしまった感はあるけど、遠距離の設定はドラマ的に無理があったんだろうか。何話か前にグリッソムが声だけ出演した時は、ようやくサラが電話に出てくれて安心したという親密な感じがあったのだけど。 そしてシーズン5で明らかになったサラの実家事情。父親がすごいDV男で、暴力に耐えかねた母親が父親を刺殺――という過酷な少女時代だったが、その後のシーズンで両親の事件をサラが調べている場面があったように記憶している。 その時の話では、母親は精神を病んで遠方(サンフランシスコ?)の施設に入っているということだったと思うが、いつの間にかラスベガスに移って来ていたようだ。離婚と合わせて、今後この母親の存在がサラの個人ドラマの要素になっていくのだろうか? それにしてもバスデリック、万能すぎ。サラの行動監視、メールへの不正アクセス、薬のすり替え、自宅の警備システムの解除、拳銃への細工――NYの「333」を思わせるようなストーカーぶりだ。その割に、一度他人の手に渡した拳銃を確認していないとか変なところが都合よく杜撰だけど。 --- //Yoko (yoko221b) 2020-08-29// [<>]