CSI: Miami - Season 6, Episode 5
引退したアメフト選手、ダグ・マクレインが自宅で刺殺される。アレックスは遺体をモルグへ運ぼうとするが、そこへ人体冷凍保存研究所のクライン博士が現れ、「ダグの遺体は、未来において蘇生が可能になるまで研究所で冷凍する」と主張し、裁判所命令を見せて遺体を強引に運び去る。アレックスは仕方なく、研究所へ同行して「バーチャル・オートプシー」を行う。
ダグは死ぬ直前にウェンディという女性記者と電話で会話をしていた。ウェンディの仕事は、有名人が死亡した場合に備えて死亡記事の予定稿を書いておくこと。バーで出会った女性を装って電話でいろいろ聞き出している途中でダグが殺害されたのだ。
ウェンディはダグが倒れた後も通話を録音しており、その音声を分析すると、何者かが部屋を歩き回り、どこかに電話をかけていたことがわかる。ダイヤルのプッシュ音を解析してみると、その人物が電話をかけた相手はダグの妻エリッサ。ダグの遺体を発見して通報したのはエリッサだったが、実は1年前からすでに別居しており、当日も現場にはいなかった。マネージャーのマーティンが発見してエリッサに電話し、エリッサは「おしどり夫婦」のイメージを守るために現場に駆けつけて通報したのだった。
マーティンは、ダグの財政状況が良くないことから、サインボールなどの記念品を売りさばいていたが、他にもダグのイメージダウンになりそうな酒やバイアグラなどを現場から持ち出していた。その中にアメフトのユニフォームを着た少年の写真があった。ユニフォームからチームを特定して身元を調べた結果、その少年ケイレブは、ダグの愛人だったリタの息子と判明。父親はもちろんダグであった。だがケイレブは腎臓病を患い、わずか6歳で死亡したという。
リタはケイレブの病気を知り、自分の腎臓は移植に適合しないため、ダグに提供してほしいと頼んでいた。だがダグは冷たく断り、ケイレブは死亡。それを恨んだリタは自宅に侵入し、「新しい女」と電話中だったダグの首を刺したのだった。
だが、アレックスの仮想検死の結果、ダグは首にナイフを刺されて動けなくなってからも数十分生きていたことがわかる。ナイフが傷口をふさぐ役割を果たしていたのだ。死亡したのは、リタが現場を去った後に何者かがナイフを抜いて大量出血した時だった。
カリーはマーティンの所持品を調べ、ダグを運んだ死体袋にナイフで刺したような穴があることに気づく。それが凶器の跡だと気づいたホレイショは、裁判所命令を撤回させて研究所へ向かい、遺体を冷凍保存している容器を開けさせる。そこには、ダグを刺した凶器のナイフが落ちていた。柄には妻エリッサの指紋。
マーティンから連絡を受けて駆けつけたエリッサは、ダグがまだ生きていることに気づき、ナイフを抜いてダグに止めをさしたのだった。そしてクライン博士に凶器を隠すよう頼んだ。博士はナイフを持っていったん敷地の外へ出て、警察が来た後にもう一度やって来たのだった。
エリッサさん、あきらめ良すぎ……。死なせたのは自分でも、刺したのはリタなのだから「ナイフを抜いちゃいけないとは知らなかった」とか何とか言って殺意を否定しておけばいいのに。でも返り血は浴びなかったのかな?
事件の方は、遺体の冷凍保存と、それに対処するためのバーチャル・オートプシーがちょっと珍しかったぐらいかな……といっても、凶器の隠し場所として機能しただけだけど。アレックス寒そう……冷凍保存ということはわかっているのだから、上着を持って行ってください。博士役のポール・シュルツはNY、ベガスに続いての登場で3種目達成。冷凍保存って、死んでからあんなに時間が経っても大丈夫なのだろうか。
事件にインパクトがないぶん、捜査官たちの恋愛ゴタゴタの描写が多い。エリックがナタリアの脱臼を治した(体裁は捨てて病院へ行け!)ところをステットラーに見られて誤解されたり、薮蛇でカリーとジェイクのことを告げ口したような形になってしまったり。ジェイクは冒頭でホレイショに「H」と呼びかけていたけど、以前からこの呼び方していたっけ?
ライアンは、今シーズン1話では射撃場の係員、2話でボディガード、3話で証拠鑑定人、4話で職探しをしていたが、今回は出演場面がなかったような……? 射撃場が繁盛していて忙しいのか、他の仕事を見つけたのか。