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CSI: Miami - Season 2, Episode 5

#29 The Best Defense


- You know why? Because the best deffence is money.
- Ricky, the best deffence is an honest life.

事件概要

リッキー・マードック他2名の殺害/殺害未遂事件

閉店後のクラブで発砲事件が発生。共同経営者2名が死亡し、生き残ったリッキー・マードックが通報した。リッキーの話では、覆面の男が突然入って来ていきなり撃ったという。店内にはコカインの痕跡、部分指紋の残るボトルとグラス。表には、清掃車が通過した時に車を止めていた跡があった。リッキーは「1度しか撃たれていないのに弾が2発当たった」と言う。

ボトルの指紋は、現場に近いクラブを経営するアンジェロ・セダリスのものだった。早朝に立ち寄って酒を飲んだだけだという。だがアンジェロは手に怪我をしており、死亡した経営者のひとりにも防御創があった。アンジェロは、コカインの所持と、コカインをめぐって被害者と争ったことは認めたが殺人は否定。彼の銃は犯行に使われたものではなかった。

死亡推定時刻は午前6時半~7時半ごろ。だが、リッキーが通報したのは7時55分だった。その間に空白の一時間があることになる。また「いきなり撃った」というリッキーの証言も、被害者の防御創と矛盾する。だがリッキーは富豪の息子で、マードック家の顧問弁護士が事情聴取や傷の検証を妨害する。さらに、マードック家が雇っていた警備会社が、アンジェロのクラブのごみ箱から拳銃を発見したと弁護士が発表する。拳銃の捜索は徹底的に行っていたので、その「発見」はヤラセと思われた。

スピードルは、事件当時にリッキーが着ていたシャツの火薬を調べ、射撃した距離を調べる。距離は90センチ。つまりリッキーは自分では撃っていない。東海岸の弁護士会に協力を求めて指紋を照合すると、ウーゾのグラスに付着した部分指紋が、弁護士アーロンのものであることがわかる。

リッキーはクラブを経営しようとしたが、被害者のクラブが近すぎて許可がおりなかった。それで2人に取引を持ちかけたが、その話し合いがこじれ、口論のあげくリッキーが2人を射殺。パニックに陥って弁護士を呼び、弁護士は強盗殺人に見せかけるためにリッキーを撃った。リッキーを撃った弾は、ひとつは正常に発射されたが、銃の誤動作で同時に2発発射されてしまったのだ。2発目は反動で圧縮されて隣のチャンバーから飛び出し、弾丸が削られたような形状になった。弁護士は肩を撃ったはずなのに、弾は肩と胸を撃ってしまったのだ。銃の引き金には、弁護士のスーツに使われる上等なウールとシルクの繊維が付着し、車からは清掃車の洗剤も検出された。

ハバフィールド事件

デルコ、ヘイゲン刑事担当。少女がドライバーでボーイフレンドを刺したのだ。被告が自白したため、証拠の分析は打ち切られていたが、公選弁護人のケンウォール・“デューク”・デュケーン(カリーの父)は少女の証言との矛盾を感じ、少女は正当防衛ではないかと疑う。そのため、デルコが改めて分析を担当。だが、すでに自白を得ていたヘイゲンは、今さら証拠分析は不要だと主張。少女が「ヘイゲンに自白を強要された」と言い出したこともあって、彼とカリーの間に亀裂が生じてしまう。

デュークは少女の無実を信じていたが、血痕を分析すると、意識を失った相手を少女が刺した、すなわち殺意があったことがわかる。デュークは司法取引を断ったことを後悔する。


感想

依頼人(=金)のためなら何でもやる、どんな悪知恵でも使うと言いそうなやり手の弁護士と、善意だけが強すぎて空回りしちゃったカリーパパ。弁護士も色々だなぁ。

CSIと刑事の対立。ヘイゲンにしてみれば、容疑者はとっくに自供しているのだから、これ以上証拠を調べる必要はないと思うのだろう。人間は意味のない行動をとる時もあるし、記憶違いもある。激昂して犯行に及んだ時のことを正確に記憶しているはずもない。それをいちいち「証拠と矛盾する」とあげつらわれてはたまらないという所だろうか。それに、いったん罪を認めた容疑者も、時がたつにつれて冷静になると、できるだけ自分に有利に運びたいと思うんだろう。ヘイゲンは見た目もちょっと怖そうだし、悪者にされて気の毒な感じもする。カリーとはやはり恋人として付き合っているみたいだが、今後どうなっていくのだろう。ヘイゲン、すれ違いざまにホレイショをにらみつけたりなんかして、こちらも何か因縁があるのかな。ヘイゲンがレイモンドのパートナーだったことは前に出てきたけど。

Yoko (yoko221b) 2006-06-04