CSI: Miami - Season 2, Episode 1
So remember Clavo, when you're in Miami, we never close.
モデルのテス・キンボルがホテルの前で轢き逃げされ死亡。タイヤの跡から、殺意をもって故意に2度はねたことが明らかだったため、ホレイショは殺人として捜査を開始。被害者の傷の位置と現場に残っていた塗料から、車種はメタリックイエローのランボルギーニと判明。テスが所属するモデルエージェンシーの社長、スコット・マンデヴィルが同種の車を持っていた。
テスの周辺を調べると、同居していた親友のミッシェルが2日前から行方不明になっていた。
スコットは事件の日にパーティを開いており、例の車はゲストに自由に使わせていたという。そのパーティの様子はMTVで生中継されていたため、ビデオでゲストをチェックすると、画面の隅にテスが映っていた。テスはクラーボ・クルーズという男と口論しているようだった。クラーボは、南米の小国バラカスの有力者の息子で、兄のラモンとともにマイアミで日夜豪遊していた。クラーボはマンデヴィル・モデルエージェンシーの株主で、スコットはクラーボに車をプレゼントしたと言う。
ホレイショはクラーボを逮捕しようとするが、二人は外交官免責特権があるため逮捕はできなかった。二人の父親は、イラクの捕虜に対してアメリカにはできないような尋問(要するに拷問)を代行する施設を運営していたため、国務省から信任状を与えられたのだ。
部下3人はクラーボを張り込み、彼が泥酔して運転席に座ったところで逮捕。特権があっても、市民に危害が及ぶ可能性がある時は勾留することができるのだ。クラーボはホレイショに唾を吐き、カリーはそこからDNAを採取。車を調べると、エアバッグは交換されていた。ナンバープレートには、被害者の血痕のついた繊維片があった。
デルコとスピードルは、車のディーラーからエアバッグを廃棄したと聞き、ハイチへ向かうゴミの運搬船を捜索し、エアバッグを発見。DNAから、車がテスをはねてエアバッグが開いた時に運転していたのはクラーボと判明。
テス・キンボルの親友、行方不明になっていたミッシェル・コーミエの遺体がビーチで発見された。ミッシェルはファッション・ウィークの初日に領事館回りをして、その途中で姿を消したという。死因は溺死だが、肺の中には海水ではなくプールの水が入っていた。また死ぬ前に、クラーボ・クルーズの血縁者と性交渉を持っていた。兄のラモンである。
テスの事件でクラーボを勾留したため、兄弟の父親からCIAへ苦情が行き、ホレイショは兄弟に謝罪しなければならなくなる。謝罪しなければラボの予算を削ると脅され、ホレイショはしぶしぶ謝罪。謝罪が受け入れられたところでミッシェルの件をラモンに聞くと、ラモンは「あれは事故だ」と言う。某所のプールでミッシェルと泳ぎ、うっかり彼女を水中に沈めてしまったのだ。それを知って問い詰めに来たテスを黙らせるため、クラーボに殺害を命じた。
ミッシェルとラモンがカナダ領事館に行っていたことを知り、ホレイショはミッシェルの肺の水の成分を確認。ミッシェルが飲んでいた水は消毒のための銀イオンの含有量が他のプールより多かった。カナダ大使館のプールでは、SARS対策のため銀イオンを増量していたのだった。つまりミッシェルはカナダの領土で殺害されたことになる。それを知りホレイショは、沿岸警備隊とバハマ防衛隊に連絡。
ボートで魚釣りに興じていたクルーズ兄弟。ついうっかり領海線を越えて公海に出てしまったところで、バハマ防衛隊が登場。ラモンはミッシェル・コーミエ殺害容疑で逮捕される。
“We never close.” これはもう、ホレイショのキャッチフレーズになったのだろうか。ラモンを逮捕しに来た時の「してやったり」という得意満面の表情がいいな~。外交官特権をふりかざす兄弟に対抗して、何とか国際法の抜け道を探る、この執念はすごい。クラーボもそのうちやられそうだ。
クラーボの「殺人はいいのに飲酒運転はダメなのか!」なんていう台詞を聞くと、何だかガックリくる。外交官の不逮捕特権というのは、外交官の身分を守るものであって、犯罪を許可するものではないのに……。
しかし「謝罪しないとラボの予算を削るぞ」って脅しは何なんだ。予算を削られて困るのは、ホレイショよりむしろ、マイアミの善良な住民たちじゃないのか……。
タイトルの “Blood Brothers” はラモンとクラーボのことかなと思うのだが、ホレイショとレイモンドの兄弟――あるいは、レイモンドの記憶を間にはさんだホレイショとイェリーナの関係も、このシーズンで新たな進展を迎えるのかな? そこにステットラーは絡んでくるのか? そのへんにちょっと期待。
— Yoko (yoko221b) 2006-05-25