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CSI - Season 4, Episode 16

#85 Getting Off


The thing about recovery is it only works for those who want it, not for those who need it.

事件概要

エド・バーネル殺害事件

グリッソム、ウォリック、ニック、ブラス警部担当。薬物売買や売春が常習化している治安の悪い地区に、身なりの良い若い男が車で訪れた。その後、男は胸を刺された遺体となって発見された。財布も時計も靴もなくなっていた。売春婦たちは、被害者は客ではなかったと言う。被害者の名はエド・バーネル。麻薬の前科があり、注射を通じた感染で肝硬変を患い、肝臓の移植手術を受けていた。

エドの車を運転していて事故を起こしたジェマールという男が逮捕される。彼は薬物による酩酊状態で「その男はすでに死んでいた」と繰り返すだけだった。車内の血痕からも、ジェマールがエドを殺したとは考えにくかった。エドの車には、薬物のデータベースには載っていない薬の粉末があった。その粉末はイボガインという、神経系を刺激する薬物であり、副作用として物理的な薬物依存を治療する効能があった。中央アフリカでは、この薬物を通過儀礼で使用し、摂取した者をバンジー、すなわち「別の世界を見た者」と呼ぶ。米国では禁止されている薬品だった。

エドは薬物依存症を克服し、現在は薬物患者の治療センターで働いていた。治療センターには、彼が面倒を見ていたミンディ・デュポントという女性がいたが、エドの思い出が辛いので出て行くという。2ヶ月前にセンターに来た時から、かなり良くなってはいたが、まだ出て行ける状態ではなかった。最近のエドは宗教がかり、イボガインに頼りすぎるようになっていたという。イボガインでは成功することもあったが、別の依存に陥るだけになることもあった。

車の指紋は、エド本人、ジェマールとミンディの物だった。ミンディを訪ねると彼女は再び薬物におぼれ、エドの血の付いたナイフを所持していた。ミンディは逮捕されるが、彼女の衣服からは血液反応が出ない。髪には血の付いた皮膚が付着しており、血液はエド、皮膚は前科者のリストに載っている「ライリー・ブンブン・レナルド」のものと判明。ライリーはミンディがいたアパートの大家で、「店子」の女性たちを薬で意のままにしていた。それでエドが邪魔になって殺害したのだった。

ドニー・ザンコ(クラウン)殺害事件

キャサリン、サラ、キャヴァリエ刑事(新人)担当。トラニータウン(ゲイとオカマの街)で、男が殺害されて古タイヤに押し込められていた。顔にメーキャップの跡が残っていたが、色と塗り方から、女装趣味ではなくピエロ(クラウン)の顔と思われた。下着には精液の染み、鼻腔には繊維片が入っていた。

クラウンの顔のデザインは皆それぞれ違っており登録制であるが、素顔は登録されていない。キャサリンは遺体の顔に残るメーキャップの跡から、クラウンとしての顔を復元。そこから、クラウン名「ドゥードル」本名ドニー・ザンコという身元が判明。ドゥードルは主に、子どもの誕生パーティなどでちょっとした余興をしていた。クラウンとしては二流で、飲酒癖もあった。だがこの数週間、エージェントから仕事は行っていなかったはずなので、死亡した時はこっそり仕事をしていたことになる。

ドゥードルの部屋にはゲイとしての生活を示すものはなかった。留守電のメッセージから2日前にタクシーを呼んだことがわかる。クラウンの衣装は残っていなかった。タクシーの記録から、マグワイヤ家の子どもの誕生パーティーに呼ばれていたことがわかる。マグワイヤ夫妻の話では、余興の最中にパントマイム男が乱入してケンカを始め、パーティーは台無しになったという。マイム男は以前からドゥードルと仲が悪かったが、パーティーの後のアリバイはあった。

キャサリンとサラは、仕事を終えて帰ったはずなのに、ドゥードルの衣装がないことを不審に思う。また、ドゥードルの下着には女性との性交渉の形跡があった。彼と最後に会った女性は「車で送って行った」はずのマグワイヤ夫人だ。

マグワイヤ家を捜索すると、ドゥードルの鼻腔から発見された繊維と一致する枕カバーがあった。箪笥の中にはクラウンの衣装。ドゥードルと交渉を持った女性はマグワイヤ夫人だった。夫人はドゥードルを寝室へ引っ張り込んだが、最中に夫が踏み込んで彼を殺害。服を脱がせて遺体を遺棄したのだ。だが、衣服はそのまま持っていた。夫人はクラウンに萌える趣味があり、夫がクラウンの衣装を着ると同じ効果が得られたという。


感想

主任の事件、ミンディ役の女優さんはNYのシーズン1「母の闇」にも登場していた。出演としてはこちらの方が先だけど。NYを見たときはゆったりしたネグリジェ姿だったのであまり気にならなかったけど、すごい細い……華奢というより痛々しい痩せ方だなぁ。大丈夫かしらん。そうか、薬物依存を脱してニューヨークへ行って家庭を持ったけど、やはり不幸になってしまったのか~(違う)。

キャサリンの事件は、現場がトラニータウンだから……かどうかは知らないが、珍しく女性二人で担当。事件そのものはシンプルに解決されるのだが、その背景がすごい。クラウン萌えですか。何だか今シーズンは、着ぐるみだのヴァンパイヤだの、変わったもの萌えコンテストになっている気がする。見てるこっちが「向こうの世界を見た」気分ですよ。 :-?

素材の奇天烈さでストーリーを運ぼうというのは、長く続くシリーズでは仕方がないのかもしれないが……何となくネタ切れ感があって、そこがちょいと心配になってしまう。でも、今回脚本のJerry Stahlさんの作品ラインナップを見ると、単にこういう作風なのかもしれない。


単語帳

Yoko (yoko221b) 2006-04-08