CSI: Miami - Season 2, Episode 17 ====== #41 Money for Nothing ====== * 邦題:「消えた320万ドル」 * 脚本:Marc Dube * 監督:Karen Gaviola * 初回放映:2004-03-01 ---- //In my business, I don't have luxuary of believing anyone.// ===== 事件概要 ===== ==== 現金強奪事件 ==== スージーとマディソンが住むアパートを探していたホレイショは、突然銃声を耳にする。外へ出てみると、ちょうどデイド相互銀行の現金輸送車が襲われ、運転手が1名死亡するという事件が起きていた。ホレイショは犯人の1人を射殺するが、現金袋は奪われていた。報せを聞いて現場へ来たイェリーナは、マディソンを見てホレイショの娘だと思い込む。 袋にはGPSの発信機が付いていたので、信号を頼りに袋を追跡。近くにある海軍の電波実験所の影響で電波が妨害されたため、人海戦術で付近を捜索し、犯行に使われたバンを発見。そこから警察犬を動員し、犯人は無事逮捕された。 ==== 偽札事件 ==== だが、犯人が持っていた札束を調べてみると、透かしの模様が違っていた。米ドル紙幣ではなく、イラク・ディナールだった。ディナール紙幣はドル紙幣と紙質が最もよく似ていたため、戦争で暴落したディナールを大量に買い占め、漂白して上から100ドル札を印刷したのだ。 デイド相互銀行で事情を聞くと、職員2人の立ち会いのもとで支店長がサインし、帯封をしたという。通常どおりの手順で作業し、その記録も残っていた。すりかえることができたのは輸送車の運転手だけ。 輸送車の運行記録を調べると、道路工事のため数十分の遅れはあったものの、オドメーターの走行記録に不審な点はなかった。だが、オドメーターの内側には、運転席にあったものと同じドーナツの砂糖の粉が付着しており、数値をごまかした疑いがあった。 偽札の間にはGPSの発信機があり、運転手ポール・ドンランの指紋が検出された。ポールは、妹のメリーが誘拐されて脅されたと告白。ポールは、犯人から電話で指示されたとおり、途中でコーヒー工場に寄り、そこに用意されていた偽札とすり替え、本物をシートに隠した。その工場で、防水シートと海洋微生物が発見された。その微生物は地下室でよく見られることから、地下室のある建物で、電気代が最近急に増えた所(偽札の印刷には電力が必要なため)を絞り込む。スピードルの元彼女の協力で建物を特定して急行、偽札の印刷機を発見する。 その部屋の床に血だまりがあったが、量が少なく凝固していなかった。凝固していないのは血液の保存量(抗凝固剤)が含まれていたためであり、誘拐は狂言だと思われた。また、工場にあった防水シートからは、フケ症の治療薬が検出された。デルコは、銀行の支店長がフケ症であったことを思い出す。さらに、メリー・ドンランが支店長の愛人であったことも判明。支店長とメリーはグルになってポールをだましたのだ。現金は連邦準備銀行に5日間保管された後に処理されるので、支店長はその間にメリーと逃げるつもりだった。 地下室で発見されたラミネートの破片は、パスポートを偽造するためのものだった。破片に残っていた紋章の一部から、逃亡先はスイスと判明。領事館に問い合わせて、パスポートを紛失した人のリストとスイス行きの飛行機の登場客を照らし合わせると、チャーター便の予約者の中にメリー・ドンランらしき人物がいた。メリーは、搭乗寸前に逮捕される。 ---- ===== 感想 ===== スージーとマディソンの住むアパートを探し、1年分の家賃が払えるだけの小切手を渡すホレイショ。そこへ事件が発生! もちろん現場へ駆けつけるわけだが、イェリーナが来ることを思うと、これほど事件に遭いたくない状況もないだろうなぁ……。 そこでスージーが、よりによってイェリーナにホレイショへの伝言を頼む。最初は「何でわざわざ?」と思ったが、考えてみるとスージーは、ホレイショのイェリーナへの気持ちを知らないわけなんだな。で、イェリーナにマディソンの顔を見られた瞬間、「レイの奥さんだ!」と気づき、とっさにホレイショの名を出してしまった、というところか。 で、この現金強奪犯人はあっさり逮捕、さらに現金は偽札で、まれに見る間抜けな犯人になってしまった。 そこで捜査は現金強奪から偽札事件に切り替わるわけなのだが……ここで運転手の存在が重要になるのは当然だが、何だか急に態度が変わりすぎ。妹のことを持ち出すまでは、「こっちは被害者なのに何だよ!」みたいな感じに怒っていたのが、一変して「妹が殺される」って。強奪された時点で心配になるだろう。 妹は妹で、兄が知らない間に悪女になってしまっていたのね。でも「兄さんがもみ消してくれる」って何それ。警備会社の運転手になぜそんな力があるのだ。もみ消しなら、むしろ銀行の支店長をしている彼氏の方が頼りになるんじゃないだろうか。 パスポートの紋章を検索している画面で、「神風」という文字がちらっと映ったのが気になる。 --- //Yoko (yoko221b) 2006-06-26// [<>]