CSI - Season 5, Episode 10
- Your loss was my gain.
- Yeah. And at least they're in good hands.
グレイヴヤードシフト/ブラス警部担当。16歳のタイソン・ブラマーがギャングの銃撃戦で死亡した。その後、現場でタイソンの兄レオが撃たれ、犯人は逃走するが現行犯逮捕。ソフィアも後を追うが、彼女が追ったのは犯人ではなく証拠。銃撃犯が途中で銃を捨てると推測して、銃を回収したのだった。
一方、付近を捜索していたグレッグは、ゴミ捨て場で子どもの遺体を発見。
グレイヴヤードシフト/ブラス警部担当。グレッグが発見した子どもは死後24時間未満だったが、様子はミイラのようだった。衣服から毛髪、ゴミ箱から何かの粉末が発見される。年齢は5歳程度、死因は飢餓による腎不全だったが、虐待を受けた形跡があった。
サラは児童保護サービス(CPS)の記録を調べ、虐待を受けた子どもの中から被害者の年齢と傷に一致する対象を絞り込む。その後、ロビンス医師が頭蓋骨を比較。鼻腔のくぼみは指紋と同じくらい特徴があるので個人を特定することもできるが、子どもは成長して形状が変わるので困難だった。しかしやっと一致する記録が見つかり、被害者はデヴォン・マルトン5歳とわかる。記録にある住所は里親のもの。だが里親テニー夫人は、デヴォンは半年前から面倒は見ていないと主張。
ゴミ箱の中の粉末は、安物のファンデーションだった。被害者の腸から採取した物質は、鉛をベースにした塗料で、78年以来使用されていないものだった。
サラはテニーの里子グリニスに話を聞く。デヴォンは確かにテニーのところにいたが、半年前に母親が来て連れて行ったという。デヴォンにはケヴィンとレイモンドという兄がいた。母親のキャンディス・モルトンは暴力を振るう恋人をレンガで殴り、服役する間子どもをCPSにあずけていた。だが現在は行方不明。
ゴミ箱からは、上等兵フィリップ・ライリーの指紋が検出される。ライリーは Seven Sins という店でディヴァインという売春婦に会い、パーティーをやって帰りにゴミを捨てただけだと主張する。
ディヴァインのDNAは、被害者に付着していた毛髪に一致。さらに、デヴォンと血縁関係があること、「ダーリーン・モルトン」と名乗っていたこともわかる。ディヴァインは、従妹のキャンディが子どもを押しつけ、金を送らないので養えなかったと主張するが、自宅を捜索すると母親から送金されていたことがわかる。その金は新しいテレビに使われたらしい。ケヴィンとレイモンドは地下の物置の中で発見される。衰弱していたが生きていた。
事件解決後、サラは「ローラ・サイドル」が被告人となった刑事事件の記録を調べる――。
スイングシフト/ヴァルタン刑事担当。留置場で暴動が発生し、収容者の1人サミュエル・メンデスが頭を殴られ重傷を負って脳死状態にいたる。被害者の身体の下には小型の拳銃が落ちていた。
その房は25人用だが、その日は35人が収容されていた。コンピュータがダウンして処理が滞ったためだった。さらにトイレは詰まり、状況は最悪。被疑者が銃を持ち込んだことに関して、留置場担当の警部補とウォリックの間で口論になり、警部補はその後キャサリンに苦情を言う。
「サミュエル・メンデス」の父親が連絡を受けてやって来るが、病室にいる被害者を見て「あれは息子ではない、別人だ」と言って去って行く。被害者の指紋を採取して調べると、殺人で手配されていたサミュエル・メンデスのものとは不一致で、どうやら同姓同名の別の「サミュエル・メンデス」だったらしい。
警官の警棒から被害者のDNAは検出されなかった。警官が入った時にはすでに倒れていたのだ。被害者の顔に残る足跡は、留置されていたヴィンセント・メンドーサのもの。銃には殺人で使用された前歴があった。メンドーサは銃を捨てる時間がなかったため、サミュエルを殺し、銃は彼が持っていたことにしようと思ったのだ。だが銃にはメンドーサの陰毛と便が付着していたため、犯行が裏付けられた。
前回でチームが分割され、新体制での初めてのエピソード。しかし2プロットの構成は変わらないので、エピソードの構成は変わらないまま、捜査官たち、特に女性捜査官の三人三様の孤独感が強調された話になったかなと思う。
主任に昇格して、今までの同僚と距離ができてしまったキャサリン。実質的に降格されたうえ、いきなり知らない相手ばかりの深夜勤務にされてしまったソフィア。虐待事件に昔のトラウマを呼び覚まされた(らしい)サラ――。
昇進しても降格されても残留してもそれぞれに孤独を抱え込んでいる感じなのが、見ていて辛い感じ。もうちょっと女性同士で親密にしてくれてもいいのに。
まぁそれはそれとして、ソフィアのキャラは新鮮で好感が持てる。警官が大勢いる事件現場でいきなり発砲、というのは状況としてちょっと非現実的な気もするが、いきなり脱兎のごとく後を追うソフィアには驚かされた。マイアミやNYならともかく、ベガスでこういう展開になるとは。でも急いで追わないと、誰かが銃を先に拾ってしまうかもしれないものね。警官は犯人に集中しているし。反射的に行動しているように見えて、実は冷静に考えているようだ。
ソフィアが実質降格という憂き目にあったのは、明らかに前回の調査結果がエクリーの気に入らなかったからだろう。エクリーの部下だったソフィアには彼の意図が読めていただろうし、そこでグリッソムに不利な材料を見つけていれば、今頃はデイシフトの主任だったかもしれない。しかしそうはしなかった。不当な扱いを受けながら毅然としていられるのは、信念があるからなのだろう。負けるなソフィア、貴女は正しい。
それはそうと、スイングシフトの事件は…… X(
本国の放送ではこの1ヶ月後にNYの「3つの偶然」があったかと思うと、余計にげんなりする。検死解剖やら腐乱死体やらのグロ系はかなり慣れたのだが、排泄系の描写は、どうにもこうにも。orz