CSI - Season 9, Episode 23
バイカーの集まるバーで乱闘騒ぎがおき、客の一人が刺されて死亡する。通報があったため、事件後すぐに警察がかけつけ、その場にいた全員が連行される。
指紋から、被害者はジョセフ(ジョーイ)・ナイアグラと判明。また、ジョーイのDNAは未解決の売春婦殺害事件の物と一致。この事件では、売春婦が殺害されたうえに死姦されており、ギャングの入団儀式ではないかと思われた。
ところが、エクリーのもとへ「警報」が入り、ジョーイが何と潜入中の警官だったことがわかる。本名はジャック・ネトルズといい、麻薬密売のルートをさぐるためにバイカー組織に潜入していたのだ。通報したのは、ジャックとともに潜入していた女性警官のトーニャだった。ネトルズの自宅を訪れたブラス警部は、妻のリタが自分のかつての交際相手だったことに気づいて驚く。
トーニャの話では、組織のボスは「スクラッチ」と呼ばれているが、正体は不明。事件の夜は、バーテンダーがどこからか電話を受け、そのすぐ後に女性や非メンバーの客が店から追い出され、組織の男たちがジャックを襲ったという。トーニャはその電話を「スクラッチからの殺人指令」だと思っていた。
ジャックは何度も身体を刺されており、致命傷になった傷は彼自身のナイフによる物とわかるが、その他の傷を負わせた凶器は見つからない。警官が現場に駆けつけた時、入れ違いで逃げたバイクが2台あったことがわかり、ラングストンは自らバイクに乗り、ライダーの気持ちになって逃走経路をなぞり、路地で凶器を発見。
バーの電話の通話記録を調べたところ、その時刻にバーにかけられた電話は、意外にもベガス署内からかけられていた。監視ビデオの映像を確認すると、リタが電話をかける姿が映っていた。リタはジャックが潜入を続けることに耐えられず、ジャックの上司に面会しようと警察に行ったが会ってもらえず、「ただ声を聞きたくて」電話をかけただけだと主張する。
一方トーニャは「釈放」されて組織に戻り、メキシコからコカインが届くという情報を伝えるが、その直後、車に仕掛けられた爆弾で爆死。
バーテンがリタからの電話を受けた後、店の電話や携帯電話で通話が行われた記録はない。だが、ジャックを殺すというような大仕事は、独断ではなくボスの指示で行われたはず。つまり、「スクラッチ」はその時店内にいたことになる。ラングストンはジャックの所持していたiPodに電波受信機能があったことを思い出す。ジャックは店の電話に盗聴器を仕掛け、それをiPodで受信していたのだ。録音内容を再生したところ、「ジョーイは警官よ」と密告していたのはやはりリタだった。さらに他の盗聴記録と突き合わせた結果、店のバーテンが「スクラッチ」であることがわかる。
その後、バイクに仕込まれたGPS装置により、コカイン取引の現場を警察が包囲し、組織は一網打尽。ブラス警部は連行されていくリタを無言で見送った。
暴走族集団に潜入していた刑事が、妻が原因で正体がバレて殺害……何だか既視感があるなぁと思ったら、以前マイアミにあったよね、そういうプロットの話。あの時はもうひとりの潜入捜査官が女性捜査官の元カレで、今回も奥さんがブラス警部の元カノという意外な恋愛関係が発覚。そのへんが気になるなーとは思うものの、ネタかぶりはもうしょうがないだろう、と自分に言い聞かせてみる。
潜入捜査官だったジャックの奥さんリタが、以前に警部と付き合っていたという意外な事実(いつの間に!)。しかもお互い警察関係者と名乗らないまま……。ブラス警部は同僚の誤射や表彰などで目立つ機会もあったはずなのに、リタさんは知らなかったようだ。夫が警官といっても、ずっと潜入していたので同僚とのお付き合いもなかったのかな。
女性警官とペアで潜入するというのは、なるほどなと思った。組織の女性と深い仲になると、それだけ危険も増すわけだし、潜入から10年以上経っていきなり息子が現れても困るもんね。しかし、女性問題はそうやって防いでも、仲間になるために犯罪を犯すという通過儀礼は避けられなかったようで。潜入のためとはいえ、そのために殺人まで? ここまでやっちゃうと、任務終了してももう元の真っ当な世界には戻れなくなっちゃうんじゃないかと心配になってしまう。どこぞの殺し屋さんみたいに「女は殺さない」とか言って硬派を気取っているわけにはいかないのかな。無理か。
で、ペアで潜入していたトーニャさんは車に爆弾を仕掛けられてあっさり爆死。車に乗り込むシーンがロングで映り、ドアを閉めてから一瞬間が開いた時って大抵爆発するよね。
今回はラングストン博士がバイクにまたがり「ライダーの気持ちになって」武器を捜索。また新しい一面を見せてもらった。スタントじゃなく本人が実際に乗っていた(メットから顔をのぞかせたままだった)のもびっくり。
— Yoko (yoko221b) 2011-06-19