CSI: Miami - Season 1, Episode 5
Yea, when this flesh and heart shall fail,
And mortal life shall cease,
I shall possess, within the veil,
A life of joy and peace.
メーガン、スピードル、カリー、セビリア刑事担当。司祭館で神父が撃ち殺されているのが発見された。凶器はライフル。現場にあった足跡は、左足だけが磨り減っていた。グラスの片方にはスコッチ、もう片方にはリップクリームの跡、神父のポケットにはコンドーム。そして聖水の器に血液の跡。
リップクリームは子どもが紫外線対策に使うもので、足跡が片方だけ磨り減っていたのはスケボーのためだと推察された。そこで近隣の子どもたちを集めて唇と靴底を調べると、足跡の主はキャメロン・メディナという少年だとわかった。現場にあった火薬は、キャメロンの家にあったライフルの火薬と同じだったが、キャメロンには事件当時スケボーの競技場にいたというアリバイがあった。
キャメロンの家では争いが絶えず、何度も警察を呼ばれていた。だが父親のエミリオは車を置いたまま行方不明。車にはエミリオの血と脳みそのついたレンチがあり、ハンドルには神父の血痕と女性の毛髪があった。キャメロンの家の周辺を捜索すると、庭には血のついた衣服が埋められており、川べりには何かを引きずった跡があった。
キャメロンの母親アイリスは、自分が夫を殺したと言う。だが実際はそうではなかった。アイリスに暴力を振るうエミリオをキャメロンが撲殺し、2人で遺体を川に沈めた。キャメロンは罪の意識に苦しみ、神父に告白するが、警察に行こうという神父を振り切ってスケボー場へ行った。アイリスがその話を聞き、キャメロンを守るために神父を射殺。その後、聖水に手をひたして祈ったのだった。
ホレイショ、デルコ担当。盗難車に乗った女性が事故で死亡。車は崖から落ちて炎上していたが、ブレーキ跡がない。現場には、燃焼促進剤らしき高級コニャックの瓶。胃の中からは、ダイヤの指輪が発見された。被害者は酒は飲んでいないが、鎮静剤を致死量の倍も摂取していた。さらに葉酸の濃度の高さから、妊娠していたものと思われた。
車を調べると、火は後部座席から前へと燃え広がり、短時間にガラスを溶かすほどの高温で燃えていた。アレックスは焼死体から胎児を摘出し、DNAを調べるが、父親に性犯罪の前歴はなかった。ダイヤモンドの刻印から宝石店がわかり、そこから指輪を購入したジェフリー・ダグラスにたどり着く。ジェフリーはそれを恋人リサ・ヴァルデスのために買ったことを認めたが、指輪は一晩のお礼のつもりであり、リサが本気になったため2ヶ月前に連絡を絶ったと主張。
ホレイショは焼けた遺品の中から、香りのついたゴム製の下着を発見。アダルトショップに照会すると、ダグラスが3日前に購入したことがわかる。だが、彼の犯行を直接証明する証拠は何もない。ホレイショは、リサとダグラスの写真から作成した彼らの「娘」の想像写真をつきつけて迫るが、ダグラスは犯行を否定したまま去って行った。
事件解決後、カルロス神父の葬儀に参列したホレイショは、聖母子像の下に女の子の写真を置く――。
「毎年この子の誕生日にはお前につきまとってやる」と、ストーカー宣言するホレイショ。でも7週間の胎児の誕生日って……? 母親の胎内から出た日、と定義するならこの日のことでいいのかな。それとも、母親が死ななければ生まれたであろう予定日? それだとダグラスにわからないんじゃ……いや、いつ現れるかわからないという方が恐ろしいかな。で、結局はホレイショの都合のいい日になるのかも。「そろそろ誕生(予定)日だがこっちの事件が片付かないし、今年は来週にしておくか」みたいな。
神父の事件。結局お酒やコンドームを持っていたのは、事件とは無関係でただの不良神父だったということ? そういう素行の神父だったから、アイリスにも信頼されなかったのだろうか。
冒頭に引用したのは作中のせりふではなく、ラストに流れていた “Amazing Grace” の一節。アイリスは神父を射殺した後、どんな気持ちで祈りを捧げたのだろう。
— Yoko (yoko221b) 2006-01-22