CSI - Season 1
Every human encounter is a singular occasion which can never recur again in exactly the same way.
ウォリック、グリッソム担当。砂漠で裸の若い男が死んでいるのが発見された。足跡から、何度も振り返りながら追われながら走っていたことがわかる。グリッソムは「死因は恐怖だ」と言う。ウジの体内に残った物からジムソン・ウィード、口と鼻の粘膜からはアルミが検出された。
被害者のエリックは親友のボビーとともにパーティに出て、そこで売人からジムソン・ウィードを買っていた。パーティに出かけて売人を見つけ、珍しく激昂して売人を怒鳴りつけるグリッソム。「妻を殴る男、子どもへの性的虐待と麻薬の売人、この三つだけは許せない」
だが、そのジムソン・ウィードは毒性が弱く、それだけで死ぬことは考えられなかった。
ボビーの腕には咬み傷があり、その型はエリックの歯と一致した。アルミは、ボビーが勤めている花火工場のものだった。ジムソン・ウィードで幻聴を起こしたボビーが、錯乱してエリックの鼻と口をふさいで死なせ、その記憶を失っていたのだった。
やりきれない思いを抱え、グリッソムは一人で夜のジェットコースターに乗る。
サラ担当。公園のゴミ箱で死体が発見された。その遺体は防腐措置を施されており、身元を割り出してみると前の週に埋葬された女性だった。葬儀社は墓泥棒だと言うが、実は棺を使い回して中の遺体を捨てていたのだった。
キャサリン、ニック担当。チャータースクールの校長、バーノン・ウッズが学校で殺害された。殺したのは理事長のケイト・アームストロングで、殴った後自分で警察に電話していた。校長からセクハラを受けて身を守るために彼を殴ったと言う。部屋中に血が飛び散っていた。キャサリンは部屋の状況とケイトの話が矛盾することに気づく。ニックは部屋の血痕に糸を張り、血の飛び方で被害者の動きをシミュレートする。
血痕の跡から、犯行当時部屋にはもう一人の人物がいたこと、小指を怪我した人物が被害者を押さえつけ、もう一人が殴り殺したことがわかる。殺害したのはケイトと教員のジュリア・イーストマンで、二人の同性愛関係を校長に知られて恐喝されたため殺したのだった。
今回は、印象に残る台詞が多くて、どれを引用しようか迷った。冒頭に引用したものは、「一期一会」の説明らしい。他にも、グリッソムが哲学の教授との会話から導出した “We don't impose our hopes on the evidence.”(証拠に希望を押し付けない)というのも良かったんだけど。ニックが言った「血痕はうちのじいさんと同じ。嘘はつかない」とか「動機に注目しすぎると、どうやったかがおろそかになる」も良い。
サラが担当した事件。結局、あの棺は埋めなかったんだろうか? テレビや映画なんかでは、お葬式で墓地に集まって、牧師さんがお祈りして皆で土をかける、というシーンがあるのだけど、いったん埋めて掘り出したのなら、その穴に遺体を埋めれば見つからなかったと思う。なぜわざわざ公園のゴミ箱に捨てたんだろう。霊柩車で墓地に運ぶ途中で、中身を捨てたってことなのかな? この葬儀屋、日本だと死体遺棄か何かの罪になりそうだが、ネバダ州ではどうなのだろう。たしか別のエピソードで、「ネバダ州では死体を切り刻んでも罪にならない」とかいう台詞があったような気がする。サラが「あとは検事に」とか言っていたので、罪になることは確かだと思うのだが。販売したものを使いまわしたのだから、窃盗か詐欺……? それにしても、棺は使いまわすにしても、せめて中に敷く布くらいは取り替えなさい。
学校の事件、吹き替えで「しりつがっこう」と言っていたが、これは「市立学校」なのか? チャータースクールというのは公立の学校なので、「私立」ではないと思うのだけど。これは、親や教師たちがが独自に学校の憲章(チャーター)を制定して設立する学校のこと。でも、日本の制度に当てはめると私立のイメージに近いかもしれないな……。くもの巣のように糸を張り巡らせた部屋がすごい。でもニックもキャサリンも何となく楽しそう。これ、逆だったら(男性の校長が女性理事長を殴り殺していたら)もっと暗い描写になったような気がする。
ラストでグリッソムがジェットコースターに乗っているけど、ラスベガスにはあんな街中にコースターがあるの? すげー怖そう。夜景はきれいだけど。
— Yoko (yoko221b) 2004-02-05