CSI - Season 15, Episode 5
メディテレニアン・ホテルで鑑識コンベンションが開催され、サラ、モーガン、フィンの3名が出席することになる。サラは展示ブースを見学中に、元同僚のジェーン・スナイダーと言葉を交わす。ジェーンは警察から民間の科学捜査ラボに移り、主に弁護側の証拠鑑定人としてTV番組などで「ドクター・ジェーン」と呼ばれる人気者になっていた。フィンはコンベンションの時にだけアバンチュールを楽しむマークと再会する。
フィンはマークと同行し、モーガンはサラとともにジェーンのセミナーへ。だが始まって間もなく何者かが銃を乱射し、会場は大混乱に陥る。フィンはマークと一緒にエレベーターに乗っており、扉が開いたところで銃撃を受け、扉は閉まったが中に閉じ込められてしまう。フィンは腹部を撃たれたマークに止血処置を施し、救出を待つ。
その頃、ラッセルとグレッグはドラム缶に入れられた男性の遺体を調べていた。犯人は処刑スタイルで射殺し、遺体を塩酸で溶かそうとしたものと思われた。DNAから身元はメデテレニアン・ホテルの警備員、ポール・カーソンと判明。だがカーソンのカードキーはその日の朝にも使用されている。そこへ銃撃事件の一報が入り、SWATが現場へ向かう。
サラは現場に残って証拠の採取を行い、モーガンはラボへ戻り動画の分析を行う。犯人は長めの金髪の若い白人男性で、凶器はアサルトライフル。現場に到着したSWATは死亡した被害者の上にかがみこんでいる男性を発見するが、丸腰で特徴も違ったため解放する。ラッセルは犯人の動きを見て「無差別ではなく誰かを狙った犯行ではないか」と考える。
画像分析により襲撃犯の氏名はジェフ・ラスキーと判明。SWATはラスキーを発見するが、ラスキーは投降せず銃を向けたため射殺される。銃撃犯が死亡したためエレベーターに救助が入り、マークは病院に搬送される。
ラスキーはフェニックス在住で、妻子を暴行されたうえに殺害されていた。殺害犯は以前にも同種の犯行の容疑をかけられていたが、結局証拠が十分でなく無罪にされていた。その時の弁護側鑑定人はジェーンで、ラボスタッフの些細なミスを誇張して無罪を獲得していた。ラスキーはジェーンとその時のスタッフに恨みを抱いて犯行に及んだと思われた。
危機は去ったと思われたが、モーガンは自室の扉を開けた途端に撃たれた被害者がいることに注目。時刻を照合すると、その被害者が撃たれた瞬間、離れた部屋で銃撃が行われていた。つまり犯人はもう一人いることになる。
カールソンの車が発見されており、そこから検出した証拠を調べたところ、カールソン殺害犯と思われる人物のDNAはラスキーのものではなく、ボルティモアの元CSI、バラードを示していた。バラードの顔写真を見たラッセルは、SWATがいったん拘束し、その後解放した男性であることに気づく。 ラスキーとバラードの間に接点は見つからないが、警察関係者が一堂に会するコンベンションだ。恨みを晴らすには絶好のチャンスとして、2人がそれぞれの思惑で犯行に及んだと考えられる。
ではバラードの狙いは誰か――バラードは証拠を捏造したかどで起訴されて実刑判決を得た後、最近釈放されていた。そしてバラードの事件を調査した捜査官を確認したところ、そこにサラも参加していたことがわかる。
その頃サラは「遺体発見」のメールを受けて別のフロアに呼び出されていた。バラードについての警告を受けたところで本人が現れ、サラに銃を向けるが、寸前にSWATが到着してバラードを射殺する。
もうこの3人を一緒に外に出すな! と署内で言われてるんじゃないだろうかと思う、災難続きの女子会シリーズ。CSIが打ち切りにならなければ、次は「殺戮の女子会」にでもなったのだろうか。いや今回すでにそんな感じではあったけど。
鑑識コンベンションとはいえ、ホテルのプールで優雅に一休み――と思ったら、講演会場が一瞬で銃撃の犯行現場に。でも、警察や鑑識に恨みを持つ者が2人いたことは不思議でないにしても、その両者が同日同時刻に犯行に及んだというのはちょっと無理があるのでは。バラードがラスキーを操って陽動作戦にしたという方がまだありそうな気がするが、それだと前シーズンの「迷子の殺人者」と似すぎた話になってしまうかな。
バラードがサラを殺そうとして果たせなかったところは、シーズン13「孤独な誕生日」のバスデリックを思わせるところがあった。ごちゃごちゃと長台詞を言わずにさっさと撃ち殺しておけば、少なくとも復讐は果たせたのに――と、最期にそう思ったかもしれない。