Homicide - Season 3, Episode 7 ====== #40 Thrill of the Kill ====== * 邦題:「殺しのスリル」 * 脚本:Jorge Zamacona * 原案:Tom Fontana, Henry Bromell * 監督:Tim Hunter * 初回放映:1995-11-10 ---- ===== 事件概要 ===== ==== Wendy Simpkins 他 ==== フロリダ州からトラックでI-95号線を北上しながら殺人を重ねている男がいるということで、FBIのヴァン・ブラント捜査官がボルチモア市警に協力を求める。ペンブルトンとベイリスが担当。 その後、州境の公衆トイレで射殺された男が発見され、さらにヒッチハイクをした若い女性が顔と胸を撃たれて殺害される。市警は一時的に道路を封鎖して検問をしくが、犯人はその手前で気づいて車を捨てて逃亡。 フロリダ州警察からの情報で、逃亡犯はフロリダ州ティトゥスヴィル出身のニュートン・デルと判明。少年時代から窃盗や動物虐待などの問題を起こしていたらしい。 その後、ガソリンスタンドの店員が女性客の車の後部座席に不審な男がいることに気づき、客をオフィスに誘導して通報。武装した警官が車を包囲し、ニュートンはその場で逮捕される。 ペンブルトンとベイリスがニュートンを取り調べる。ニュートンは被害者を「知っていた」ことは認めたものの、殺害は認めようとしない。では誰が殺したのかと聞くと、トラックに同乗者がいたことをほのめかしつつも「彼を裏切れない」と肝心な所では口を閉ざす。だが、防犯ビデオの映像があり、トラックからもニュートンの指紋が検出されており、自白がなくても証拠は十分であるとしてペンブルトンは取調べを切り上げる。 市警に電話が入り、ベイリスが応対すると「お前たちは別人を逮捕した」と言う。いたずら電話だと思って切ろうとすると「それを証明する」という言葉とともに銃声が響く。ベイリスとペンブルトンが現場へ急行すると、そこで待っていたのはニュートンの双子の兄弟、マイルズだった。 ---- ===== 感想 ===== 殺人犯の(で、良いのかな?)印象的な独白から始まる不気味なエピソード。その独白と、レッカー移動中のベイリスとペンブルトンの漫才が好対照だった。連続殺人があって、それを迎え撃つ警察との追いかけっこがあって、そこそこ動きのある展開であるはずなのに、静かな不気味さが全体を覆っているように感じた。 犯人はトラックでハイウェイを北上し、ガソリンや金がなくなったら店に入り、店員を撃ち殺して金や商品を奪っているが、盗みだけが目的かというとそうでもなく、公衆トイレに入っていた男やヒッチハイクの女性も射殺している。殺した相手の唇から「最期の息」を吸い取って恍惚とする様子を見ると快楽殺人者? FBIがクワンティコにプロファイリングを依頼していたが、担当したのは Behavioural Sciece(行動科学)課だった。BAU(行動分析課)の旧名称が「行動科学課」だったと「クリミナル・マインド」に出てきたような気がする。クリマイのロッシはこの時代、まだ引退前だったろうか。 さて、その「犯人」は途中で逮捕されるが、これは実は真犯人ではなく双子の兄弟だったことが最後でわかる。犯人は二人連れで、一人が運転している間もう一人は後部席で寝ている。検問の所で二手に分かれたようだ。 そうとわかったうえで最初から見直してみると、冒頭の場面で星条旗のついた帽子を取って行ったのがヒントになっていた。その時犯人(マイルズ)は文字の入ったワッペンの帽子をかぶっているが、最後までこれをかぶったまま。では星条旗の帽子はどうしたかというと、ガソリンスタンドで逮捕された男(ニュートン)がこれをかぶっている。この帽子と左手の指輪が2人を見分けるカギになっているようだ。殺人の場面と、検問の時に運転しているのと、バーにいたのはマイルズ(バーテンがサンタンジェロ刑事だった!)。そしてヒッチハイクの女性を乗せた時と逮捕されたのがニュートン。 事件とは直接関係なかったが、ジーの娘シャリースが登場。リッチモンドに住んでいたが久々に会いに来るという。そのシャリースがなかなか到着せず、一方でヒッチハイク中の若い黒人女性が撃ち殺されたりしているので「まさか……」と思ったが無事に到着して安心させてくれた。だが結婚してサンフランシスコへ行くらしい。 ---- ===== 使用楽曲 ===== * "A Stroke of Luck" by Garbage (検問シーンとラスト) * "Feel Me, Don't You?" by DADA (聞き込み) --- //Yoko (yoko221b) 2011-11-20// [<>]