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BONES - Season 1

#1 Pilot


事件概要

クリオ・エラー事件

アーリントン国立墓地の池で白骨化した遺体が発見される。事件を担当するFBI捜査官シーリー・ブースは、ジェファソニアン研究所に勤務する法人類学者、テンパレンス・ブレナン博士に協力を要請する。

遺体は着衣がなく、頭部を何度も殴打して潰されていた。ブレナンは頭蓋骨の破片を集めて復元。アンジェラ・モンテネグロが開発したプログラムで分析し、生前の顔を3D映像で再現してみると、それは2年前に行方不明になったクリオ・エラーであるとわかる。その事件もブースの担当だった。クリオは当時、ベツレヘム上院議員のインターンで、議員と性的関係にあると噂されていた。その一方でクリオは議員秘書のトンプソンとも交際し、さらにはオリヴァー・ローリエというストーカーからつきまとわれてもいたという。

クリオが妊娠していたことがわかり、ブレナンは父親を突き止めたい一心で議員からDNAサンプルを採取しようとする。だが令状がないためサンプルは取れず、議員の圧力でブースは担当を外されることが決定。ブースとブレナンは、正式に引き継ぐまでの間に、と急いでローリエの自宅を捜索するが、有力な証拠は発見できない。

クリオの死因は殴打ではなく、刃物で刺されたことが原因だった。骨に残る傷跡から、争いの果ての犯行ではなく、不意を襲って刺したこともわかる。頭部を殴打して指を傷つけたのは、身元がわからないよう顔を潰して指紋を削り取ったためだった。また、遺体からは珪藻土(珪藻の殻の化石が堆積したもの)が検出されていた。

ブースは令状を取り、ベツレヘム議員の自宅を捜索。犯行に使われたと思われるハンマーが見つかるが、血痕と珪藻土は見つからない。ハンマーだけでは犯行と結び付けることができない、と言うブースに対して研究員のホッジンスらは不満を抱く。

ブレナンは、珪藻土が魚の水槽に使用されていることに気づき、トンプソンが熱帯魚を愛好していたことを思い出す。議員秘書であるトンプソンは、令状を見て警察が珪藻土を探していることをすでに知っている。ブレナンはトンプソンの自宅に急行し、今まさに床に火を放って証拠を隠滅しようとしていたトンプソンを発見、拳銃で脚を撃って放火を阻止する。トンプソンがクリオを殺害したのは、彼女が中絶しようとしなかったから――ベツレヘムがスキャンダルで失脚すれば、彼自身も職を失い生活が危うくなる、ということが動機だった。


感想

このパイロットエピソード、初見は「24」のディスクに収録されていた特典だった。正直なところ、このパイロットエピを見た時の感想は「ふ~ん」程度で、シリーズを通して見たい! という気持ちにはなれなかった。

ハイテクな装置――頭蓋骨を3Dスキャンして生前の顔を復元する、なんていう場面のビジュアルな効果は良かったと思う。同じ原理を使ったのはCSIやCSI:NYに登場していたけれど、立体的に表現されていると、リアルであるという以前に「美しい」と感じて画面に惹き付けられる。被害者が混血らしいとわかり、「アフリカ系の要素を強く」とパラメータを操作してみたりするのも面白い。ブレナン博士はクリオの骨格に見覚えがあったのだろうな~。

そういった小道具の美しさや軽快なトーンや音楽などは良かったのだけど、肝心のストーリーがいまいち――。ちょっとメリハリに欠けるというか、最後にトンプソンが浮上するプロセスがいささか唐突というか。トンプソンが魚を飼っているというのは、前半の方でオリヴァーが口にしていたので伏線はあった、ということなのだろうけど、ちょっと持ち出し方が不自然。

……と、ちょっと文句を言ってみたが、それはパイロットエピのこれだけ。今現在8話まで見たところだが、このシリーズは2話目以降どんどん面白くなっていくと思う。ストーリーで少々「?」と思うことはあるが、他の部分が面白いのであまり気にならないくらいよ。特にキャラクター――バグ・ガイのホッジンスとタフ・ガイのブースが良い。

Yoko (yoko221b) 2008-09-03