CSI: NY - Season 3, Episode 5 ====== #52 Oedipus Hex ====== * 邦題:「オイディプスの悲劇」 * 脚本:Anthony E. Zuiker, Ken Solarz * 監督:Marcello Daciano, Scott Lautanen * 初回放映:2006-10-18 ---- ===== 事件概要 ===== ==== オーメン・スーサイドことカレンザ・サンダース殺害事件 ==== ダニー、リンジー、ホークス担当。路上で若い女性の遺体が発見される。死因は頭部の外傷で、手には奇妙な形の痣が残っていた。着衣から身元は「スーサイド・ガールズ」のメンバーの「オーメン」であることがわかる。オーメンは無論ステージネームで、本名はカレンザ・サンダースといった。 オーメンの胸には「死が二人を分かつまで、オーメン&××」というタトゥーがあったが、オーメンの相手の名前はえぐられていて判読できない。ホークスが傷口を復元してタトゥーを解読し、相手の名は「アル」と判明。スーサイド・ガールズのメンバーのひとりアル・スーサイドはオーメンの恋人だったが、最近別れたばかりだという。さらに、傷口に残る物質から、凶器はアルのはいていた靴のヒールであるともわかる。だがアルはショーの後で靴を捨てたと主張し、殺害は否定。 アルと別れた傷心のオーメンは、タトゥーの彫師Yモンスターと関係を持ち、その後「死が二人を~」のタトゥーを入れていた。Yモンスターは本名をアルバートといい、「アル」を自分のことだと思って喜んだが、その後アル違いだったとわかり、怒って彼女を殺害したのだった。オーメンの手の痣は、Yモンスターが乗っていたオートバイのキックスターターの跡だった。 ==== チョッパーことアロンゾ・テヴィス殺害事件 ==== マック、ステラ、フラック刑事担当。ストリートバスケのコートで、選手の「チョッパー」ことアロンゾ・テヴィスの遺体が発見される。致命傷になったのは額の外傷と思われたが、他にも手に火傷、脚に複雑骨折の傷があった。また、血の跡から被害者が発見場所まで這って移動したことがわかる。 試合の前、チョッパーはヘクターという男に八百長を持ちかけられたが、断っていた。その話をしたのが教会だったため、手にキャンドルの火傷を負ったのだ。チョッパーは結局試合に勝ったが、怒ったヘクターに車をぶつけられ、脚を骨折。だがそれは致命傷ではなかった。 ヘクターが持っていた時計は盗品で、持ち主は強盗の被害にあったベッカー夫妻だった。夫妻が持っていた「最優秀教師賞」のプレートには真鍮のリンゴが付いていたが、茎の部分が欠けていた。チョッパーの遺体のそばに落ちていた真鍮の破片が、そこにぴったりとおさまった。車で負傷したチョッパーは、ベッカー夫妻に助けを求めようとしたが、その直前に強盗にあっていた二人は恐怖でパニックを起こし、チョッパーをプレートで殴り殺してしまったのだ。夫妻から金品を強奪したのは、皮肉にもチョッパーの息子トーラスだった――。 ---- ===== 感想 ===== WOWOWの無料放送だったので見たが、NYの吹替えはどうも馴染めないな~。声は悪くないのだが、最初に原声に馴染んでしまったせいなのだろうか。まだ慣れないから、ラボのシーンなど見ていても、後の方で目立たずにしゃべってる人が誰だかわからなかったりするのよ。顔が映ってやっと「あ、今のダニーだった?」とわかる。マックは何とかわかるんだけど。ベガスとマイアミは、最初に見たのが吹替えだったから、別に抵抗はなかったな。イメージが違っても、吹替え→原声はわりとすんなり移行できるのだが、その逆はどうもうまくいかない。って、無料で見ておいて文句言っちゃダメかしら。 さてタイトルは「オイディプスの悲劇」なわけだが、誰がオイディプス? オイディプスといえばギリシャ神話のオイディプス(エディプス)だよねぇ。トーラスが強盗したことが間接的に父を死なせてしまったということを意味しているのだろうか。それとも、奇抜ないでたちのスーサイド・ガールズたちをスフィンクスになぞらえているのだろうか? 「エディプス・コンプレックス」の語源になっているように、エディプスの悲劇とは、知らぬこととはいいながら実の父を殺し母を娶ってしまったことにあるので、単なる父殺しとは違う話だと思うのだ。 * [[http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%A4%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%97%E3%82%B9|オイディプス]] 事件は、片方は「スーサイド・ガールズ」という素材に頼りすぎな感が否めない。スーサイド・ガールズは実在する団体で、今回登場のSGは「オーメン」以外はご本人さんだそう。リンジーが母親のことをゴニョゴニョ言っていたので、これが後々リンジー・ストーリーに関わってくるのだろうなという感触はあるものの、続き物として見ているわけじゃないので、シリーズ物としてきちんと見直すまでは、軽く流しておくしかない。 もう片方も、もうちょっときっちり細部を詰めればもっと良いストーリーになったはずなのだけど、中途半端な印象が残ってしまった。特に、チョッパーの息子の行動が最後の回想シーンで明らかになるというところ、「CSI」としてはちょっとどうだろう。ここはやはり、証拠からきっちり明らかにしていくべきではなかったんだろうか。そこで奪われた時計がどうやってヘクターの手に渡ったか、その経緯もよくわからなかったし。 --- //Yoko (yoko221b) 2008-02-19// [<>]