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CSI: Miami - Season 5, Episode 13

#110 Throwing Heat


事件概要

アリオ・パスタノ

キューバから渡って来た難民の若者が、海岸で地雷を踏んで死亡。その付近には他にも地雷がいくつか埋められていた。マイアミには、キューバ危機の時代に仕掛けられた地雷がまだ残っているという都市伝説があり、何者かがそれを殺人に利用しようとした可能性があった。

死亡した若者は難民らしからぬ高価な衣服を身に着けており、胃の内容物もキャビアやロブスターといった高級食材。裕福な亡命者かもしれない、と思ったデルコは聞き込みに出かけるが、その途中で夫婦喧嘩に巻き込まれてしまう。

その後、現場付近にいた目撃者の話から、上陸した難民がもう一人いたこと、その若者がフロリダナンバーの外車に乗ったことがわかる。その情報に基づいて車種を絞り込んだ結果、現場にいたのはスポールエージェントと判明。キューバから野球選手を2名入国させようとしていたのだ。アリオは運悪く地雷を踏んでしまったが、もうひとりのホルヘは無事に上陸し、入団準備を進めていた。

地雷を仕掛けた犯人は、球団のピッチャー、ルー・ペニントンと判明。安全ピンに付着していた物質が、ルーの使用する滑り止めの成分と一致したのだ。ルーはピッチャーとしての成績が伸び悩んでおり、キューバから選手を呼び寄せたことに危機感を抱き、地雷が埋められているという都市伝説を利用して犯行に及んだのだった。

ヴィンス・ヘニー

デルコは聞き込み先で夫婦喧嘩に巻き込まれ、夫のヴィンスを殴り倒したため民事訴訟を起こされてしまう。たまたま非番で「帰るついでに寄った」場所だったため公務とはみなされず、組合の弁護士も頼めない。目撃していたバーテンは「客を密告はできない」と証言を拒否。妻のカルメンも夫を恐れて何も言えないという。

だがその後、撲殺されたヴィンスの遺体が路地で発見される。デルコは自分への訴訟もこれで消滅すると安心するが、カルメンは態度を一変させ、相続人として訴訟を継続すると言い出す。最初からヴィンスとカルメンが組んで起こした詐欺事件だったのだ。

凶器と思しきパイプには特徴的な指紋が付着していた。バーテン特有の皮膚炎の兆候が見られたのだ。バーテンのロベルト・シャベスは、ヴィンスとカルメンが自分の店で詐欺をはたらいていることを知り「自分も仲間に入れろ」と要求していた。それを拒否されて腹を立て、パイプで殴り殺してしまったのだ。

証拠を突きつけられたロベルトは「暗殺計画に関する情報を知っている」と、司法取引を切り出す。

ミゲル・サントラ(未遂)

ロベルトの店は、キューバ移民の情報交換などに使われており、反カストロ運動の支援者であるミゲル・サントラの殺害計画があるらしいことを小耳にはさんでいた。また、キューバから入国した野球選手ホルヘの話からも、武器を持った人物が一緒に入国したことがわかっていた。

ホレイショとウルフはサントラの立ち回り先を調べ、ウルフはサントラの身柄を保護。ホレイショは狙撃に適した位置を割り出し、暗殺犯ギレルモを発見。説得したが銃を離そうとしないため、やむなく射殺。


感想

マイアミの海岸に地雷――そんな都市伝説あるの? と思い、ブルンヴァンの本やSnopes.comで探してみたが見つからない。ただ、海岸で観光客が地雷を踏んでしまったという事件は実際にあったようで(韓国の話だけど)、次のような記事を発見。

最近にも類似の事故はいくつか起きているらしいので、このような話をヒントにしたのだろうか。海岸に地雷を設置するというのは、海岸線の長い国では低コストで実践できる防衛方法とのこと。フロリダも海岸線は長いが、しかしハリケーンで流出したりしないのだろうか(シーズン3では津波も来ていたし)。

それにしても、うまいこと狙いどおりに人を引きつける地雷だな~。広いビーチに5個設置して選手が1つ、トリップが1つ踏んじゃう(2/5)ってすごい的中率では。地雷を無事に処理した後の、ホレイショの笑い声は珍しくて良かったけど。

事件を追っていく過程で別の事件に遭遇して、それらが相互に関連しているというマイアミには珍しくないパターンだが、事件が3件はちょっと多すぎかも。野球選手を犯人にして「選手が地雷なんかどこで手に入れるの?」という疑問を抱かせるより政治関係でまとめた方が説得力があったような気もするが、今のマイアミは説得力なんか目指してはいないのだろう。

で、前回ナタリア・ドラマが一段落したと思ったら、今度はエリック・ドラマ? あのブラジル行きはデイド署ではどういう扱いになっているのだろう。もう、ちゃんと身辺をクリーンにしておかないから……。

Yoko (yoko221b) 2009-02-04