CSI: Miami - Season 2, Episode 7
- A woman?
- Funeral.
カートレースの競技場で「アメリカン・スピリット」の給油係、クリス・ペトリーが突然焼死した。メタノールの炎が透明だったため誰も気づかなかったのだ。防火服は摂氏700度まで耐えられるので、それよりも高温で燃える燃焼促進剤が使われた可能性があった。さらに、消火ホースがソケットでふさがれていたことからも殺人と考えられた。ホースをふさいでいたものと同じサイズのソケットが、被害者クリスの工具箱から抜かれていた。
その日のレースで、アメリカン・スピリットが使っていたエンジンは途中で火を吹いてリタイア。廃棄されたエンジンを調べると、誰かがエンジンの性能を上げ、さらにバルブが開かないように細工したことがわかった。本来なら、エンジンの回転数が上がりすぎると危険なので、バルブが開くようになっているが、バルブが接着剤で固定されていた。エンジンが発火したのはそのせいだった。レーサーのジミー。美形レーサーとして容姿ばかり注目されるのがいやで、実力を認めてもらいたくて細工したという。
手袋の燃焼促進剤はメタノールだけ。ただ、手袋を浸したように、均一に塩素酸カリウムが検出された。ノズルの焦げ跡には硫酸のような跡。硫酸と塩素酸カリウムが反応し、熱化学反応で発火した可能性があった。全員の手を調べると、クルーリーダー、エルナーの手に酸でできたような火傷の跡があった。
レースの映像を精査すると、ジミーの車のウィングに細工されてスピードが落ちたことがわかる。ジミーはスピードを上げようとしてエンジントラブルを招いた。捜査が開始された時点で既にウィングが交換されていたと推測し、廃棄場からウィングを発見する。そのウィングには、アスベストの跡があった。チームでアスベスト入りの手袋を使っているのはエルナーだけだった。
エルナーはウィングを調節している現場をクリスに見られ、クリスの手袋を発火しやすいよう加工し、給油ノズルに硫酸をかけ、消火ホースも水が出ないようふさいだのだ。
アメリカン・スピリットのオーナーのヘイリーは、現在のスポンサーが二流企業であることに不満で、レースの大物スポンサー、ジュネー・シャンパンと契約しようと狙っていた。そこでレースにわざと負け、現スポンサーがあいそをつかして契約を解除したところで、間髪を入れずにジュネー・シャンパンに乗り換えたのだ。契約はうまくいったものの、ジュネー社の社長はクルーリーダーが逮捕されたことを知り、ヘイリーを見捨ててジミーを自分のチームにスカウトする。
オーナーの思惑がよくわからなかったのだが……スポンサーを変えたいけど、向こうから契約を解除するように仕向けたい、ということなのかな。自分の方から断ると、違約金か何か課せられるのだろうか。それでスポンサーが下りるのはまぁいいとして、ジュネー・シャンパンはそんな負け続けのチームと何で契約? ジュネーの社長もカラクリを知っていたのだろうか。それとも最初から人気レーサーのジミーが狙いだったのか。よくわからない。ジュネー・チームのオーナーであり、なおかつ他のチームのスポンサーになる、ということもあるのか。このへんもよくわからないな~。
わからないといえば、イケメンレーサーにうっとりしているアレックスもよくわからない。ジミーも確かにハンサムだけど、この前ラボで土の分析をしていた彼だって全然負けてないのに。
事件の方は、怪しい人物や要素がいくつもあり、次々と手がかりをたどっていく展開が面白かった。車の細工も別々に2種類の工作をしているので、最初にざっと見た時は少々混乱した。発火装置に発熱化学反応を利用した、と気づくところなどは、久々に科学捜査きたー! とエキサイト。やはりCSIにはこういう要素が必要だと思う。
でも、久々に……って
— Yoko (yoko221b) 2006-06-05