CSI - Season 12, Episode 17
西ラスベガス大学2年生のピート・モイヤーが学内の陸橋から転落して死亡。遺体の位置やポーズから、自分で飛び降りたのではなく誰かに突き落とされたものと思われた。その夜、大学ではパーティが開かれており、ピートが死亡している様子が携帯カメラで撮影されてSNSに投稿されていた。
プロバイダの記録を調べた結果、写真の投稿はピート自身の携帯電話から行われたとわかる。ピートは学内のスキャンダルを暴いてSNSやVログ(ビデオブログ)に投稿するパパラッチのような存在。また、ゲイを公言していたことからヘイトクライムの可能性も考えられた。
ピートの携帯電話は持ち去られていたが、GPS信号を追跡した結果、同じく学生でピートのゲイ仲間でもあるセバスチャンが持っていることがわかる。セバスチャンはピートから連絡を受けて橋に行き、遺体を発見した。そこで、通報する代わりに落ちていた携帯電話で写真を撮り、「最後のゴシップ」として投稿したという。ピートは何か大きなスキャンダルをつかんでいたらしく、セバスチャンはそれが殺害の動機だろうと言う。
遺留品の中からUSBメモリが見つかり、そのデータからピートが学生たちの携帯電話に不正アクセスし、通話、メール、写真などのデータを盗んでいたことがわかる。パソコンの中には厳重な暗号化が施されたファイルがあった。さらにリモート受信機が見つかり、ピートが教授の研究室を盗撮していたことがわかる。盗撮されていたロードナー教授は、ピートも受講する「名声人類学」を担当し、有名人の私生活を暴くバラエティ番組のホストも務めていた。
教授の部屋からは少量の血痕が見つかり、またソファの痕跡から何人もの女性と性交渉を持っていたことが明らかになる。教授は、血痕については単にピートと争っただけで、性交渉の相手は全員成人で、すべて合意のうえだと主張する。
名声人類学を受講する女子学生たちに任意でDNA採取への協力を求めたところ、教授の相手はやはり受講生たちであることがわかる。ひとりずつ事情を聞いていると、そのうちのアシュリーという学生がピートを突き落として殺したことを認める。
PCの暗号化データを復号した所、ロードナーがアシュリーをレイプしている動画が発見される。また、現場の柱から採取した指紋とアシュリーの身長を照合したところ、アシュリーが現場の橋の欄干に立っていたことがわかる。アシュリーはレイプされたことに苦しみ、それをピートが公開しようとしていることを知って絶望し、自殺しようとした。そこへ駆けつけたピートが「一緒にロードナーと戦おう」と言って励ました。だがそこで、ピートが携帯電話を持っていることに気づいたアシュリーは、「結局スキャンダルだけが目当てなのか」と怒り、もみ合いになり、はずみでピートが転落してしまったのだった。
検事は、映像のみの証拠では立件できないと判断。アシュリーも「関わりたくない」と証言を拒んだため起訴は見送られる。しかし結局、ロードナーのスキャンダルはいつの間にか学内の皆が知るところとなり、ロードナーは停職処分に追い込まれる。
西ラスベガス大学が犯罪の舞台――ということで、ラッセルの息子が再登場。フィンとも親しい様子だ。以前の職場でも、家族ぐるみのつきあいだったのだろう。
考えてみると、西ラスベガス大学もいろいろ問題ある所だよね。最初に登場したのはシーズン1の「不倫の果て DNAの証言」だったが、それから青ペンキ連続殺人犯が出没したり、IQ177の天才少女(サラの天敵)が在籍していたり、ハスケルの弟子がいたり、犯罪学の教授がCSIに転職したり、アメフトのコーチが撲殺されたり、ロシア文学の教授がマフィアの一味で人身売買に手を染めていたり……って、色々ありすぎだろうこの大学!!
アシュリーは結局泣き寝入りをしてしまうようだし、ロードナーはTV番組の司会もしているくらいだから、自分をネタにしてでもしぶとく生き残るかもしれないが、あの様子では被害者はアシュリー1人ではないだろう。そのうちの誰かが勇気を奮い起こして告発してくれることを望みたい。
フィンが本格的にチームに加わってから、これで3話目。今回はラッセルの部屋でデスクに座ってコーヒーを飲んでいた。少々ガラッパチでやることは大胆で、ソフィア・カーティスがこんな感じのキャラだったかな(ここまでではなかったかも)と思い出す。でも、まだチームに馴染んだ感じがしないのが少々気になるところ。「家族会議」も最近やっていないよね……これは撮影スケジュールが合わないという大人の事情なのかもしれないが、そのせいでラッセル以外のメンバーと絡んでいる印象がないように思う。