CSI: Miami - Season 2, Episode 19
You know, Josh, the truth … has this funny, mysterious way of finding daylight.
怪しい建物に取材に訪れた二人。だが、誰かを訪ねたところで、一人は扉ごしに射殺される。殺されたのは情報提供者で議員秘書のマイク・グリフィス、もう一人はマイアミ・サンの記者ジョシュ・ダルトンだった。ジョシュは以前、CSIがラボで証拠をでっち上げたという記事を書いたことがあった。麻薬取引の取材だったという。
凶器の銃は部屋の中に放置されていた。室内には麻薬らしき白い粉。扉に残る弾の跡から、ジョシュはマイクを盾にして難を逃れたことがわかる。犯人が窓から逃げたと判断して指紋を取ると、ボビー・ジータという人物の指紋があった。だがボビーは、事件とは別の日に行っただけだと主張。手に発射残渣はなかった。
マイクの所持品を調べると、鎮痛剤のオキシコドン(中身はほぼ麻薬と同じ)があった。彼が秘書をしていたパトナム議員が、怪我をした後にオキシコドンを処方されていたことが判明。議員は治癒した後も薬の服用を続け、マイクが薬を調達していた。
ジョシュは情報提供を拒否するが、ホレイショは令状をとってメモを押収。だがメモは独特の速記で書かれていた。シンシアが解読に取り組み、右から左へ書く鏡文字であることを知る。書いたのは左利きの人物と思われたが、ジョシュは右利き。内容はラス・ソンブラスという組織に関するものだった。その組織については、同じマイアミ・サンのエイミー・ジェイムズという記者が記事を書いていた。エイミーは左利き。
ビニール袋を手袋がわりに使うと発射残渣が残らないことに気づき、現場にあった袋を調べると、外側に発射残渣、内側にボビーの指紋が検出された。ボビーはスーツ姿の二人連れを見て、警察だと思い込んで撃ったのだった。
ジョシュの背後に不審なものを感じたホレイショは、再びマイアミ・サンを訪れる。エイミーは出社していなかったが、ジョシュが電話すると、苦しそうなエイミーの声が応えた。GPSで位置を探し急行すると、エイミーは頭を撃たれ、車のトランクに入れられていた。銃弾が脳に達していなかったため、緩慢に内出血しながら死に至ったのだ。
エイミーが撃たれたと思われる駐車場には、犯人の車のものと思われるランプの破片があった。エイミーの部屋にはラス・ソンブラスの記事がいくつもあった。また、サーモスタット、煙探知機の電池、目覚まし時計が壊されていた。すべて爆弾の材料である。
エイミーの手には、リトルハバナの住所らしい文字が写っていた。そこが爆弾のありかだと踏んだホレイショは、現場へ急行。エイミーの部屋から盗み出した部品で作業をしている男がいた。男は爆破予定場所を教える代わりに仲間の名前を教えるという取引を申し出るが、エイミーの殺害は否定。
エイミーの取材メモは、速記を解読してもまだ暗号で、固有名詞が「バトラー船長」「幽霊船」などの単語に置き換えられていた。ホレイショは、ジョシュが書いた記事に関係があるのではないかと思いつく。マイアミ・サンは、ジョシュが書いた銃の密輸入に関する記事を載せてから、発行部数が伸びていた。だが、その記事の内容はでっち上げで、それに気づいたエイミーと、ジョシュを支持する編集長が対立していたとわかる。
駐車場にあったランプは、ジョシュの車の物だった。車のガソリンを抜いて重量を測ると、本来の車の仕様より重く、ガソリンタンクが小さかった。ジョシュはガソリンタンクを小さい物に取り替え、空いたスペースにメタルボックスを取り付けていた。開けると、そこにはエイミーを撃った銃が隠されていた。
でっち上げ記事……というところで、映画「ニュースの天才」を思い出した。
ジョシュも、功を焦るあまりでっち上げの記事を書いてしまい、それが評判になってちやほやされて、後へ引けなくなってしまったのだろうか。
こういうでっち上げ記事というのは、まったく架空の話にしてしまえば「事実と違う」とクレームを受けることもなく(抗議する人が実在していないから)、読者は面白い記事が読めて喜ぶし、編集長は発行部数が増えて喜ぶし、と良いことずくめで(でも本当は悪循環なわけだが)なかなか表に出て来ないのかな、と思う。ただ、ジョシュはマイアミ・デイド警察のクライム・ラボについてのでっち上げ記事を書いてしまった。当事者であるホレイショは、その記事がでたらめであることを知っていた。おそらく内容から「取材が不十分だった」レベルではなく捏造であることを見抜いていたのだろう。
— Yoko (yoko221b) 2006-06-29