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BONES - Season 3, Episode 1

#44 The Widow's Son in the Windshield


事件概要

ギャビン・ニコルス

道路を走行中のトラックの上に、人間の頭蓋骨が投げ落とされる。骨はバウンドして後続の車のフロントガラスに激突。その頭蓋骨には、人間が肉を齧り取った跡が残されていた。

骨腫の特徴から、頭蓋骨の主は天才ヴァイオリニストのギャビン・ニコルスと判明。議会図書館での演奏会の後に、行方を絶っていた。ギャビンには同じ楽団でチェロ奏者をしている恋人がいたが、同時にシークレット・サービス副長官の妻と不倫の関係でもあった。

ギャビンの頭蓋骨にはピンクの閃長石の粒子が付着していた。産地はブリティッシュ・コロンビアで、DCでは数箇所の古い建造物にしか使われていない。調べた結果、キャピタル相互銀行でその石を土台に使用していることがわかる。この銀行はすでに閉鎖され、現在は史跡として保護されていた。

ブースとブレナンは銀行に出向き、地下に大きな金庫室があることを知る。その中に年代物の古書や美術品――ドルイド教、錬金術、占星術などの書物とともに、ギャビンのヴァイオリンが発見される。そして、奥には両手を高く上げたポーズをとった銀製の骸骨があった。だが、すべてが銀製ではなく、一部に本物の人骨が使用されていた。

秘密結社や陰謀論に詳しいホッジンスは、祭壇の様式や銀行の設計者などと合わせて、12世紀のアルカンタラ騎士団との関連を思いつく。骸骨のポーズは「父亡き息子(widow's son)」を表しているという。人骨にはギャビン以外の物が混ざっており、最終的に6名の骨があることが判明する。

骨に残る傷跡から、ギャビンを齧った人間は歯にダイヤを埋め込んでいたことがわかる。そこから絞り込んだ結果、奉仕活動として銀行の清掃をしていたジェイソンの存在が浮上。歯形を調べた結果、遺体を齧ったのはジェイソンの他にもう一人おり、歯形の古さから、そのもう一人の方が主犯であることがわかる。

ブースとブレナンは、主犯の正体を探るために留置場へ向かうが、ジェイソンはそこで短剣を胸に突き立てて死んでいた。そのポーズは骸骨と同じ「父亡き息子」のポーズであった。何者かが短剣を差し入れ、ジェイソンを自殺させたものと思われた。ホッジンスは、被害者は生贄にされたのではないかという見解を示す。


感想

シーズン2はホッジンスとアンジェラが結婚しようとしたところで邪魔が入って(アンジェラの「夫」の存在が判明)、ブースとブレナンが祭壇の前に2人取り残され、ザックはイラクに派遣、という所で終わっていた。今回シーズン3のプレミアは、その後彼らがどうなったかという描写とともに、銀の骸骨+食人儀式という何やら禍々しい事件が語られる。この秘密結社がどうやら、シーズン全体にわたる「謎」となるらしい。

事件じゃないので上のあらすじには入れていないが、ホッジンスたちは探偵を雇ってアンジェラの夫を探すことにしたらしい。しかし結婚を証明する書類で夫の名が「X」(つまり氏名不詳)、結婚式を挙げたフィジーの島は津波で全壊、司祭はすでに死亡。こんな状態でもまだその「結婚」は有効なのだろうか。探偵を雇って相手を探すより、弁護士を雇って婚姻無効を申し立てた方が早くない? てな感じだけど、探偵の方が面白いから、まぁいいか。

ザックはイラクに派遣されていたが、軍隊に馴染めなかったのか数ヶ月で帰還。彼が戻って来るのは、シーズン3のプロモ写真で事前にわかっていたけど。前半でブレナンとブースの間が多少ぎくしゃくしていた理由を、ブレナンは「ブースがザックを引き止めてくれなかった」からだと言い、それに対してブースは「俺が君に対してしたように、ザックに外の世界を見せた」と言う。

シーズン1より前、ブレナンは中南米や中国に何度も派遣され、虐殺された遺体の鑑定などをやって何度も危険な目にあったりしていなかっただろうか。法人類学者としてのキャリアにはそういうフィールドワークが必要なのかと思っていたのだが。何だかブレナンは、ザックに対して過保護なような気がする。

そんなこんなで、事件はまだ「序章」といったところだが、今シーズンはゴシックホラーっぽい道具立てで行くのだろうか? できればラブコメ控えめ、グログロ&ホラー多めで行ってほしいんだけど、どうだろう。

Yoko (yoko221b) 2009-03-05