Without a Trace - Season 1 ====== #5 Suspect ====== * 邦題:「ゆがんだ愛」 * 脚本:Allison Abner * 監督:Peter Markle * 初回放映:2002-10-24 ---- ===== 事件概要 ===== ==== 失踪者:アンディ・ディーヴァー(17歳、高校生) ==== 全寮制のスポールディング・アカデミーの2年生、アンディ・ディーヴァーが行方不明になった。失踪前、友達に「もう学校には戻らない」と話していたという。母親の話でも、アンディが学校を辞めたがっていたことがわかる。アンディの車は学校から離れたところでパンクした状態で発見された。マローンらは、校長のスポールディングを疑う。 校長の自宅を外から探っていたダニーは「不審な物音がした」と言って中に入る。物音の主は犬だったが、ダニーは中でアルバムを発見。中にはアンディを含む少年たちの写真が何枚も保存されていた。普通のスナップ写真に混じって裸でポーズを取っている写真もあった。だがその写真は令状なしで自宅に立ち入って持ち出した物なので、証拠にするわけにはいかない。 アルバムに載っていた他の写真の中には、行方不明になった後に遺体で発見された少年たちの写真があった。いずれもスポールディングの身近におり、彼が最後の目撃者となっていた。だが、令状のない違法捜査であることを理由に、判事は逮捕令状を拒否する。 死亡した少年の一人は、アカデミーのパトリックという生徒と同じタトゥーを腕に入れていた。マーティンがその生徒に話を聞くと、校長はアンディに金銭を渡したり、「バーベキューをやるから」と言って誘い出したりしていたという。パトリック自身も同じことをされた経験があったのだ。 パトリックの告発により、スポールディング校長は逮捕される。靴の泥などの証拠から、アンディが監禁されているのは学校の100km先にある国立公園のコールマン洞窟であると思われた。事態が公になったため、事件の担当はマローンからその上部のポーラ・ヴァン・ドーレンに移り、スポールディングの身柄も移されることになった。マローンはスポールディングの護送を願い出、ヴァン・ドーレンの指示を無視して途中でスポールディングを説得する。マローンはスポールディングの心に訴えかけ「15分だけアンディと二人きりにしてやる」と騙してアンディの居場所を言わせ、アンディを救出。衰弱していたが生きていた。 ---- ===== 感想 ===== 5話目に来てちょっと変わった変化球が来た感じ。今回は「失踪者を知ること」ではなく「失踪者の周辺にいる怪しいおっさんを探る」ことが中心になっていた。事の真相としては、見るからに怪しい様子の校長がそのまま犯人で、しかも少年たちを何人も餌食にして殺害していたというとんでもない奴。 この校長、CSIでは保安官代理(アンダーシェリフ)、CSI:Miamiではホレイショのアレをアレした人なのだが、何だかどんな役柄で登場してもあやしく見えてしまう。今回は最初から「直球の犯人」だったので、かえって安心したような。事実関係の謎解きではなく、ジャック・マローンら捜査官たちがどのような手法で犯人に迫るのかという点が重要なエピソードなので、この際意外性はない方が良いのだろう。マローンの渾身の尋問(説得)場面がすごい。 エピソードの最初と最後に流れていた曲は、Mobyの "One of These Mornings"。この最後の救出シーンで、アンディが母親の元に戻るという場面はなかった。アンディと母親の間には別に何もなくて、彼はただ物理的に引離されただけだったので、「戻って来る」場面は必要なかったのだろう。 それにしてもダニー! 令状なしで家宅捜索みたいなことをやっちゃいけませんってば! 違法収集証拠はもちろん、その証拠に基づいて得た証拠も裁判では排除されることをキミはちゃんと知っているはずだ(そのへんの事情は後のシーズンで判明)。合衆国憲法の第4修正条項を読み直せ! --- //Yoko (yoko221b) 2008-03-07// [<>]