CSI: NY - Season 3, Episode 22 ====== #69 Cold Reveal ====== * 邦題:「暴かれたコールドケース」 * 脚本:Pam Veasey, Sam Humphrey * 監督:Marshall Adams * 初回放映:2007-05-02 ---- ===== 事件概要 ===== ==== トビー・フィンチ ==== 天使の翼をつけた男が教会のステンドグラスを突き破って死亡。被害者はロープと固定具を装着していたが、そのロープには刃物で切断した形跡があった。死因は環椎が外れたことで、教会に激突した時点ではすでに死亡していた。 被害者の氏名はトビー・フィンチ、18歳。胸に超小型のビデオカメラを取り付け、命知らずさ加減を競うWebサイト daredevil.com に動画を投稿しようとしていたものと思われる。サンダルに付着していた塗装剤にオイルが付着していたことから、トビーが飛び立ったビルが判明。現場に友人のTJと恋人のエイミーがいたことがわかる。 だが、映像をすべて復元した結果、トビーのロープに切れ目を入れたのはその2人ではなく、トビー本人だったとわかる。トビーは「命知らずNo.1」の賞金を得るためにロープとウィンチを使って飛び立つが、高層ビルによる上昇気流と翼を使って本当に飛ぶつもりでいた。だがロープが切れるタイミングが悪く、反動で首が折れて死亡したのだった。 ==== ガース・ベネット ==== フィラデルフィア警察でコールドケース(未解決事件)を担当するスコット・ヴァレンズ刑事がNYPDのラボを訪れる。未解決事件の証拠品と、ステラのDNAが一致したというのだ。その事件とは10年前――97年の3月に、工事現場から血の付いたナイフと衣服が発見されたというものだが、該当する行方不明者はなく、被害者も不明のまま証拠品だけが保管されていた。衣服は女性の物で、付着していた血液は大半が身元不明女性、そして少量の身元不明男性とステラの物だった。 衣服の袖口に写真現像用の薬品とともに付着していた物質から、ステラは、その素材を使ったアートの展覧会が10年前に開催されていたことを思い出す。その展覧会ではエリン・イェーツという写真家が写真を撮影し、その後行方不明になっていた。だが調べてみるとエリン・イェーツは偽名。さらに、エリンが遺した未現像のフィルムには、ポリスアカデミーの卒業式でのステラのスナップ写真が残されていた。だがステラにはまったく身に覚えがない。 ダニーはエリンの未現像フィルムから映像を復元し、ガース・ベネットという男が映っていることを突き止める。ガースは10年前から行方不明で、現在は妻のマリリンが1人で暮らしていた。さらに、「エリン」の正体がベネット夫妻の里子だったミンディ・サンチェスで、彼女と同時期にステラも夫妻に預けられていたことがわかる。ミンディの持ち物からステラのDNAが検出されたのは、2人が姉妹の契りを交わしてお互いの血を入れたロケットを持っていたためだった。 ステラは、衣服に残されていた焦げ跡を見て、ガースが映写技師として働いていた名画座を思い出す。劇場の映写室には大量の血痕を隠した痕跡があった。そこにはマリリンの手形があったが、マリリンは殺害を否定。その血液は男性の物で、埋められていたエリン=ミンディの服に付着していた血液と一致するが、マリリンはガースの所持品を処分していたため断定はできない。しかし、これで事件はNYで発生したことがわかり、捜査権はフィラデルフィアからNY市警に移ることになる。 ステラは、ガースが2人に映画を見せ、ミンディだけを映写室に呼んだことを思い出す。ミンディはガースに性的虐待を受け、その復讐に彼を殺害し、虐待に気づいていたマリリンが現場を清掃したと確信する。そして、現在はヴィクトリア・ペイジと名乗るミンディのもとを訪れ、「今日ここへ来たのは貴女が唯一人の姉妹だから。でも明日は刑事として来なければならない」と告げる。 ---- ===== 感想 ===== またコ……あ、いやもういいか。教会の事件は「堕天使」にショックを受けた神父様がお気の毒。ヘリに乗るマックがかっこいい! 以上。 ステラの事件はコールドケースとの初クロスオーバー! と宣伝されていたが、そう言うほどクロスオーバーしていないような。この事件の経緯がCC側のエピソードにあったわけでもないようだし、CC自体を見ていないとスコット・ヴァレンズ刑事も単なるゲスト出演者って感じ。 それに翌日ステラが「刑事として」来たところで何ができるのだろう? という点に疑問を感じる。そもそもガースの遺体は見つかっていないのでは? 仮に「ガースに襲われて抵抗したが殺していない。ガースが追って来ると思ったから名前を変えて逃げた」と主張した場合、それを覆せるのだろうか。他人に成りすましたという犯罪には問えるだろうけど。(何罪だろう。詐欺? 公文書偽造?) 10年前に展示された「アートの素材」を思い出したのがいささか唐突だったのと、ステラのDNAがCODISに載った経緯が「検査用サンプルを誰かが持ってったのかも~」だった点もちょっと不満。NYではCODIS登録の手続き基準がゆるいのか? マイアミではもっと厳しかったような……。もっとも捜査官のDNAはそれとは別にデータベースに入っていそうだけど、州外の警察からはアクセスできなかったのだろうか。 前回クレイ・ドブソンが転落死した件はもうあと1話くらい引っ張りそう。マックが前市長のジュリアーニに採用されたということで、何だか無理やり政治的な方向に持って行こうとしている感があるが「被疑者の死に警官が関われば答が必要だ」ということ自体は正論だろう。検察が不起訴を決定したとはいえ、再発防止のためにも、それとは別に内務監査が求められることはおかしくないと思う。下手をすれば通行人が巻き添えになったかもしれないのだし。 --- //Yoko (yoko221b) 2009-05-02// [<>]